昆虫の宝庫高尾山で生き物観察

夏の高尾にはミヤマクワガタを初め、アカアシ、ネブト、シンジュサンやヨコヤマヒゲナガカミキリなど魅力的な虫たちが出現します。
それらは日中にも探せますが、本番は夜。
しかし夜の山なんて怖い。と思われる方も多いと思います。
今回は夜の高尾山がどのような感じなのか?行く際の準備などは?などの要点を紹介していきます。
*あくまで私がやっているやり方であり、夜の山には多くの危険があることは覚えておきましょう
- 昆虫の宝庫高尾山で生き物観察
- 親子なら21:15分までが活動期間
- 活動時間の目安
- 樹液の具合は日に日に変化するため訪れて覚える
- 山頂及び中腹から開始
- 高尾のメインターゲット、ミヤマクワガタ
- 夜高尾関連記事
- 高尾昆虫採集に役に立つアイテム
(記事最終更新2025/11/25)
まず夜の高尾山の雰囲気を知ろう

夜の高尾山です。舗装された1号路の一部を除いて、ライトがなければ目先10cmも見えないくらいの暗闇です。
外灯があるのはケーブルカー駅~薬王院間の僅かな区間だけです。

一般的なライトの100~200lmでの山中はこんな雰囲気です。
自身の山中での暗闇耐性は実際に訪れてみないと分かりません。人間は慣れるため、回数をこなすと暗い山の中も慣れてしまいますが、特に初回は大人でも恐怖してしまうぐらいだと思います。
ソロなら1000lm位のライトがあると非常に安心できます。

(同位置800lm)
一方で高尾の夜に限っては結構虫取りの人がおり、孤独感は感じません。
1号路に限れば外灯で虫を求めて往復している人がいるため、ケーブルカーを活用した方法ならばあまり山中という感覚がなく夜の山を味わえます。ケーブルカー様様です。
親子なら21:15分までが活動期間

上りは500円払ってケーブルカーを利用するのがおすすめです。
高尾山は麓から中腹まで1号路を使うと相当つらいです。
体力の低下は集中力の低下をもたらし、昆虫の発見を見逃します。万全の状態で望むための経費としましょう。
下山は親子ならば21:15分のケーブルカーが楽です。ケーブルカーより下のエリアは真っ暗です。
一方で多くの人がここで降りるため、成果を上げたいなら粘るのもオススメです。
私はソロですが22:20分頃までの終電までいたり、最終ケーブルカーで降りたり、最終ケーブルカーで登ったりしました。
活動時間の目安

さて7月頭は19:30頃にならないと真っ暗になりません。この暗くなる前の時間を利用して樹液採集とポイントの開拓を行います。

樹液のポイントはご自身で開拓しておいてください。日中で樹液のサインを見つける方法を活用すると見つけやすくなります。
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(高尾のものではなく樹液採集の一般知識です。)
ポイントを押さえて探していけば薄暗い環境の樹液にはコクワガタがそこそこ来ています。
高尾山はスジクワガタも多いので、こうした小型の黒系クワガタにもわくわくさせてくれます。
梅雨明けで水分が多い7月上旬は樹液も街灯も楽しめ、昆虫観察には最高と言えます。

もちろん樹液などの場所が分かっていれば日中にミヤマクワガタに遭遇したり、アオタマムシやヨコヤマヒゲナガカミキリ、ネブトなど色々な虫にも遭遇できることもわかってきました。
樹液の具合は日に日に変化するため訪れて覚える

6月下旬に訪れたときには樹液がありませんでしたが、1週間で樹液も結構増えていました。
雨の影響や気温の影響で少し前にはなかった樹液が出るこの時期は、いいポイントを見つけるチャンスも増えます。

コクワやスジクワにはそれなりに遭遇できそうな感じです。ノコギリは高尾ではぼちぼちです。
このように週レベルで状況が変わるため、現地で実際に雰囲気を掴むことをおすすめします。情報の基礎を押さえて後は現地で覚えていくしかありません。
山頂及び中腹から開始

暗くなると外灯が付きます。外灯目当ての方は中腹から、樹液も見たい方は山頂からがおすすめです。山頂からは真っ暗なのでライトが貧弱な方は気をつけてください。
どんなルートで探していくのか?そこが戦略となります。安全な外灯直下ルートはみな同じ事を考えるため競争が激しく、それ以外の道に行けば暗所と獣のリスクがある代わりに虫とも出会いやすい。どんなやり方をするのか検討してください。

樹木のルッキング。外灯探しの鉄板ですがここは経験の差が出るところです。まず現地に行って坊主覚悟で踏ん張ってみる。ミヤマクワガタ辺りからは行けば取れるという昆虫ではなくなってきますからね。

樹液では山地なのでムクゲコノハやキシタバの仲間など、写真映えする蛾の仲間も見られました。
私はクワガタだけが目当てではないので、様々な虫が見られて楽しいですが、クワガタだけ目当てだと日によっては辛いかもしれませんね。
懐中電灯は必須。強力なものが安全につながる

暗闇で虫を見つけたければ視野が広く見える拡散光ライトがおすすめです。
暗闇を飛ぶ甲虫の姿は音でも分かりますが、拡散系のライト(写真)のものがあると空を飛んでいる甲虫類を見つけやすく見逃しにくいです。ただし幹を見たり枝先を見るにはスポット光がオススメです。
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私はどちらも使える愛用のライトを利用しています。 確かに安いライトでも虫は見れますが、私的にはライトの差はかなり大きいと感じているので、レビューにてスペックだけでも比較してみることをおすすめします。
もちろん動物との遭遇や滑落の危険性を回避するなど安全の確保にもつながります。
実はいるのに見つけられなくてスルーされた昆虫もいるので、まずは視野の確保を徹底しましょう。
高尾山の珍品アカアシクワガタ

