Marauder mini の実利用レビュー
フラッシュライトは防犯、防災対策として近年注目を集めています。
しかし1万円を超えるような高級ライトというのは非常に手を出しにくいというのが意見としてあると思います。
今回は私が愛用しているOlight Marauder miniを紹介し、ライトの選び方や選ぶ際の注意点を取り上げていきます。
昨今の懐中電灯について
フラッシュライトは価格の幅が広く、数千円の安いものから手を付けがちです。低価格帯のものや軍用ライトと銘打ったやたらルーメン数の高い商品は良さそうに見えますが、数値詐欺なので気をつけてください。
私も失敗をしたので先に述べますが、ライトは1つ買うと次から次に欲しい機能が増えていき、安物買いの銭失いになりやすいです。
なので1本購入を考える場合、それなりのスペックの1本を買ったほうが満足度は高いです。
今回の記事はよくあるカタログスペックの紹介ではなく、約18ヶ月使用した経験に基づくレビューです。
Marauder Miniの便利ポイント
このフラッシュライトの魅力は
バッテリー容量
拡散集光の切り替えがスイッチ1つでできる
大光量による安心感
誤点灯防止のロック機能
完全防水
昼間も照射可能
男のロマン という7つの要素が大きいです。
また、欲しい人は欲しい赤、青、緑色の照射が可能です。
アウトドアシーンにおいて欲しい機能が1つにまとまっています。
バッテリー容量とランタイム
フラッシュライトで取っつきにくいのはlm(ルーメン)などの用語や価格帯の相場などが分かりにくい点だと思います。
そのため最大lm数という分かりやすい数字に引っかかりやすいのですが、安いライトに置いては数値詐欺も多いので注意してください。初心者はolight,thrunite,lumintop,sofinなどのメーカーから選ぶのが無難です。
また、多くの懐中電灯において最大lm数が使えるのは、放熱の問題から僅かな一瞬だけです。
marauder miniは夜を昼に変えられるくらいの光を放てますが、それは最大でも2分と短く、緊急時のルートファインディングや採集であれば超光量で虫を寄せたりする時に使うぐらいです。
(カミキリ、蛾などを寄せられることがある)
ほとんどのフラッシュライトで重要なのは1000lm前後のランタイム(稼働可能時間)です。
重要なのは中域帯のランタイム
marauder miniのランタイムはこちら。(公式より)
最大7000lmが2分?ショボい!ではなく中域帯の1600lmが約160分、800lmが320分使えるというのがかなり凄いです。
marauder miniは大人の男性の手に丁度フィットするくらいのサイズ感で、ライトとしては大型なのですが、その分6500mAの大容量バッテリーを導入しています。
この中域帯のランタイムは絶妙で、1600lmはソロ低山が怖くなくなる明るさです。
800lmでも視野範囲がはっきり見え、ホームセンターライトしか持ってない方には明るすぎてびっくりすると思います。
フラッシュライトは最大lm数が大きくなると中域帯のlm数も2000や3000lmと高くなってしまい、ランタイムが短くなりがちです。
逆に小型ライトでは搭載バッテリーが小さくなり、800lmもの光を出すと2時間も持たないようなものが多いです。
その中で800lmが320分というのがどれほど心強いか分かるでしょう。
予備バッテリーも販売しているので、リチウムイオンバッテリーの弱点である劣化にも対処可能なのが嬉しいです。
拡散集光がスイッチ1つでできる
このライトの採用理由として強力な拡散光(7000lm)と局所的なサーチライト(600m照射)を瞬時に切り替えることができます。
野外の現場に出てみると拡散光が欲しい場面、スポット光が欲しい場面というのが良くあります。
私のソロ低山昆虫採集を例に取ります。
夜間の散策では基本拡散にしたいのですが、樹液採集での幹から枝先までをじっくり眺めたり、外灯採集での枝先周りなどはスポット光で距離のある場所も探したいのです。
なぜかといえば拡散光ではぼんやりした照射になるので、見逃しやすいからですね。
飛んでいる昆虫の追跡などには逆に拡散光が欲しいです。
採集していると拡散系とスポット系を使いたくなり、marauder miniはそれらを1本に集約した道具の圧縮枠なのです。この点が便利すぎます。
