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プロ仕様の志賀昆虫捕虫網 捕まえたい虫に合わせた色やメッシュ、ナイロンの選択方法

いい虫網を利用して虫取りをしてみよう

昆虫採集をしていていい虫を見つけたにもかかわらず、その虫を逃がしてしまった苦い経験がありませんか?

本格的な捕虫網の代名詞といえば志賀昆虫。虫が捕まえやすくなり取り回しもいい採取の必需品。

その機会が増えてきたならば100円網などを卒業し、次の段階に進む頃合いかもしれません。

あなたの狙う虫のレベルが上がり、道具もアップグレードするタイミングが来たのです。

今回はそんな方に向けてプロ仕様の昆虫専門道具、志賀昆虫捕虫網を紹介します。

こんな方にお勧め

・網のサイズでお目当ての虫を逃がした経験がある方
・昆虫採集をしたい、させたい方
・100円網で満足できなくなった方

42cmを最初に購入したが、もっと大きくしたいと思い50cmになった。網の差はそれほど体感でき、間違いなく満足できる。

私が購入した理由は網のサイズで虫を逃す機会が増えたでした。その時の網は長竿網にはなりましたが今でも使用しています。


大きな虫網、いらなくない?

さて一般的な100円ショップの網は口径が20~30㎝前後である場合が殆どです。

志賀昆虫の網をアップグレードした長竿網では身長と合わせて5~9m程度まで虫を捕まえられる。この差は大きい。

昆虫採集をしている方の中にはお高い専門の網なんて必要ある?という疑問が湧いてくるかと思います。

これについて結論を述べると一定以上の虫を捕まえる体験をしたいならば専門の網は持つべきであると結論付けます。

大きな網はモンシロチョウやショウリョウバッタ、テントウムシ程度の動きが鈍く対象も小さい程度の虫を捕まえる際には不要です。


しかしプロ仕様の網を買うか悩んでいる人はきっと、○○を捕まえてみたい。

捕まえたいあの虫が出てきたらプロ仕様に移行する頃合い

○○を見つけたのに逃がした。というような明確な目的があってその手段としていい網を購入するか悩んでいるはずです。

それらの憧れの虫に必要となるのが網の長さと口径の大きさです。

長さはカミキリやタマムシのような花や葉を掬う場合に必要となり、口径は単純に対象をネットから外した時のカバーをしてくれます。

この内志賀昆虫では口径のカバーが大きく変わるため、トンボやチョウ類など素早い昆虫の捕獲精度が大きく上がります。

ですが、長さの部分はカバーできません。

プロ仕様網を考えている時点であなたの最終着地点は長竿編みになる。なぜなら志賀昆虫網を使えば使うほど長さがネックになるから。

なので狙う虫によっては志賀昆虫を飛ばして長竿網に手を出した方がいい場合もあります。自身の興味と合わせて慎重に検討しましょう。


正直に述べてしまうと、昆虫採集の網の結論は志賀昆虫網と釣り用のたも網をくっつけた長竿網になるのですが、そんな2~9m程度の範囲の巨大網を買っても採集が続くかは分からないよという方も多いかと思います。

