コクワガタを見つけた。しかし色が変?
コクワガタは身近なクワガタです。

その色は黒のはずなのですが、屋外で採集をしているとなぜか黒色ではない個体に遭遇することがあります。
たいていそれらの個体は赤みを帯びたようなレンガ色をしており、これは珍しいコクワガタなの?と疑問が湧いてくるはずです。
今回は赤みを帯びたテネラルと呼ばれるコクワガタについて紹介していきます。
赤いコクワガタの正体はテネラル

まず結論ですが、赤みを帯びたコクワガタは通常と同じコクワです。
しかし羽化してまだ時間がそれほど立っていないテネラルという状態です。
蛹化して成虫となり、体がしっかり硬化してからクワガタは屋外に出てきます。

クワガタの越冬には前年から成虫となっており、冬を成虫で越して出てくる場合と冬を幼虫で越して当年中に羽化して成虫となる場合があります。
後者の場合蛹から成虫までの時間が短いために、まだ色が黒に落ち着いていない個体が見つかるのです。
いうならばピカピカの新成虫なり立て個体ということになります。
テネラルはクワガタだけではない
羽化直後、脱皮直後の昆虫の状態をテネラルというので、例えばセミの脱皮直後の柔らかく白い姿もテネラルと言います。

トンボやカメムシなど色々な昆虫で発見されるものなのですが、羽化直後に出会うには生態の理解が必要なため、なかなか遭遇、写真が取れる機会はありません。
ですが自然界では珍しいものではないです。
これがテネラルなのか不明ですが、タマムシ類などではクロホシタマムシのようにシーズン初期は赤みが強く、後半になると緑色のものばかりというような昆虫がいます。


これもきっと一つの翅の乾燥に伴う変化なのではないかと考えています。
テネラルコクワガタに出会うには?
コクワガタの赤色に出会うためにはとにかく平地でコクワガタを見つけるのが確実です。

シーズン初期からピークとなる5~6月にかけてはコクワガタの越冬個体と越冬成虫、そして今年羽化の新成虫が入り混じって樹液に出現します。
なのでこの時期に樹液でカブクワ探しをしていると意外と見つけることができます。
捕まえた時には赤みを帯びていても、時間と共に色は黒に落ち着いてしまうのでこの色が味わえるのは僅かな期間だけです。
赤みを帯びたコクワを見つけたいならばカブクワ探しの基礎を押さえておけば大丈夫です。
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わざわざコクワガタを探す必要はありませんが、他のクワガタの見つけ方も基礎から始まります。0から色々なクワガタを見つけるための情報を網羅していますので、これから探す人は是非活用してください。
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