使い所はまず拡散では見えない領域への明瞭な照射です。このように遠目の樹液、幹の虫もはっきり目視できます。
(高尾山で苦渋を舐めさせられた超ジャンボミヤマの発見)
場面に応じた痒いところに手が届く使い分けと光量の調整により、夜間のあらゆる場面で必要なニーズを満たせます。
この機能だけを見て購入してもおそらく不満は出ないと言えるくらい革命的に便利です。
大光量による安心感
夜間採集やアウトドア活動では真っ暗な闇というのも珍しくはありません。
葉の擦れる音、雨音、動物によって揺れる落ち葉、それらに数m程度の前方視野とそれ以外は真っ暗の環境が続くことで、焦燥感に駆られるのが夜間の活動です。
これだけしっかりした明かりを持っていると、昼間のような感覚で夜の自然内を楽しむことができます。
(夜なのにはっきりと生き物を見つけられます)
低山ナイトハイクのような非日常感を味わうのが好きな方や、親子で昆虫採集をしたいけど不安だという方には、安心を買うという意味でもおすすめです。
御存知の通り夜間の自然は様々な生き物が活動する場所です。
夜のソロ行動で怖いのはハチ類の巣やマムシ、イノシシやクマなどの動物との遭遇、暗いことによる道迷いや滑落などが該当します。
これらの大部分は強力なフラッシュライトを持つことで解決します。
拡散では薄暗い正面付近もスポットではこの通りはっきりと見えます。
800lm以上もの拡散光で闇を照らすと、自身の視覚の範囲ははっきりと見えます。画像は1600lmでこれが160分使えます。
上記の安心感のために良いライトを購入するというのはとてもおすすめです。
また、いいカメラを買うとカメラがどこかに連れて行ってくれるという話がありますが、良いフラッシュライトも持っているとせっかくだから夜の採集に行くか!と夜の自然へ連れ出してくれます(笑)
誤点灯防止のロック機能
このライトは10秒ほど使わないでいると自動でロックが掛かり、点灯しなくなります。スイッチはダイヤル式で、回すと解除できます。
7000lmが2分しか使えないのは、圧倒的光量によって熱を持つからです。
1000lm以上のライトはカバンなどで誤点灯すると物が燃えます。
ロック機能があるライトはやはりお値段は高くなってしまいますが、これが無いととにかくライトの誤点灯が気になります。
ダイアルを90度以上回すことでロックの解除ができ、火事防止の安心感が大きいです。
もしライトの購入を考えている場合にはこのロック機能は絶対にあるものを選んだほうが良いです。
私はolightと同じくらいの人気を誇るメーカーのフラッシュライトも持っていますが、olightのものと異なりボタン式なんですよね。
ただでさえアウトドアは荷物が増えがちなので、そんなカバンの中に入れたくないというのが正直なところです。
なのでボタン式よりはダイヤル式。欲を言えばロック付きを選ぶのがベストです。marauder miniは安全面でbestな選択肢です。
完全防水IPX8
marauder miniは数時間水につけても内部に水が浸透しないipx8の防水性能を持ちます。
アウトドアシーンにおいて特に夏場は急なゲリラ豪雨があります。
山やキャンプなど自然下の活動で天気の急変はつきものです。
そんなときでもランタンのように外においておこうが、カッパで手持ちしようが、なんなら水の中に点灯したまま置いておこうが大丈夫な防水というのは心強いです。
その秘密はolight独自のマグネット充電にあります。他充電器との互換性を引き換えにアウトドアニーズをしっかり満たしています。
また落下耐性もあるのが嬉しいですね。
滑ってぶつけることもありますし、虫網やヘッドライトなどでワチャワチャしていると落とすこともあります。
ベンチやちょっとした台においていると転がって落ちることもありますよね。
昼間も使用可能
このライトの大光量は昼間の昆虫採集にも使えてしまいます。
具体的にはスポット光モードで樹液のルッキング採集が可能です。
日中の太陽光が出ているときでも幹、枝先、樹洞など含めて照らすことができます。
昼間の雑木林はライトを使うか微妙な明るさをしています。普通のライトでは光量不足で照らせません。おかげで昼もライトを持ち歩く奇妙な状態になりつつはあります。