志賀昆虫網はパーツをそのまま長竿網に使えるので安心していい

なので後々長竿網に派生でき、様子見の1本として志賀昆虫の捕虫網はお勧めできます。私がそうでした。

お値段はセットで1万円位しますが、これで得られる体験を考えると手頃な値段かと思います。人によっては一生分の価値になる可能性もあります。

志賀昆虫捕虫網の魅力

やはり多くの研究者や昆虫youtuberなどが使っているような網を自身で使えるのが楽しいです。形から入ることで熱意が入るというケースは多いです。

いい道具を入手したし昆虫採集二行こう!となります

大きいサイズで、目につく虫を片っ端から捕まえるハンター気分で散策ができます。

特にパワーを感じられるのが人気カテゴリーのチョウとトンボです。

メッシュネット+大口径で素早い飛翔を捉える

飛翔速度の速いヤンマやアゲハチョウは100円網と比べて格段に差を感じられますね。


そしてそんな網が非常にコンパクトでもち運びにも便利なのが素晴らしいです。

底の深いカバンにそのまま入るサイズ感

柄と網合わせて50㎝位に収まるので連結させたままパッとしまい出すことができます。人目を気にしがちな入門者にとってはかなり魅力的なはずです。

移行するか悩む方の問題点となるのが、この網に変えたらあの虫が取れるかどうか?ですよね。

長さを必要としない限りは確実に捕まえやすくなります。

50cm枠で子どもがすっぽり入るくらいの大きさがあります

例えば100円網の直径は30㎝です。これが50㎝になると余白で左右10㎝も余裕が増えます。

飛んでいる虫が最大20㎝ズレても捕獲できるのは非常に強力ですよ。

42と50でもかなり違うので、30から50になると恐ろしい差がある

口径が広ければそれだけ捕獲の可能性が増えますので、チャンスを生かせる可能性は大きく増えます。

また、口径を生かした採集方法の選択肢の増加も嬉しいです。

口径が増えるのを活かして葉先や花を丸ごと掬う花救いができる

草を薙ぎ払うように行うスウィーピング、葉にかぶせてのスウィーピング、下においてビーティングなどその方法でしか出会えないような虫へのアクセスが増えるのはやはり大きい網の特権ですね。

プロ仕様のカスタム性

続いてカスタム性です。

前述の花掬いをするなら大きい方が良いが、枝間をぬってカブクワを取るなら36くらいがいいことも多い

この網はある程度目的に合わせてカスタマイズできます。

網枠のサイズが30,36,42.50.60あります。これにメッシュかナイロンかの材質と色を選ぶことができます。

目の荒いメッシュ、細かいナイロン。目的に応じて選択するのがいい。

自身の捕まえたい虫に合わせてカスタムすることで、オリジナリティを高めることができます。まさにプロ仕様。

中でも50㎝以上のサイズの網は初めて見ると本格的過ぎてこの人研究者か何か?という目で見られます。

100円網を持っているとチープすぎて大人では恥ずかしいのですが、志賀昆虫ならばプロフェッショナルな道具として見られるのは大きな差ですね。

ナイロンで大型甲虫を網に入れると足の力で網がほどける

また口径が大きいので蝶やトンボなどの飛翔スピードが速い昆虫相手に戦えるようになり、手を出せる虫の幅が大きく増えるのも魅力です。

親子向けのメリットとしては道具の使用方法が学べるというのもあります。よく網を地面にたたきつけて虫を捕まえる方がいますが、網の使用としては間違っています。

志賀昆虫網は底が60~70㎝と深く、虫網本来の網をねじることで虫を網内部に閉じ込める正しい使い方が学べます。

そしていい網で使い捨て出来ませんからトゲ植物に気を配ったり周囲を見る目が鍛えられ、砂などによって柄が壊れるなどのものの破損に気を使えるようになります。

柄を選ぶ

志賀昆虫捕虫網単体では網の長さは確保できません。

銀色の部分が柄。アルミ製で4段階の長さ調節が可能。

柄の長さは基本的に1.5mか2.5mの二択になります。このうち2.5mの方は柄がアルミ製なのもあり、てこの原理でかなり重たいので子供には向きません。

長さが欲しいなら長竿網にすればいいので、コンパクトさで差別化できる1.5mがおすすめです。

柄は40㎝位まで縮むので持ち運びにとても便利です。後述の網も縮められるのでカバンがあれば網を付けたまま持ち運べるのはかなりの魅力です。

選ぶべき網の口径

魅力を語った後は具体的な選び方を紹介します。

枠は最大の50を推奨。60は網はあるが枠がないため、別社のフレームを買うことになる。1万円くらいする。

志賀昆虫捕虫網は網の口径を選び、それを通す枠を購入する必要があります。

網の口径ですが、せっかくいい網を買うので大きい口径にしましょう。

現在網は50と60がありますが、枠は50しかない場合が殆どです。

30から50になるともはや別世界

60以上の網を使いたい場合志賀昆虫ではなく六本脚などの別メーカーのウルトラフレーム(かなり高い)やメッシュネット一体型の網を購入することで、値は張りますが80㎝程度まで選択肢はあります。

が、ウルトラフレームやメッシュネット一体型は専用ネジを使用しないと志賀昆虫の柄には付けられないので、長竿網にするときの選択肢として覚えておいてください。

基本的には現在の最大となる50を選ぶといいでしょう。合わせる枠はグラスロッド及び金属用金具バネ付きねじこみ式と同じ径のものにします。

柄、網、枠を選べば大丈夫です。

次は色と材質の違いを紹介します。

網の色って何か違いがあるの?

