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ミヤマクワガタはかっこいい!金色の毛や耳状突起など人気の理由を紹介!

かっこいい憧れのミヤマ

様々な要因からあらゆる年齢層に愛されるミヤマクワガタ。その魅力を語る記事。

年齢を問わずカブクワ採集をした経験がある、もしくはしている人達が大好きなのがミヤマクワガタです。

ミヤマの人気はすさまじく、採集を始めたての人には憧れの存在としていつか捕まえてやるぞと、慣れた人でも今年は70mm超えのジャンボ個体を見つけてやるぞと大変愛されているクワガタです。

そこで今回はこの記事にたどり着いた方もミヤマを探したくなってしまうようなこのクワガタの魅力を発信していきます。

ミヤマクワガタのかっこよさ、耳状突起

ミヤマといえば耳状突起(じじょうとっき)の話が欠かせません。

70mmにぎりぎり乗らない個体と50mmくらいの個体の比較。突起がでかすぎる。

頭部の複眼の下あたりが隆起するという特徴なのですが、国産クワガタの中ではミヤマにしか見られない特徴です。

大型個体になればなるほど大きく盛り上がるこの突起は、まるで荒野にたたずむエアーズロックをミニチュアにしたかのような迫力があり、とてもかっこいいポイントです。

ジャンボサイズには関東の低山ではなかなか出会えないので記念に挟まれておけばよかったか

この耳状突起は根拠は不確かですが、大あごの筋肉と関係があるとの話があり、大歯型の強い挟む力に関係している可能性があります。

まあ、かっこいいので理由はいいのです。

ミヤマにしかないというのがポイントが高いですよね。

ちなみに耳状突起はある程度大きさとの比例が見られます。

耳状突起は食べられないパーツなので、顎とともに落ちていることが多い

頭部だけの死骸などでもおおよそのサイズが想定できるため、死骸を見つけては嘆く人が出ます。

金色の毛

ミヤマのかっこいい2つ目のポイントは新成虫に見られる金色の毛です。これもミヤマに特有の特徴ですよね。

逆光に照らせばミヤマの表面に金色が見える

撫でればぬいぐるみとまではいきませんが、指先で感じられるほどの毛感があり、光を浴びせれば金色に輝いて見えます。

ミヤマの毛は個人的にはマイナーな人気ポイントかと思っていましたが、夏場にミヤマの好きなところを訪ねたりすると意外とこの毛がいいという意見が上がります。

黄土色で山地の土に近い色に見える

この毛もどういう効果があるのは不明なのですが、地面や樹皮に溶け込むカモフラージュ的な効果があるのではないかと考えています。地面にいるとかなり迷彩効果があります。

新成虫に特に強く生えており、長生きするとともに抜け落ちてくるので、鮮度による個体差が楽しめるいい要素だと思います。

この毛のおかげでクワガタのメスの見分けなど初心者にとってややこしい要素を分かりやすくしているのも気が使えているようでかっこいいですね。

顎の形

みんな大好き、ミヤマの顎の形がここでのテーマです。

ミヤマクワガタの顎はクワガタファンが大好きなトピックです、あなたはフジ型、エゾ型、基本型どのミヤマの顎が好きですか?

