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カラスアゲハとミヤマカラスアゲハの違いと見分け方。青緑の光沢をもつチョウを捕まえるコツ

青緑に輝くアゲハチョウ

およそ初夏から秋の始まり位にかけてギラギラに光沢を放つアゲハチョウを目にする機会があると思います。

画質はあれですが、ミヤマカラスが撮れたので違いを紹介していきます

アゲハチョウの内カラスアゲハとミヤマカラスアゲハには宝石と言っても差し支えないほどの美しい光沢を放つ者がおり、チョウ愛好家を始めこの虫が嫌いな人はいるのか?と疑問を投げかけたくなるほどうっとりさせる美しさを見せてくれます。

今回の記事ではカラスアゲハとミヤマカラスアゲハを紹介し、違いや探し方などのお役立ち情報をお届けします。

カラスアゲハとは?

カラスアゲハは主に山地に出現するアゲハチョウの仲間です。

カラスアゲハのオス。緑型と青型がいる。

利用植物は山地のギャップなどに出現するカラスザンショウやコクサギが候補であると考えられ、庭木のミカン科で目にする機会はほとんどありません。

成虫は主に5月頃と7~8月頃の2回羽化することが知られていますが、定点的な観察をしていると5月の発生以降各月ぽつぽつと見かけるのでこれ以上発生しているのではないかと思われます。

成虫は各種花を訪れるほか、湧き水などで集団吸水をすることがあります。

ミヤマカラスアゲハとは?

ミヤマカラスアゲハはより山地に出現するアゲハチョウの仲間です。

ぼろいミヤマカラスアゲハの夏型。

アゲハチョウの仲間の中では群を抜いた鋭い光沢をもつ蝶で、その輝きの強さは飛んでいる段階でもミヤマカラスだと判断できるほどです。(春型)

低地ではカラスザンショウなどを使っている可能性も考えられますが、図鑑などではミカン科のゴシュユやキハダを利用しているとされています。

出現の傾向は5月頃と7~8月頃と言われており、私の観察件数は多くありませんがおよそ一致しています。

成虫は各種花を訪れるほか湧き水での吸水、多産地では集団吸水も知られています。

カラスアゲハとミヤマカラスの違い

この蝶の違いを見分けていくうえで季節型と雌雄の違いが重要になってきます。

まずは翅に光沢があるかどうかで判別。飛翔、吸水、食事何でもいい

基本的には4~5月発生の春型の方が光沢は倍くらい強い傾向が見られます。

春型のカラスアゲハ類には光の帯が前翅に逆八の字のような形で入っています。

右翅に何となく薄い白い色が逆ハの字に伸びている

はっきり分かるならばミヤマカラス、悩むようならばカラスアゲハだと考えていいと思います。写真はカラスです。

春型のミヤマカラスは別格の光沢をもっているので、2種を見ていると10m以上離れていても分かります。(春型の写真がありません)

♂♀の判別が怪しい場合には性標という翅の付け根側に入るえぐれたような特有の模様を参考にしてみてください。

翅の真ん中あたりがグレーにかけています。これが♂。

これがあれば♂です。

♀は厄介なのとサンプル写真がありませんが、後翅の白線が分かりやすいと思います。

白線は2種を見分ける明確なサイン。白線があればミヤマカラス。

♂にも春型では見られますので、ややこしければここを確認しましょう。

飛翔時でも慣れればわかります。

一方でややこしいのが夏型です。

ミヤマカラスアゲハ(左)とカラスアゲハ(右)の夏型。判別に悩むケースが多い

夏型はカラスミヤマカラスともに発色の傾向が似ており、後翅の模様が無いものもいるなど飛翔のレベルでは分からないケースも多いです。

捕まえてみる必要がありますが、ミヤマカラスの夏型にはやはり逆八の字状の白い線が入っていますのでそれを目印にしましょう。

ミヤマカラスは金属光沢の線が逆ハの字状に伸びていることが多いが、カラスにもいい色のものがいる

雌雄に関しては春型と同じく性標を頼りにしてください。(雌雄の色味は結構違います)

