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ヒラタクワガタのメスとコクワガタのメスの見分け方。非常に難しい2種類のメスの違いとは?

そっくりな黒いクワガタのメスの違い

カブクワの時期となり、色々な種類のクワガタにも出会えるようになってきました。

ヒラタクワガタのメス。コクワにそっくりだが...?

クワガタ採集をしてみれば遭遇するのはコクワやノコギリ、カブトムシのいわゆる平地の3種のカブクワによく遭遇することになります。

一方でエリアによっては珍しいヒラタクワガタに遭遇できることもあります。

オスには分かりやすい違いがあるものの、あまり興味の無いメスの場合何が違うのか?どこが違うのか?をはっきりと答えられる人はあまり多くは無いのではないかと思います。

手持ちの黒いメスのクワガタがコクワなのかヒラタなのか見分ける方法を学んでいきましょう。

コクワとヒラタのメスの違い

まず結論としてはコクワとヒラタのメスは前足の形状と上翅の光沢感を見ることで判別することが可能です。

背中側のツヤツヤ感が胸、翅ともに強いのがヒラタ。そして腕の形が重要。

判別点をしっかりとおさえ、ヒラタかな?と疑問を投げかけてみていくのが大切です。

記事を見ている方が関東圏の場合、ヒラタクワガタはあまり多くないエリアなのでそもそもヒラタの可能性が薄くなりますが、東京エリアではヒラタが多い場所もあるので確実な判別点を理解していきましょう。

用語として鉤爪の足=ふせつ、ふせつの下に脛節(けいせつ)、その下に腿節(たいせつ)という部位の名称がが出ます。

前足の形状の違いとは

この形状の違いはかなり使えます。

前足の鉤爪がついている場所の付け根の形を見ていく

ですが、ヒラタのメスに遭遇したことが無い場合正解を生で見ることができないのでなかなかに惑わされやすく、黒化型のノコギリなどと間違えるケースなども出てくるかと思います。

前足はブラシのある頭部に最も近い部分を指します。

足の構造を見るサンプルとしてミヤマ。メスの見分けでは鉤爪のある柔らかいふせつの付け根のしっかりしたところの形を見る。

人間でいうとクワガタの足は力こぶがある上腕(腿節)、前腕(脛節)、手のひら(ふ節)というような構造になっています。(イメージです。)

この内前腕に当たる部分ですね。

かぎづめが付いているヒョロヒョロの足の付け根のがっしりとした部分の形状が違います。

ヒラタクワガタの前腕(脛節)は弧を描いて先端に向けて太くなる。イメージが湧きにくいでしょうか。

ヒラタクワガタのメスのこの部分は、付け根(腿節側)から先端(ふせつ側)に向けて大きく広がっていくという特徴が見られます。

加えて脛節の伸び方も直線的ではなく、秋に弧を描いて日本列島を直撃する台風のように弧を描きます。

分かりにくければ脛節の付け根と先端部の大きさが大きく違うかどうかというのが分かりやすいかもしれませんね。

弧を描いていたり、両端でサイズ差が有る場合には次の項目も確認してみましょう。

その前にコクワガタの方の足も見ておきましょう。

コクワガタのメスの足。直線的であまり脛節の大きさが変わらない

コクワガタの足の脛節(前腕)は見ての通り直線的に伸びており、ヒラタと加えても細いという傾向が見られます。

もちろん時にはちょっとサイズ差がないか?と疑問の湧くものがいたりしますので、やはり次点のトピックと合わせてみていきましょう。

上翅の光沢感の違い

コクワとヒラタの判別で悩んだ場合には上翅のチェックをすることをお勧めします。

飛ぶときに使う硬い羽の部分を見ていくのが2つ目のポイント

上翅とはカブクワが飛ぶときに使う硬い翅、身を守る鎧上の翅のことです。

ヒラタクワガタのメスにはこの広い上翅に輝くほどの光沢があります。

一度ヒラタクワガタのメスを見てしまえばそのツヤ感は明らかで、コクワと悩むことはあまりないです。

羽化して新しいテネラルのヒラタ。艶が怪しければ前腕も見よう。

ただし羽化直後でまだ翅がしっかり固まっていないテネラル状態のものではこのツヤ感で判別が難しいことがあるため、上翅と脛節の2点をどちらも確認しておくのをお勧めします。

2種の背中を確認してみましょう。

ヒラタのメス(左)とコクワのメス(右)。ヒラタには胸部と翅両方に艶が、コクワは胸部のみ艶がある

どうでしょうか?どちらがヒラタのメスで、どちらがコクワのメスか一目瞭然では?

光沢感の強い左側がヒラタクワガタのメスです。遠目から見ても分かるほどにこの上翅の光沢感の違いは分かりやすいです。

ではこちらはどうでしょうか?前述の2ポイントに注目してみてください。

脛節の形が直線ではなく、弧を描いていますよね。上翅は判別に悩みますが、見えなくとも脚がはっきりしているので見なくても大丈夫です。




ではこれは?

このように光沢感が全然ないことがよく分かるのではないかと思います。コクワですね。

ヒラタとコクワのメスは知らないと非常に悩むトピックですが、見るべき場所を押さえてしまえば非常に簡単に見分けることができます。

特に苦労するのは最初の正しい1匹目のヒラタのメスを見つけるまでだと思うので、今回のポイントを押さえてメスを見分けていきましょう。

なお、神奈川や東京の一部などヒラタとの遭遇難度が高いエリアでヒラタのメスに遭遇したことが無い場合にはなかなか正しいヒラタのメスの見分けが出来ないことも考えられます。


ヒラタクワガタを探す場合には以下の記事が役に立つはずです。
pljbnature.com
総合的なカブクワ採集の知識はこの記事から読めます。

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オス編はこの記事から。コクワとヒラタを間違えている人は結構いるので、違いを確実に理解しておきましょう。
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今季ヒラタクワガタの採集活動を記事にしたものです。東京でのライブ感のある記事が楽しめ、ヒラタを取りに行きたくなりますよ。