EDCライトを探しているならArkfeld proはおすすめ
夜間の安全対策としてEDCライト(Every Day Carry)が注目されています。
また、最近は地震も増えており、緊急時の照明として携帯できてポータブル充電などができるライトを1つは身に着けておきたいものです。
今回はseeker4proやmarauder miniのような高出力過ぎるライトはいらないけれども、常に身に着けれて便利なライトが欲しい、親子で採集をしつつ備えとして使えるライトが欲しいという方に向けてArkfeld proを紹介します。
このライトにしかない魅力とEDC向けに設計された要素が盛りだくさんです。
Arkfeld proの魅力
このライトには同社の他製品にはない特徴がいくつか見られます。
総じて日常使いに特化されているライトという印象で、屋外の真っ暗環境というよりは街中で使うためのライトという設計のようです。
また、防犯防災用にも使える特徴が見られます。
以下は魅力に感じた点です。
携帯に優れたデザイン
双方向クリップ
ストロボがダブルタップで防犯に〇
日常に優れた配光と光量
UV搭載
指摘に使えるポインター
以上を魅力に感じました。それぞれ解説していきます。
携帯に優れたデザイン
Arkfeldは長方形をしています。
長方形のライトというのは珍しく、例えば同社人気のseekerやwarriorなどはどれも丸みを帯びています。
長方形のおかげでポケットに滑り込ませやすく取り出しやすいです。
日常的にライトを持ち歩いていると分かるのですが、重すぎたり大きすぎたりすると次第に持ち歩きが面倒臭くなってしまいます。
また、丸いライトはどうしてもポケットなどに押し込まねばならず、地味に引っかかって手間だったりします。
特に胸ポケットや内ポケットにそっと忍ばせられるこの形状とサイズは、EDCライトとしてストレスが無くとても優れています。
そしてこのデザインは次に紹介する双方向性クリップによりさらに魅力的なものとなります。
双方向性クリップ
このライトは上からでも下からでもポケットに取り付けられます。
痒い所に手が届くありがたいものであり、その便利さは私的防犯対策用としてNo.1のwarrior3Sにも搭載されていることから明らかです。
クリップが無ければポケットの底で寝そべる形になってしまい、緊急時にサッと取り出して使うという防犯上の使用ができません。
防犯上においては長方形で上面と下面が分かりやすく、ボタンの位置が固定されているためにボタンへアクセスしやすいのも利点です。
丸いライトでは取り出してボタンを探してロック解除してという手間があったりしますからね。
一方で防犯対策においてはテールスイッチで最大光量orストロボが出せるwarrior3Sには劣ると考えます。
この点はライトとしての畑が違うので仕方ないです。(warriorは近接戦闘向きデザイン)
しかしサッと出せて点灯できる時点でseeker3 Proなどに比べると緊急時の信頼性は高いです。EDCライトとして欲しい点はカバーしていますね。
ストロボがダブルタップで防犯に〇
arkfeld proはボタンタップでライトをつけることができます。
このライトはダブルタップにストロボが設定されており、これにより緊急時の防犯に向いています。(設定で従来のダブルでターボにもできます)
例として同社製品を比較すると、seeker3 pro,seeker4,warrior3S,warrior nano,marauder mini,perun2などを私は所持していますがこれらのライトは1タップで点灯、ダブルでターボ(MAX光量)、トリプルでストロボです。
warrior3Sとwarrior nanoはテールスイッチを持っているので即座にストロボにアクセスできることから防犯性能では一つ抜けた強さを持ちますが、ダブルでストロボにアクセスできるarkfeld proも緊急時の性能には信頼がおけます。
これは使用すると分かるのですがトリプルタップは癖があります。リモコンのボタンを3回クリックすると考えればやりにくいことが分かるはずです。
緊急時にそんな余裕はありませんよね。
加えてarkfeld proにはロック機能がありません。これは大出力ライトの防犯面ではメリット、安全面ではデメリットです。
seeker3 proのような4000lmを超えるような大光量ライトでは誤点灯によりカバンが燃えるなどの事故が起こるため、自動ロック機能があります。
これは安全上はいいのですが緊急時にサッと使えないという防犯上の欠点があります。
arkfeldは光量がhighで400lm,ターボで1300lmと抑えられています。しかしこれにより明るさと即座の点灯という防犯時に有利な能力を持ち合わせています。
EDCライトとして素晴らしい改良です。
日常に優れた光量とランタイム
arkfeld proの光量は1lm,15lm,100lm,420lm,1300lmです。