スリムなコクワだなと写真を押さえていたこの子。
帰宅して振り返ったところアカアシクワガタでした。ねちっこいルッキングが思わぬ成果に繋がりましたね。
高山帯の代表的なクワガタで、高尾山においてはミヤマよりも珍品のクワガタです。顎の先端部に突起がついているのが分かります。
これは発見時にもっと注目しておくべきでした。3年通って遭遇数が2匹なのでかなり少ないですね。
高尾のメインターゲット、ミヤマクワガタ

真っ暗な道を拡散光で照らしていると、でかいミヤマが飛んでいるのが目に入りました。
10m程度の高い枝に付いてしまい。眺めるしかありません。60後半はありそうで一番悔しいやつです。
ライトの中心あたりにポツリといますね。ミヤマクワガタは3年通ってみてほとんどが高いところにいる(低いところのは恐らく取られている)のが分かりました。
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機会損失を減らし、より成果を上げるためにも長竿網などの道具は可能な限り揃えることをおすすめします。
なお、ミヤマクワガタにはデータを見ると3年で40ちょいほど遭遇しているようです。個体数は基本的な知識と土地勘が分かっていれば出会えますね。
探す際には音にも注意します。また、探す場所によってはコミュニケーションも増えるので情報交換もします。
夜の高尾に来る方はミヤマ目的の方がやはり多く、既に取っている方もいましたね。すれ違う方は親子やベテラン風のおじさん。様々です。

外灯周りでミヤマのメスを発見しました。もちろん今後も高尾で出会うためにリリース。メスはなるべく逃がしてあげましょう。
ちびミヤマの♂を発見!

ライト周辺の木にミヤマがついているのを発見しました。
ミヤマを見つけたときのこの嬉しさは癖になりますよね。
簡単ではないもののルッキングでの探し方、樹液の感じ、付く植物の種類などを理解していくとしっかり成果を挙げられるのがミヤマの良いところなのかなと思います。
こちらはミヤマを探している方へその場で差し上げました。

その後良いことをしたからかサイズアップして戻ってきました。コナラの樹液についている♂1と付近の街灯の下に♀1。
この記事の夜の2時間ほどの滞在で5匹ものミヤマを見ることができました。
ミヤマの内訳はルッキング♂2
樹液♂1♀1
街灯下♀1です。
アカアシはルッキング1でした。
多数のミヤマと初見のアカアシクワガタにも遭遇でき、ムクゲコノハやキシタバ類のカトカラにも遭遇。
昨年と比べると自身のルッキング精度の成長を感じられてよかったですね。
夜高尾は面白すぎて下山後にはもう登りたくなってしまうほどの魅力があります。
今回は人も少なく当たりの日でしたが、凄い日には人だらけなのでその辺の運もあります。
夜の山を散策しているだけでも面白いので、興味のある方は一度行ってみることをおすすめしますよ。ムササビなどにも会えるはずです。
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次のミヤマ採集記です。ミヤマには計7匹、外灯でどう探すかを紹介します。クワガタ採集記は今季全8回、高尾でミヤマを見たいならぜひ。
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(ブログ内カブクワ関連の殆どがこの記事より読めるようまとめました。情報収集にぜひどうぞ。)
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これらの記事は有料版ですが上はポイントの探し方と見るべきサインを、下は現地で樹液を見つける方法とどんなところに彼らがいるのかを詳細に述べました。親子で憧れのカブクワを探し、思い出を作るその助けとなる記事にしました。
夜高尾関連記事
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ヨコヤマヒゲナガカミキリ編はこちら。ミヤマより難易度が高い高尾の超人気カミキリ採集編です。
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2024年編もスタート!6月下旬、いきなりミヤマに遭遇です。
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25年のミヤマ編です。オールナイト高尾です。
最新の下見と昨年の状況をまとめたこの採集記を活用して、夜高尾のイメージをしておきましょう。
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高尾を訪れる予定の方や行ったけど何も取れなかった方に送る記事です。
ブログの記事を見て筆者は取れてなぜわたしたちは取れないのか?という点を夏のカブクワイベントなどで親子を引率した経験から考察しています。
高尾昆虫採集に役に立つアイテム
この高尾昆虫観察記執筆者の装備はmarauder miniと長竿網です。装備性能は成果に直結しますので同じやり方をしても成果に差は生まれてしまいます。高尾のミヤマ発見は2つのプロセスがあり、1つが対象を見つけるフェーズ。もう1つが捕獲するフェーズです。
ライトは強力なものであればあるほど発見率に繋がります。実際にはクワガタ採集の知識+ライトの性能が対象の発見に繋がりますのでライトだけではだめなのですが、ノウハウについては当ブログで学べます。長竿網は発見後の捕まえるフェーズにて強力な装備です。あなたの網は何mですか?その届かない範囲の指を加えて見捨てた個体を捕獲することができます。当然ライバルと差が付く装備です。pljbnature.com
長竿網を始めて知った人や興味が湧いた方に向けて組み立てや必要パーツなどをまとめた記事もあります。
既に高尾に挑んで敗れた方やこれから挑もうとする方は当ブログ記事を参考にしつつ使う道具の方にも目を向けて見てください。
装備の差はなかなか覆りませんからね。
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また、夜出会うたくさんの昆虫を知るためにも図鑑はおすすめです。こちらはカミキリを探している人ならば手にしてほしい高尾山のカミキリムシをまとめた目録です。2024年12月発売の最新です。カミキリ屋を目指す方におすすめ。

