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クヌギとコナラ以外にクワガタが来る木の種類と樹液の探し方。シラカシやアキニレ、オニグルミなどが狙い目!

樹液の見つけ方を教えて


昆虫採集最大の課題として、樹液が見つからないという話を多く聞きます。

今回は樹液の探し方にスポットを当てて植物の知識がない方でも写真のようなクワガタの群れに遭遇できる情報提供をしていきたいと思います。(最初の写真は樹液性の蝶スミナガシ)

樹液の探し方(2024年最新版)


木の見分け方は初心者の大きな壁です。

しかしナラ枯れ樹液採集ならば木が分からなくても成果を上げることができます。

ナラ枯れにはキクイムシという4mm程の小さな虫が絡んでいます。

細かいことは省きますが、都合のいいことにどんぐりを付ける木(ブナ科)にだけ穴を開け、樹液を出してくれます。

影響を受けた木からは小麦粉のような粉が大量に吹き出し、栄養のある師管部が傷つくと大量の樹液が流れます。

この虫は数千匹単位で木を攻撃するために大量の穴が空き、条件のいい木では何匹ものクワガタが見つかることも珍しくありません。

この点を理解しておけばこうした光景に遭遇するのは難しくありません。

非常におすすめの探し方です。枯れた木を頼りに樹液を見つけていきます。

まず山や雑木林に目を向けて茶色になっている部分がないか探します。5月当たりでは目立ちませんが6月終わり~9月頃にかけて山の中に茶色い木々が目立ち始めます。

どんぐりの木を枯らすキクイムシの性質を理解すると、枯れた木があるところ=キクイムシによる樹液が出る木があるところと認識することができます。

そんな場所を見かけたら昼間のうちに実際に足を運んでみましょう。

非常に細かいのですが、粉を吹いていたり小さな穴が開いている木が見つかるはずです。

恐らく樹液の流れているものもあるはずです。

樹液はあまり流れずににじむ程度のものも多いのですが、その発生場所の判断に虫たちが役に立ちます。

光沢を放つカナブンの仲間たち。彼らは初心者眼にも分かる判断しやすいサインです。また、それ以外にも

樹液性の蝶やスズメバチなどが飛んでいる木があればその木はあたりです。

そして樹液の出る木の割合が高ければ当たりの雑木林ですね。
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探し方さえ理解しておけば昼ならオオムラサキなどの樹液性蝶、夜はカブトムシなどにグッと出会いやすくなります。

このナラ枯れは分かりやすくかつ神奈川では2018年頃から被害が出始めたものなので、これまで成果を挙げられなかった場所などが思いがけぬ当たりポイントになっていることも多いです。初心者の方にとにかくオススメです。



川で虫の来る木オニグルミ

慣れてくると他の木などを探す余裕も出てきます。初心者が見ない穴場となる木を紹介していきます。

川沿いに生えるオニグルミです。

夏には緑色の実があり、判断は簡単です。意外に思うかもしれませんが、クワガタは川沿いでたくさん取れます。

クワガタはボロボロの木に産卵するのですが、川沿いには折れたりした大木が流れ着くんですね。なのでこのクルミの木の樹液には予想以上に多くのカブクワが見られます。

特に木の肌が柔らかく、クワガタたちは大顎を用いて枝を自ら削り樹液を出しています。

細い枝先に付いていたり、他の虫が剝いた樹液に来ていたりします。 場所にもよりますが、山に行くのがバカバカしくなるくらい簡単に見つかります。

川や山で見つかるニレの仲間


ハルニレやアキニレといったニレ科の仲間も侮れません。

特にアキニレなどは街路樹として公園などにも植えられやすく、知られざる穴場となっている事が多いです。

樹液が出ることに加えてクワガタの隠れ家となるめくれが多いのも評価が高いです。

こちらは公園に植えられていたアキニレに来ているシロテンハナムグリですね。

こうしたカナブン達が来ている樹液はクヌギコナラでなくともカブクワが来ますので注目ですよ。

うろがあればコクワガタやヒラタクワガタが狙えます。


ブナ科だが見る人の少ないカシの仲間


夏にどんぐりを付け、クヌギやコナラなどと同じブナの仲間であるカシの仲間もおすすめです。

ただしカシの仲間は暗い環境が好みであるため、開けた環境にはなかなかありません。例えば神社とか、背丈の高い林縁とかそういった場所によく見られます。

大木でも小木でもカミキリムシによく攻撃され、うろやめくれができていることも珍しくありません。

そのためいい場所をひっそり見つけられれば荒らされることも少なく、良い成果を上げやすい木です。

近年はナラ枯れを起こすキクイムシにも攻撃されています。クヌギコナラではないものの樹液がやたら出ている木があれば、カシの仲間かもしれませんね。おすすめの木です。

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そうはいってもクヌギとコナラを知りたい!知っておけばチャンスは増える!というのは間違いないので、メジャーな2種を知りたい方はこれらの記事も参考にしてみてください。

ということで今回は初心者に向けた樹液の探し方とそのステップアップとしての成果を上げやすい木を紹介しました。

木を覚えるのは難しいと思いますが、覚えれば覚えるだけ成果が出てくるのが昆虫採集です。それとともに採集も楽しくなっていくはずですよ。

カブクワ採集に役に立つアイテム

クワガタを捕まえるフェーズで重要な装備です。
樹液採集ではナラ枯れ採集は高いところからも頻繁に樹液が出るため、網が長ければ長いほど取り逃がす可能性を減らせます。
あなたが見逃した個体を長竿網を持つ人は悠々と捕まえられます。クワガタを見つけるフェーズで重要となる装備です。夜間のライトの性能はミヤマなど大型種になるほど目視できる可能性が増えます。
樹液に飛んでくる虫や飛んでいく虫を早急に発見し、長竿網で捕まえる。そんな馬鹿なと思うかもしれませんが、飛来するクワガタを見る機会は多いものです。昼間の樹液の下見では動物が多い場所などに行くこともあります。河川敷などはマダニやツツガムシが潜伏しており、完全にリスクを裂けることはできませんが、薬剤を使うことで可能性を下げることはできます。お子様には使えません。
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各種重要装備については、どんなものなの?と読むだけでも有用性が理解できるはずです。長い間使えるものなので、所持するのは正直オススメです。

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それ以前の樹液の有りそうな雑木林を見つける方法です。航空写真を利用します。
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樹液の基礎を覚えたならば残るはクワガタの基礎です。この記事であらゆるクワガタ採集の基礎を教えます。
座学の部分ですが、覚えれば初心者でも成果を挙げられるはずです。

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この記事で紹介していないイタヤカエデ。山地のミヤマが来る重要種ですが、この記事を理解した片向きです。
イタヤだけでどれくらいクワガタが採れるか?その強さを体験してきましたよ。
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アキニレもかなりマイナーですが主に河川敷や公園で成果が上がる樹木です。関東圏でミヤマを捕まえたこともある侮れない樹木です。