まずムーンライトモードがあり1lmが11日間連続で使えるのは便利です。
暗い環境であれば手元の明かりを確保するのに十分な光量が確保でき、これの有無で災害用に使えるかどうか差は大きいです。
また、夜の弱い灯としても使えるためEDCとして側においておけます。ちょっとしたカバンや、クルマの中で足元を見るなどかなり便利だったりします。
low,mid,highはそれぞれ15,100,420lmです。
恐らく15lmは暗い室内用、100lmは街中用、400lmはちょっとくらい屋外という使い分けであると思います。
seekerシリーズやwarriorシリーズを利用していると4000lmや2300lmなどの大光量が使えるので感覚がマヒしてしまいますが、それらの光量は例えばキャンプや昆虫採集、廃墟散策などの真っ暗な場所の散策時に欲しい光量であり、EDCとして町中やちょっとしたアウトドアで照らす程度であれば400lm程度で十分です。
(seeker4proやwarrior3Sでもメインは1200lmと800lm)
逆に光量が多すぎると不審者に思われかねないのでEDCとして使う分には400~600lmがいい塩梅のラインだと思われます。
配光は非常に拡散寄りです。この配光は前方が満遍なく見えるため扱いやすく、seeker3proなどと同じく最初の一本向きのバランス的なものですね。
私的にはライトにおいて重要なものは光量とランタイムだと思います。
arkfeld proはhighが420lm。これは一見低く見えるかもしれません。しかしこのライトは内臓バッテリーが1500mAhとかなり小さく、ライト自体がコンパクトなのがウリです。
これに800lmなどを搭載するとランタイムがかなり短く、熱を持つためすぐに光量ダウンしてしまうはずです。
arkfeld proの420lmはこのサイズ感でありながらも135分もの照射が可能です。このサイズ感でこの光量が2時間弱維持できるのは素晴らしいですね。
例としてseeker4を上げるとこのライトは配光、光量など文句なしなのですが唯一highモード(1200lm)の照射時間が16分でその後に600lmまで落ちてしまうのがかなり残念な点です。
このように無理にlm数を上げると弊害も出てきてしまうので1500mAhで420lmが135分はいいバランスだと思います。
UV搭載
非常に斬新な機能です。
モードスイッチを切り替えることによって紫外線を照射できます。
UVライトを使う機会というのは多くないですが、EDCライトの付属としてはなかなか便利な機能であると思います。
まず私的に興味があった昆虫採集的な視点を伝えると、このライトのUVは1wに満たないものであることから灯火採集的な使い方はできません。
しかし日常生活において例えばスーツを着る人やコートを着る人は黒スーツにゴミがついているのが気になりますよね。そうしたごみを浮かび上がらせることができ、便利です。
その他にも手あかなども浮かび上がらせたりペットを飼っていれば尿なども浮かび上がるため各種お掃除に便利な機能です。
UVライト単体では買う気にはなれませんが、ライトのおともに付いてくるならばありがたいものですね。
逆に掃除をすることがいかに難しいのか明らかにされてしまうため注意も必要です。
また、私位しか徳が無い機能かもしれませんが植物や色の反射を楽しむことができます。
UVライトを当てると例えば緑色の植物の葉が赤色に反射するなど、紫外線が吸収される様が観察できました。
例えば黄色色素のフラボノイドとカロチノイドは紫外線反射の割合が違い、同じ黄色でもフラボノイドは紫外線を吸収するなどの違いにより色が変わって観察でき面白いです。
指摘に使えるポインター
このライトはレーザーモードがあります。照射距離は夜間でおよそ100m程度です。
これは人によっては不要な機能だと思います。しかし会議におけるポインターとして使えたり、私のように屋外で昆虫や動物観察の指揮を取ったりする人であるととても役に立ちます。
レーザーなので周辺光が無く、ほとんど指示したい場所だけを照らせます。
まだシーズンではないので推測ですが、例えばムササビ観察での暗闇内でどこにいるかの指摘やクワガタ観察においてどこにいるかの指摘などなど夜間活動においてはかなり便利です。夜の活動で指示する人には代えの利かないいい機能であると言えますね。
同様に現場作業などで指し示したりするのにも使えると思いますし、これもライトのついでにある機能としてはユニークで便利です。
昼間も示せたらより便利だったのですが、太陽光に勝てるほどの光量はありません。
スイッチ式ダイアル
UVやレーザー、LEDを簡単に切り替えることができます。
ダイアルの中心にボタンがあり、操作が視覚的で分かりやすいです。
特にmarauder miniやseeker3proのダイアルは長時間利用していると指の側面が痛くなるのですが、arkfeldproは引っかけてスライドする形なので手が痛くなりません。