男のロマン
正直このライトを私が購入したのは大光量のロマンでした。
7000lmもの光で夜を昼に変えるロマンと、600mでビームサーベルのような光線に手軽に切り替えられるロマン。
このライトではライト好きが求める視野角すべてを照らすワイド配光と、局所的な遠距離照射の両方が楽しめます。
山に棒を持って入るときのようなあの無敵感とワクワク感がこのライトを所持しているとあります。このロマン感は変えが効きません。
marauder mini のデメリットについて
値段の敷居が高いです。
このフラッシュライトは一度手にすると手放せないくらいのまさに相棒なのですが、一般的なライトにはせいぜい出せても5000円くらいが良いところでしょう。
marauder miniの定価は26000円で公式サイトのセール時などには17000~20000円前後に落ちます。
定価では正直高いですが、セール時の価格では買って満足できる性能をしています。
屋外での安全を買うという意味で野外活動を頻繁にする人にとてもおすすめできます。
防災向きではない
このライトにはfireflyモードがありません。最近のライトには1lmや5lmで防災向けの長期間点灯モードがよく見られます。
例えば同社人気シリーズのseeker3 proでは連続12日点灯、warrior3Sでは55日連続点灯可能です。
そのモードがないのはマイナス点と言えるでしょう。
充電器やバッテリーの互換性がない
olightは独自のバッテリーと充電ケーブルを採用しています。採集遠征などでケーブルを忘れたり断線したりすると、typeC充電などの汎用充電器が使えないのはデメリットです。
ライトの探求に満足してしまう
様々なライトを眺めながら次はこれを買おうかなと楽しんでいたライト探しの趣味がこれを購入したことにより終わってしまいました。
これより爆光になると町中では確実に使えません。かと言って屋外ではこれ1本で視野角も遠距離も両方カバーできてしまいます。
まとめ
フラッシュライトなどの道具は2000,3000,6000円というように買うに連れて欲しい要素が増えていき、結局安物買いの銭失いになりがちです。なのである程度のスペックの1本を買ったほうが満足度が高いです。
このライトは5年ものメーカー保証もあり、今回の記事で触れた利点から屋外でのあらゆるニーズに対応できます。
私は1万円付近の高級ライトを5本持っていますが、このmarauder miniがフラッシュライトの最終的な着地点(スペック的にこれ以上欲しい要素がない)となりました。
良いライトを探している人には間違いなく後悔のない1本になると思います。そしてぜひ夜の散策を楽しんで欲しいです。
marauder miniの詳細は写真より確認できます。(olight公式へ飛びます)
屋外ユースライトの結論としておすすめできる1本なのでぜひ。
https://amzn.to/49TnA8N
私の所持ライト
Olight
marauder mini
seeker3 pro
warrior3 S
perun2
seeker4
thrunite
catapult pro
sofin
sc31pro
sp36pro
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購入で悩むのはolight seeker3 proですよね。
携帯性にどこまで重きを置くかだと思います。セール時は+7000円くらいで買えるので、個人的にはmarauder mini押しです。
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配光の異なるwarrior3Sはmarauderにはない防犯防災対策としておすすめの1本です。用途が違うため、購入を考えるのもおすすめです。
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marauder miniを利用した採集記もぜひ。
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他の私愛用ライトのレビューです。5種の異なるライトにはそれぞれ魅力があります。比較することで、個性が分かります。