神奈川東京では圧倒的フジ率。

手元にサンプルがありませんが、私はエゾ型が好きです。

関東圏では基本フジ型か基本型なので出会えないという珍しさもありますが、身近で見られる種に共通する内歯の大型の突起が根元に無いというのが見慣れてなくて好きです。

何の話かさっぱりの人もいるかもしれませんが、ミヤマの顎には3つのタイプがあり、およそ生息環境によりその出現の割合が変わるという面白い傾向が見られるのです。

フジ型ですが、一番太い突起が欠けたので雰囲気はエゾ形にとても似ている。

暖地のフジと基本、寒冷地のエゾ型となり、例えば北海道はエゾ型ばかりです。

顎のタイプは温度が関係しているとされています。

ミヤマクワガタの幼虫なのか蛹の時なのかは不明ですが、温度により顎の形が変わるとされており、身近でもエゾ型は標高の高い所などでは見られるそうです。

新潟を始め、3タイプがバランスよく見られるエリアもある

なので低地と山地が混じる環境だと3タイプが出現します。

フジ型は暖地の基本種なのか関東圏では最もよく見ます。内歯の付け根が太すぎて顎が閉じ切らない面白い形をしています。

一応エゾ型も見つかるらしい

顎の形はミヤマの捕獲を非常に面白くしてくれる要素であり、地域により偏りがあります。

つまり70mm越えのエゾ型が欲しい、フジ型が欲しいなど飽きの来ない探求心が湧くのです。

地域によっては3タイプ全てがバランスよく出る地域もあり、探す楽しみが何倍にも増えるとてもいい要素です。

やや珍しい

ミヤマクワガタの人気となる最大の理由はちょっと珍しい所にあると思います。

神奈川ミヤマはなかなか難しい。都市部では出現する場所が限られる。

クワガタの難易度でいえばおそらくオオクワガタが最難関だと思います。

オオクワは難易度が高すぎて本腰を入れた人でないと挑めませんが、ミヤマは関東圏でも西部の方に足を運べば樹液、外灯ともに出会うことはできます。

大切なのはこのクワガタのために出向く必要があるということです。

関東都市部平野では、神奈川東部付近のみ記録があるか。

コクワやノコギリ、カブトムシ辺りは雑木林を歩いてなんか見つけるものですが、都市部ではミヤマは見つかりません。

「そのうちミヤマとってみたいね」ということで多くの方がはじめて意識的に種名を求めて探すのです。

毎年1匹目のミヤマはやはり相当に嬉しいもの

そのため、初めて捕まえたミヤマクワガタは特別かっこよく見えるため、多くに人にかっこいい虫と認識されます。

捕まえられなかった場合には憧れの虫として世代を超えて捕まえたい虫として認識されています。

親子で結構ミヤマはあこがれの虫と言っているのが耳に入ります。

なので意外と30,40代くらいの人でもミヤマには好印象な方が多く、認知度も高いです。

サイズのロマンが凄い

ミヤマクワガタのサイズはもはや私が言うまでもない採集者が感じる魅力です。

同じミヤマでもサイズがおよそ65mmあたりから1mm単位で凄さが違う。周りの人のリアクションが変わるくらい違う。

大型個体はとにかく他の種類と比べて迫力がありとてもかっこいいです。

ミヤマは♂で30mm~75mm位が出現するのですが、冷温な環境を除いてなかなか大きなサイズには出会えません。

ちびミヤマもミヤマなのだが、欲が湧くのが人間というもの。

特に平地では近年の温暖化の影響もあってか特に小型が多く、大歯型を見るにも数匹見つけないといけない場合があります。

60mmを超えればそれなりに嬉しいという感じなのですが、これに混じって時折65mm~70mmの間程度の当地での大型個体が見つかります。

このあまりいない大型個体を引き当てた時の嬉しさというのはなかなか適した言葉で表現することができず、ある種の中毒的な感覚があります。

70ラインの個体は今のところこいつだけ。顎を伸ばせば多分70に載っていたかな?

70mm超えなんて見つけた日には頭がどうにかなりそうな気がしますね。

ミヤマは順当にサイズが大きくなるにつれて幅、体高、全体の厚みが増していきます。慣れてくるとその厚みでサイズ感も分かるようになってきます。

取れなかった巨大ミヤマ。10m位のところにいたのだが。これは明らかにデカかった。

木の上で明らかに大きそうなサイズの個体を見つけた時、遠目で耳状突起が頭部の幅よりでかい個体を見つけた時のあの高揚感とその個体を手に掴んだ時のかっこ良さたるやミヤマでしか味わえない感動なのです。

いやぁ 書いていて今年のミヤマクワガタを見つけるのが楽しみになってしまいました。

これまでも探している人は今年は自身のベストを、これから探し始める人は憧れのミヤマに挑んで見てください。

私も今年は70mm超えの個体を見つけてそのカッコよさを味わいたいところです。
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