ちょっと怖い葉が揺れる現象
自然の中を散策していたり、夜間の昆虫採集をしたりしていると、ふと目がなぜかそこだけ揺れている奇妙な葉に吸い寄せられることがありませんか?

風もないのになんでそこだけが揺れているんだ?ま、まさか幽霊!?なんて怖い妄想をしてしまうものですがこれも自然現象の一つです。
今回は自励振動という自然が生み出すプチホラーチック体験を紹介します。
葉は挨拶をしている訳でも幽霊が通っているわけでもない
こうした不自然に動き回る葉を見ると、木々があいさつをしているとか幽霊が通っているなどと勘違いしてしまいますよね。

実際には自励振動(じれいしんどう)という現象です。
複雑的な要因に複合的な要素が組み合わさって生まれる現象であるため、木々の中でも特定の一部の葉でのみこうした現象が起きるのです。
通常、風などは吹いていないように見えても自然の中の複雑なブロックをかき分けて吹いています。
たとえそれが人肌に感じられないものでも葉のような軽いものであればその影響を受けます。

自励振動のイメージとしては振り子のようなものでしょうか。
与えられた衝撃は小さいものでもそれが触れることによりエネルギーを獲得し、延々と同じ動作を繰り返しますよね。
なにもなさそうに見える葉先では、風の強さと葉の角度など条件がそろった葉の一部において目に見えないレベルの風の勢いを受けてこの振り子のような現象が起きています。
つまり風で揺れた葉に特定の角度で風が当たり続けることで葉の中で振り子のような勢いを付ける左右が成長し続けて何もないように思える場所でも大きく揺れ続けるのです。
夜に遭遇すると不気味
この自励振動ですが、多くの方が体験したことがあるはずです。

日中の散歩の途中ならまだよいですが、夜間の雑木林などで遭遇すると不思議とホラーチックな感覚を覚えることになります。
暗闇の中で風もなく葉が揺れているわけですからね。
霊的なものを想像してしまいます。
実際、風で揺れる葉っぱについて調べてみるとスピリチュアル的な結果がヒットします。

私は物理学者ではないのでこの現象について科学的に説明することはできませんが、少なくとも霊的な現象手はありませんので安心してください。
むしろその現象は限られた条件がでしか発現しないものであるため、なぜそのように揺れているのかをしっかり観察するチャンスです。
見つけたらむしろラッキーであると考えて、この挨拶しているかのような葉っぱについて理解を深めましょう。しかし物理学の領域であるとは驚きですよね。
自然は色々な角度から楽しめるなぁと感心してしまいます。