♀に関してですがこれは私のサンプルから見るとかなり難しいです。

ミヤマカラス(左)とカラス(右)後翅の白線があれば確実にミヤマカラスとわかる

確実な見分けとしては春型同様、後翅の裏側にある白線があるかどうかをみるのが確実です。白線があればミヤマカラスです。

個体群により消失するものもありますが、おおよそあります。

カラスアゲハやミヤマカラスアゲハの探し方

いくつか王道の探し方があります。それを知りましょう。

狙う戦略としてお勧めなのは尾根などの高所、特定の花への飛来、吸水、蝶道です。

ヒルトップ

ヒルトップとは丘の上を指します。

日中、山の上の開けた場所にはアゲハが来ます。

同じアゲハの仲間ではギフチョウなどが有名ですが、山の斜面から平らになる場面、尾根筋や山頂などはアゲハチョウの仲間の出会いの場として活用されているようで高尾の山頂などよく目にします。

小高い丘環境があれば時折アゲハチョウがやってきてふらふらとパートナー探しをしていますね。

訪花

捕まえる場合に一番捕獲率が高いです。

夏の白いクサギの花で、ミヤマカラス、アオスジ、モンキが数分できた。

ここでは春と夏にアゲハの仲間が来ているお花を紹介しておきます。

春はピンク系、夏は白系のお花を狙いましょう。

ツツジのカラスアゲハ。これ以外にも大体の種類が来る。

春ではツツジの仲間はやはり強いです。山地の公園や自然度の高い公園のツツジ、そうでなくともやや標高のある山地では自生のツツジが咲いており、これに来ていることがあります。

あまり知られていませんがアゲハチョウには色の学習能力があり、春のアゲハは赤色に強く誘引されています。町中でポストに寄って来るアゲハや蝶屋が赤系のネットを使っている理由ですね。

ウツギはヒョウモン類やアオバセセリなども狙えるいい木

夏の場合には白系のお花で初夏ならばウツギ類、真夏ならばカラスザンショウ、晩夏にはクサギに来ているのを目にします。

山地ならばノリウツギなど良いのではないかと思われますね。

ヒガンバナとキアゲハ。この花はアゲハがとてもよく来る。

秋になると新品個体は難しいですが、それでもヒガンバナなどの赤系の色を好む様子が見られます。季節に合わせた色を活用して探してみてください。

吸水

主に初夏と真夏の時期にミネラル分の補給としてアゲハの仲間が集まります。

アゲハ以外にもセセリやサカハチチョウ、タテハの仲間も来る。

出現の個体は観察地域によりますが、山地に近いとカラスアゲハの割合が増えてきます。

私の地域ではほぼカラスなのですが、ミヤマカラスが来たこともありやはり侮れません。

具体的なものは別記事にまとめてあるので活用してみてください。吸水は♂が来るようなので綺麗な個体にであいやすいです。

蝶道

捕まえにくいのですが姿は頻繁に見られます。

林道の明暗?などをヒントにアゲハ蝶が通る道がある。現地で観察するしかない。

林道のやや薄暗く、しかし日差しが適度に刺すような場所にアゲハチョウが通る道があるようです。

例としては閉鎖的な沢沿いから開ける環境や逆に開けた環境からやや暗い(ほんのり日がある)環境、ほどよい日の入る林内など具体的には不明なのですが日差しと日陰の混じるような場所に彼らだけが通る道があるようです。

カラスアゲハはシーズン中に探せばそれなりに見られると思いますがミヤマカラスはなかなかに難しいです。

美麗な種類で人気も高いカラスアゲハの仲間。ぜひ捕まえて虫に興味を持ってほしい。

とはいえ希少種という訳でもありませんので緑の残る場所で探してみれば美しいアゲハに出会えるかもしれませんね。

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その際にはぜひともその美しさを標本として残しておけば、思い出として、記録として残すことができますよ。