テールにマグネット
マグネット式充電を採用しているolightのライトは金属部に貼り付けることができます。これにより作業時に両手を開けられたり、疑似ヘッドライト的な利用ができて便利です。
Arkfeldのデメリットとは
利用して感じたデメリットを紹介します。
防水性がIPX7
同社の同価格帯ライトの多くがIPX8のレベルであるにもかかわらずこのライトはIPX7です。
7もレベルとしては非常に高く、1mに水没させて30分沈めても問題ないレベルなので強いですが、差が有るということは何か違いがあるとのことなのでしょうね。
防災用としては高ければ高いほど良いので同価格帯より低いレベルなのはマイナス点です。
カタログスペック的な弱さ
ここが正直強いと思います。
arkfeld proの定価13000円台と言えばwarrior3Sという超強力なライバルがいます。
単純なLEDライトだけの性能としてはwarrior3Sが圧倒的に上で、アウトドアの単独行動や防犯面での強さを想像するとライトの面から見れば勝てません。
一方で軽さや携帯性に関してはarkfeld proの方が持ちやすいと私的に感じられるほど持ち運びの感覚はいいです。
EDCライトとしてはarkfeld proは配光、光量ともに優れており、街中での使用を想定するならばこちらも便利ではあると思います。
私的にはarkfeld proは1台目のライトというよりは2台目以降の候補として1つ目のライトの欠点を補う形で使うのがおススメかなという印象ですね。
例えばライト未所持を想定して同価格帯からちょっと上程度で私が所持しているseeker4 pro,seeker4,maraudermini,warrior3S,perun2などの堂々たるラインナップの中でarkfeld proを1台目に選びますか?と言われるとちょっと弱いです。
一方でアウトドア向けにseeker4やmarauder miniを持った後でデイリーユース用や常備用のライトとしてarkfeld proを選びますかと言われれば候補に挙がってきます。
というかarkfeld proを利用してからは常備ライトはarkfeld proです。
惜しい点は光量やUV,レーザーポインターなど刺さるところには刺さるものの、「アウトドアで欲しいのはまず光量とランタイムだよなぁ」という感はありますね。
デイリーユースならarkfeld pro 昆虫採集ソロ山や真っ暗環境へ行くならmaraudermini。スニーカーと登山靴のように使い分けかなと感じます。
代替バッテリーが無い
リチウムイオンバッテリーは充電と共に劣化します。それゆえ人気シリーズのseekerやwarriorでは21700バッテリーが共有のものであり市販されてもいます。
このarkfeld proはバッテリー内蔵型で交換ができないため、スマホのバッテリーのように劣化するとそのまま交換ができません。
さらに言うと1500mAhで小型なのはいいのですが、互換性が無いというのもデメリットですね。
一olightユーザーから述べるとseeker3 proを購入し、warrior3Sを持ち、seeker4やperun2を持っていると付属の電池がメイン機の追加の21700電池代わりにもなるのでサブバッテリーとして使いまわせるんですよね。
つまりseeker4を持ち出すと3proやwarrior3Sのバッテリーもseeker4のものとして利用できてしまいます。
この辺のバッテリー回りも弱点と感じました。
arkfeld proを一通り使ってみてのレビューとなります。
総評としてはEDCライト向きの1つであり、タウンユースなど近隣で使う場合や防犯用として常に身に着けて持ち歩く際に便利なライトであると思います。重くなく使いやすい点からちょっとした夜間の採集や女性の携帯にも向きますね。
スリムで長方形の特有の形から携帯しやすく、ライトだけでなくごみなどの身だしなみのチェックやポインターがある点からビジネス的な側面でも扱えるのは同社ライトの中でも面白い特徴だと思います。
これらに該当し、魅力を感じる方は購入を検討してみてもいいと思います。
一方でバリバリ屋外での使用を想定する場合は候補からは外れそうです。
親子でのカブクワ採集ならば420lmでも十分ですが、ソロで暗所の行動を考えている場合には他のモデルを検討した方が満足感は高いと思われます。
その場合にはmarauder mini やseekerシリーズを検討してみてください。
ライトにもそれぞれのシーンに合わせた使い分けのモデルがあっていいですね。これこそライト選びの醍醐味です。
arkfeld proはolight公式ストアでのみの販売なので興味のある方は見てみてください。
pljbnature.com
他にもolightのライトはレビューしています。昆虫採集やアウトドアシーンでライトを探している方は、一度目を通して比較しておくことをオススメします。