最悪のコンディションでミヤマには出会えるのか?
高尾山に足を運ぼうと思っても天気の都合などがどうしても合わないというケースがあると思います。
そうでなくとも曇りや雨の日などにそもそもミヤマクワガタに出会えるのか?と高尾を訪れる予定の方の中には疑問に思う方もいるかと思います。
今回は狙ったわけでは有りませんでしたがかなり悪いコンディションに遭遇できたので、その中でミヤマクワガタを探してきました。
今回は環境的に写真が取れなかったので短報です。
到着直後に下山したいコンディション
この日は午後に雨が振り、夜には上がる予報でした。
高尾周辺はアメダスなどを確認しても雨は降っておらず、行けるだろうと判断していざ出発。高尾山口駅について見れば霧雨よりも強い程度の雨が降っていました。
クワガタ採集においては小雨や霧雨程度であれば問題有りません。雑木林内は濡れてこないため、樹液が雨で流されることなどが無いからです。
その判断で中腹までケーブルカーで上がっていくと...?
白い?
これは霧です!しかもかなり濃い! 目先15m程度が見えません。
しかも小雨よりも強い程度の雨が降り始める始末。こうなると気温も低いですし外灯の光も拡散されてしまうため届きません。何より雨ですから飛来事態が期待できません。
しかし逆に言うとこれほど悪い条件というのもなかなかに有りません。こんな状態でミヤマなどの虫に遭遇できるのか?
ちょっとワクワクしてきました。 今回は友人もいるのでソロだったら諦めてましたが続行です。
濃霧の昆虫と人事情
この日の高尾山ですれ違ったのはわずか2組だけ。中腹に来たのが8時過ぎだったので皆様降りるタイミングでした。
その後約23時まで山中で人とすれ違うことは有りませんでした。
肝心の虫なのですが、やまない雨と霧で殆ど飛来はありません。基本的には小雨以上の雨と霧がありそうな場合には避けたほうがいいと思います。
しかし飛来しないからと言って全くいないわけでは有りません。飛来がないということは昼間などに木にいた虫がそのままついているケースが多いからですね。
そういう個体を探していきます。ライバルがいない分丁寧に探すことで成果を挙げられるはずです。
霧の夜の高尾山はかなり特殊な環境で、外灯があるエリアはかなり明るいです。外灯の灯りが拡散し、次の外灯まで照らされています。
一方でこちらのライトが殆ど通らず、marauder mini の力を持ってしても15m程度しか視界が確保できません。
ある意味おもしろい体験です。
雨でカメラが使えないので写真はあまり撮影していないのですが、この天気にも関わらず外灯には蛾などが来ていました。
スジコガネやウスバカミキリという高尾の虫の活性の指標として使える虫も出現しており、おそらく天候が良ければいい頃合いを迎えていることが推測できます。
残念ながら見つかるのは蛾の仲間ばかり。
外灯の周囲を見ようにも霧によって見られる枝先が限られている始末。これはかなり厳しいものとなりそうです。2時間ほど霧の中を歩いたり、雨を避けられる場所で休みつつ様子を見ますが、霧が晴れる様子が有りません。
諦めずに外灯周りを観察していると?
小型の甲虫らしきものが霧の中から飛来しました! 嬉しい誤算に驚きつつ丁寧に落としてみると...?
ミヤマクワガタのメスです! 15mも見えないような視界の中でも外灯に飛来しました。
坊主覚悟であったためミヤマが出現してくれたことに湧き上がります。
その後樹液ポイントなども徘徊するとノコギリクワガタを発見。
安定のコクワガタなども発見できました。悪天候すぎるとクワガタの飛来は晴れなどに比べると圧倒的に減りますが、ライバルも来ないため残っている個体を確実に発見することができます。
今回ほどのバッドコンディションで訪れることは辞めるべきですが、霧雨などの微妙なコンディションはむしろ+に働くものだと考えます。
例えば中腹の自販機はいつもなら誰にでも見られてしまうポイントなのですが、今回は歩いている追加のミヤマクワガタを発見できました。
今回は最悪とも言えるコンディションながらミヤマクワガタに2匹も遭遇しました。
最悪のコンディションから考える現在の高尾
今回は考えうる最悪とも言えるコンディションでの訪問となりました。
しかしながらミヤマクワガタを2匹捕まえることに成功しています。
実は下山の頃合いに、下るとともに霧が晴れてきまして霧のない場所ではウスバカミキリの飛来や蛾の活発な飛来が確認できました。
霧の巡回中にも木々にカミキリを見つけたり、悪コンディションながらも一部外灯は先週などの比較にならない量の蛾が見られるなど、夏が進んでいる様子が見られます。
今週後半から晴れるようなのでそこで一度様子を見に行ってまた進捗を報告しようと思います。
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次はこの記事です。天気の都合で久々の訪問となりました。
高尾山昆虫に関する記事
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前回はこちら。7月10日頃に訪れたものです。今年は昨年とは出現の傾向が違うようです。