エノキ伐採木に付く美麗ナガタマムシたちは必見
タマムシハンドブックという素晴らしい本を見てタマムシを探している方も多いかと思います。
私もその口でしたが、最初の憧れはエノキに付くという3種のナガタマムシでした。何が難しいかというとエノキの伐採木を見つけるのが難しいのです。
運良くエノキ混じりの土場を見つけ、この分かりやすいアシナガオニゾウムシがついている木がエノキだとわかりました。
この機会に身近なナガタマムシの美しさをお伝えしたいと思います。
伐採木に日が当たるのを待つ
どうやらエノキの木で最も普通に見られるのはヒシモンナガタマムシのようです。
ヒシモン自体エノキのスウィーピングでたまに入りますが、遭遇で言うなら伐採木のほうが圧倒的に楽ですね。新鮮なエノキがあれば結構います。
ヒシモンナガタマムシは秋に新成虫が発生し、成虫で越冬することが知られているナガタマムシです。
エノキの新葉を食べ、エノキの伐採木に産卵しに来ます。銅のような独特な色合いと背中のひし形模様が可愛らしいナガタマムシです。綺麗です!
よく出会える虫は観察の機会も増え、非常に親しく感じられます。小型のタマムシとはいえその姿はまさにタマムシ。見かけた際にはぜひともじっくり観察してほしいです。他のナガタマムシと比べ観察期間が長い点がいいですね。
ヒシモンよりかなり少ないムネアカナガタマムシ
ムネアカナガタマムシは初遭遇時に感動してしまいました。
胸が赤いとはその通りなのですが、真っ赤にしかも宝石のようにギラギラと輝いているのです。
サイズもヒシモンの1.3倍位あり、初遭遇時はデカい!と思ってしまいました。
類似種にケヤキナガタマムシがいます。色合いも似ているのですが、写真お尻側の先端がとがるという面白い特徴から見分けることができます。
ムネアカもヒシモンと同様にエノキの葉につきますが、スウィーピングではなかなか取れていません。伐採木で見つけるのが最も確実だと実際に探してみて感じました。しかしいい昆虫です。
なぜか遠目からでも存在感があるんですよね。 胸の赤い部分は想像以上に目を引きます。やはり一度見てほしいと思う昆虫です。
ムネアカより少ないか?シラホシナガタマムシ
個人的に今年出会いたいと思っていた昆虫です。
ナガタマムシとしては大きい1cmオーバーの大きさ、あまりいない青緑色の姿と白い斑点が魅力的なナガタマムシです。
やはり大きさが圧倒的で、伐採木付近で飛んでいればその大きさでシラホシナガタマムシだと分かってしまうほどです。
残念ながらまだ2匹しかあえておらず、写真は袋の中のものです。
シラホシナガタマムシも葉上のスウィーピングよりは枯れた部分で遭遇できる虫という感覚です。
生活はエノキの葉食のエノキに産卵なのでヒシモンと変わらないはずなのですが、遭遇機会の差は何なのかよく分かりません。
大型のナガタマムシということでタマムシらしい光沢、可愛らしい瞳、タマムシらしい飛翔の姿などあらゆるところでタマムシ感が楽しめるいい虫です。
伐採木を眺めることで普段は出会えないような虫たちと遭遇することができます。
ピンポイントでエノキの伐採木を見分けることは難しいですが、今回のゾウムシを始め、特定の木に付く虫を参照することで効率的に昆虫採集を楽しむことができます。
ナガタマムシの季節は今ごろが見頃でこれから減少していきますが、ぜひとも彼らの美しい姿を観察してほしいものです。
pljbnature.com
この時期の美麗タマムシ、クロホシタマムシもぜひ。
pljbnature.com
アオマダラタマムシ採集編です。5回行って会えませんでしたが、タマムシ採集の雰囲気を学べます。