お花見をしに公園へいこう
のんびりテントを広げてお花見がしたいならば春のあいかわ公園はおすすめのポイントです。
ツツジが有名な公園ですがサクラの方がきれいと言えるくらい見事な姿を見れます。それだけでなく来園者がテントを広げて楽しめるなど独自の文化が楽しめる公園でもあります。
今回は私が良く訪れるあいかわ公園のお花見事情と春のおすすめポイントを紹介していきます。
あいかわ公園とは?
あいかわ公園は神奈川県西部の愛川町に位置する巨大な公園です。
宮ヶ瀬ダムに隣接している公園で南山や仏果山といった山々への入り口でもあり、冒険の森などを始め広場や子供遊具も楽しめ、近隣には服部牧場、オギノパン、宮ヶ瀬湖畔園地など様々な遊び場があるロケーションに優れた公園です。
遊具が有名な公園ではありますが、自然も都市部に比べればかなり豊かであり、公園の売りがツツジであることから春には桜やツツジなどの鮮やかな植物たちを楽しむことができます。
春のあいかわ公園はお花見に最適
春のこの公園はツツジであると考える方も多いと思います。
しかしサクラの方が個人的にはお勧めですね。
あいかわ公園は設立20年程度経っており、個々のサクラは小さすぎずかつ大きすぎない良い頃合いのものが多いです。
サクラは主にソメイヨシノが中心です。特に人の集まりやすいパークセンターを中心に目の入る場所に植えてあり、導線がとても綺麗です。
この時期には上に登ればサクラ、広場で休んでもサクラ、ダム方面に歩いてもサクラ、駐車場では桜がお出迎えというように行動圏内のあらゆる場所で桜を目にすることが可能です。
そんなソメイヨシノがいない場所に足を運ぶと、点在するようにヤマザクラやオオシマザクラなどの日本の自然下にあるサクラがお出迎えしてくれます。
総じて異なるピンクの色合いの違いを楽しめるいい環境です。
お花見シーズンは春休み期間として駐車料が500円かかるので注意しましょう。
特におすすめスポット
この時期にロードトレインが動いているならばこれを利用するのがおすすめです。
ダムに続く道は下り坂+両サイドにサクラという素敵なロケーションになっており、写真撮影的にもおすすめな思い出に残るGoodポイントです。
ソメイヨシノを始めとするサクラ類
一つ進んだ視点としてサクラの多様性を覗いてみましょう。
サクラには多様な品種があります。この公園のものではソメイヨシノが人工的なサクラでヤマザクラとオオシマザクラがもともと自然下にあった種類です。
同じバラ科のサクラの仲間なのですがまず色合いが異なりますね。
ソメイヨシノがピンク、ヤマザクラは濃いピンク、オオシマザクラは白いお花をしています。
更に見ていくと花の展開も違います。
ソメイヨシノとヤマザクラは花が咲きに咲くサクラで、花期には一面のピンク色を見せてくれますよね。
一方のオオシマザクラは花と葉を同時に展開します。
新緑と白い清楚な花を同時に楽しめるのがオオシマザクラです。
細かい所を見ていくとおしべの数だとか蜜腺とかも違ってきますが、花の差だけでも知ってもらえればうれしいですね。
サクラとともに咲くミツバツツジ
パークセンターという建物付近には桜が多いです。
そこから斜面を登っていくと同時期に濃いピンクのお花が咲きます。
これがミツバツツジと言い、私的にはあいかわ公園の代表的なお花であると思います。
各シーズン公園を訪れますが最もきれいなのはこのミツバツツジでしょうね。
サクラとミツバツツジは咲くメカニズムがちょっと違うのか年により時期がずれたりします。
条件が良かった年にはサクラとミツバツツジを同時に楽しむことができ、淡いピンクと濃いピンクのコラボレーションが楽しめます。
この公園のミツバツツジは背丈が高く、密度が高いです。よく言えば放任主義、悪く言えば手が入っていないと捉えられます。
現状では美しい花付きを大量に見ることができ、さらに見上げられるので迫力もかなりあります。
来園時にはぜひとも注目していただきたいですね。
テントを張って楽しめる独自の文化がある
あいかわ公園は来園者によって作られたワンタッチ式テントを張って楽しむという文化があります。
人の目を気にせず家族での時間が楽しめる変わった空間であるため、せっかく訪れるならお弁当なども持参して楽しんでみてはいかがでしょうか?
注意点
春の陽気に誘われて油断しがちなのがお花見時の公園です。危険な点もありますので覚えておきましょう。
まずトンビが多い点です。広場などで食事をしているとトンビに襲われて食べ物を取られているケースを目にします。
多くの場合食べ物を取られるだけで済みますが、場合によっては強力な爪でケガをすることもあります。
トンビの撃退は実はシンプルで、頻繁に空を見上げて警戒している様を見せればokです。
これだけで襲ってこなくなります。楽しいお花見を行うためにも食事はしっかりと守りましょう。
ヒルやダニがいる
広場に注目すればシカのウンチが落ちていることに気が付くはずです。
この公園は獣道が多いことからも相当数の動物がやってきていると思われます。
それに付属して吸血のヤマビルや、殺人ダニのマダニなども発見できました。
ヒルはコンクリや芝生以外の土に入らないことで対処が可能です。特にサクラの時期にはいてもまだ活性が鈍いので問題になりにくいです。
マダニは季節に関係なく潜んでいます。背丈のある草地や獣道となっている場所の葉の裏に潜伏している場合が多いので、こういった場所に立ち入らないようにしましょう。
どちらも長袖長ズボンを着用すれば加害される可能性を少し下げられます。
早春ならば昆虫も観察できる
春になると早くも虫たちが出てきています。
毎年ミツマタのお花に越冬明けのチョウたちが多数来ており、アカタテハやヒメアカタテハ、シジミチョウの仲間を簡単に観察することができます。
せっかく春の自然観察に行くのならば春の植物が持つ花粉運搬戦略を観察してみましょう。
サクラやミツマタに代表されるように春のお花というのは細長いものがとても多いのです。
これはこの時期に越冬性の蝶が出ることや、アブやハチ類が一斉に活動を始めることに由来していると思われます。
植物はその形を細くし、奥に蜜をためることで昆虫たちに花粉を擦り付けるのです。
虫もまた貴重な餌として花の蜜を利用し、結果的に花粉の運搬を助けることで受粉に貢献しています。
一年の内春にしか現れないビロードツリアブはまさに長い生態系が生み出した神秘の生物であり、ミツマタ、サクラ、スミレなどの細長い植物で目にする花粉運搬者です。
簡単に目にすることができ、人に危害を加えない虫ですのでぜひじっくり眺めてほしいものですね。
春のあいかわ公園はお花見に最適なだけでなく、花と昆虫が紡いできた歴史を覗き見る場としてもとてもおすすめです。
周辺も魅力的なところが多いのでぜひ立ち寄ってみてください。
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春のコツバメなどの虫について。
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昆虫採集を並行するなら基礎知識を理解しておきましょう。
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危険生物マダニに関する知識を理解しておけば、より安全に楽しめるはずです。
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