色については基本は白で良いです。

特に捕まえたい虫がないならば白でいい

選択肢としては青、赤、緑があります。それぞれに一応選ぶ理由があり、青と赤は主にアゲハ蝶です。

色の学習能力があるアゲハ蝶の中でスミレ類をよく利用するギフチョウは青系の色に誘引される傾向があります。

春と秋に赤色に来るアゲハチョウ。赤ネットはアゲハ目当て。

同様に春にツツジ類から吸蜜するアゲハ類は赤系の色に誘引されるため、網の色を合わせるだけでそれらの虫が来ることがあります。

緑は自然に近い色と言われていますが、クロホシタマムシやエサキキンヘリタマムシなどの一部のタマムシが誘引されます。(ヒシモンナガタマムシやムネアカナガタマムシなど意外な種がついていることもあります)

一部のタマムシは確かに緑ネットに来る

自身の狙いたいカテゴリーがそれらに当てはまるならば色を選びましょう。

材質はナイロンとメッシュが主流

材質はナイロンとメッシュ、一応絹もあります。

サラサラのナイロンとザラザラのメッシュという感じ

これは大きく分けてトンボ及び甲虫を狙うならばメッシュ、蝶や蛾などを狙うならばナイロンがおすすめです。

メッシュは網の目が粗く風がよく抜けます。そのため風の影響を受けにくく素早く網が触れます。また、鋭い脚を持つカブクワなどの虫を引っかけたりできます。

一方で目の粗さが悪さをして蝶や蛾などの鱗翅目昆虫の翅がボロボロになってしまいます。トゲに特に引っ掛かりやすいのも玉に瑕ですね。

きれいな蝶の標本目当てならナイロン

ナイロンは風の影響を受けやすく素早く触れないですが、目が細かいため鱗翅目にやさしく、トゲにも比較的強いです。

一方でカブクワなどの大型昆虫に網を掴まれると簡単に破壊されてしまいます。また、濡れると水が抜けず、振れなくなります。
スウィーピングを良くする方は注意が必要です。

志賀昆虫網のここはちょっと...

基本的にはアップグレードとなる上位モデルなのですが、困る点もあります。実際に使用しているものの意見として欠点を述べます。

大きいものとしては2点。

ひねって枠を柄に指すため、緩みやすい

まず枠と柄の結合部が緩みやすいというものです。

網を振っていて硬いものや葉などを平衡に撫でると、接合部で絞めた枠の部分が緩みます。

割と頻繁に起きるので草地のスウィーピングなどする方だとストレスがたまるかもしれません。

伸縮させる柄の占める部分に砂が入ると回せなくなる

また、アルミの柄が4段階伸縮できるのですが、この部分の隙間に砂がたまると噛みあいが悪くなるという問題があります。大人だとあまり問題ないのですが、子供の場合には砂地に放り投げたりすると伸縮に支障が出る場合があります。

この2点はこの網を利用した多くの方が体感するかと思います。

それから長さの問題もあります。

自身の手の範囲というリーチの問題が解決されないので、新しい虫に手を出しにくい

網は100円などの安いものから大きくなっても長さは大きく変わらないので、新しい昆虫へ手を出すということは難しかったりします。

例えばカミキリやタマムシは人気カテゴリーですが、長竿網が欲しい昆虫です。カブクワなんかも長竿網や長い柄が欲しいですね。

志賀昆虫網へのアップグレードでできることはあくまで自分の周囲の虫に収まるのでそこは念頭に入れておきましょう。

高所を飛ぶヤマトタマムシなどの捕まえやすさは志賀昆虫網では100円網と変わらない

一方で長竿網にある電線との感電などのリスクを避けられるので、お子様には安心と言えます。

後々大きくなればその網を長竿に付ければずっと使えるのもうれしいですね。


ということで志賀昆虫捕虫網を紹介しました。昆虫の入門としてとてもおすすめでき、長竿網にもパーツが転用できるので気軽に使用しやすいのがいいですね。

(36cmにはセットもあります)
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志賀昆虫網で悩む方はぜひ一度長竿網も考慮してみることをおすすめします。お子様向けプロ仕様なら志賀昆虫が安全でいいと思いますが、性能自体は上位互換です。必要パーツや作り方など面倒な部分をまとめて紹介します。
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昆虫採集なら良いライトのチョイスもおすすめです。安全の確保ができるので、ミヤマなど山地性のクワガタも狙いやすくなります。