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トンビに襲われない方法を紹介。アウトドアでケガを避けるために。

食料を奪う恐ろしい鳥、トンビ?

アウトドアシーンで楽しく団欒していたら鳥に食料を取られてしまった!

屋外でおなじみの茶色い猛禽類

食べ歩きをしていたのに買ったものが取られちゃった!

屋外では頻繁に聞く話です。今回の記事ではトンビに全く狙われなくなる方法として上を警戒する方法を紹介し、なぜ有効なのかをトンビの生態的な視点からお伝えします。

効果抜群かつ簡単なので試してみてくださいね。




鳶(とび)とは

トンビは鷹の仲間に所属し、いわゆる猛禽類(もうきんるい)と呼ばれるかっこいい鳥の一群です。

上空から餌を探している

この科に見られる特徴としては地表から生じる上昇気流を利用することで、飛んでいるシーンを見るとほとんど羽ばたいていないことが分かります。

その仲間の中で最も普通な種類であるのがトンビです。

トンビは腐肉食であることが知られており、いわゆる死んだ生き物を分解する役目を持っていると捉えられます。

何かを食べていた鳶。カエルの死骸のようにも見えたが

こうした腐肉食のものはスカベンジャーと呼ばれお肉から魚介まで非常に幅広い生き物の最後を利用する重要な存在です。

猛禽類はバードウォッチングの対象として人気ですが鳶は山地~水辺まで幅広く分布し、より珍しい猛禽類と姿が似ていることから外れの猛禽であると思われがちです。しかしまじまじと見つめてみればかなりかっこいい鳥であることが分かります。

飛翔時のトンビは尾の形と色が特徴的です。

おしりの部分がかなりフラスコ型をしている

私的観察地域における猛禽の出現割合は95%程度がトンビであり、まずトンビであるかどうか判断すると楽になります。その際は茶色い姿をしていることと尾の部分が三味線のバチのような3角形をしていることが分かりやすいです。

トンビが食料を狙う理由

トンビはスカベンジャーであることから様々なものを食べるという話をしました。

獲物を捕まえると樹上などに止まって食べ始める

これは自然の中にあるものだけではなく、人間が出したごみなども含まれます。

根拠には乏しいのですがおそらく人間が捨てた残飯を利用した個体が人の食べているものの味を覚え、これは食料として利用できるということを学んだのではないでしょうか?

クマは臆病であるが、人を食べたクマは人を食料だとみなすようになるという話があるように、本来臆病であるトンビも食料の味を覚えることである意味都市部環境に適応していると捉えられそうですね。


トンビに襲われないシンプルな方法

これはシンプルです。時折上空を見る。それだけです。

上空にいる猛禽を警戒するように見るだけで効果抜群

トンビが食べ物を奪う映像は衝撃的なのでテレビで放映されたりする場合があります。その全てが視覚外から来ていることに気が付いているでしょうか?

前述の通りトンビはとても臆病な鳥です。上空という人とは圧倒的優位な立場にいても正面からやりあう個体にはまだ出会えていません。

視力に優れるトンビは上空から食べ物を持った隙のある人間を選択していると考えられます。

そこで10秒に一度程度上を見て警戒の目を向けるだけでトンビはその人を攻撃対象から外します。

山地すぎるところよりは平地と山地の境目のような場所に多い

例えば河川敷や公園、海沿いなどはトンビをよく目にする一大スポットだと考えられます。ここらにいるトンビは既に何度も人から食料を奪っている手練れたちであると思われ、人ごみの上を獲物を狙うかのように行ったり来たりしています。

そうした猛者トンビの中であってもこの上を見る行動をすることで襲われたことはありません。

トンビの狩りを見ていると相当慎重になりながら襲う相手を見極めていることが分かります。

人が戦っても多分勝てない気がする

強靭な足、肉を割く嘴、視覚外からの奇襲、これらの優秀な能力があっても体以上の敵を相手にするとなれば警戒するのも当然ですよね。

もし屋外で食事をする際には上空を見て警戒していることをトンビに知らせてあげてください。
そうすればそのことを知らない他の方のもとへいくはずです。

また、物理的に視覚を遮断するテントなどの装備も効果があります。こちらはそりゃそうだろと思われそうですが、要するにトンビに警戒させるか見えなくすればいいのです。

食料を争うバトル? vsカラス

山地の普通種であるトンビとあらゆる環境での普通種であるカラスは2種の食性がともにスカベンジャーの傾向であることからいがみ合っていることが多いようじみられます。

よく見かける光景。トンビとカラスはあらゆるところでバトルしている

食堂で注文すれば料理が出てくる我々と異なり、自然界の餌資源というのは見つけ出さなければなりません。
そのため、食料の競合相手というのはとても厄介な存在です。

例として人の出入りの多い河川敷(キャンパーが来るところ)ではトンビとカラスが人の残していく餌を狙っている場面によく遭遇します。

もし食堂であなたのご飯を隙を見て突こうとしている人がいたらそれはそれは不愉快ですよね。

その雰囲気でカラスとトンビは同じ食料をめぐって仲の悪い場面によく遭遇します。

海などを除けば大量のトンビを見かけることは少ない

しかしここは種の差がはっきりと出てしまいます。トンビは単独性能が高い鳥で、一部の上昇気流で鷹柱という複数の猛禽が見られることこそありますが基本ソロで動いています。

一方でカラスは群れの鳥です。小学生程度の知能を持つ彼らは集団行動をすることで都市部や山地などの幅広いエリアを占有して餌資源を確保しようとします。

別地のカラスの救援に向かうカラス

2種が混じる環境では両者が喧嘩している場面に出くわすことも多く、私的な観察ではトンビから仕掛ける場面もカラスから仕掛ける場面にも遭遇しています。

しかし2種の強弱はカラスに傾いているように見えますね。トンビ以外の猛禽類も100近い数で報復しに来るカラスにはたじたじの様でした。

決定的な瞬間。空中で蹴りを決めるとはお見事!

中には背中から飛び蹴りを食らわせるカラスもおり、空中戦は予想以上にアクロバティックであるようです。

この辺は本題と外れますが、もし大量のカラスを見かけた場合にはそうした報復活動である可能性が考えられます。餌資源の競合を見るいい機会なので利用してみてください。

今回の記事ではトンビに食料を奪われない方法をお伝えしました。シンプルながら自然界の生き物らしい目を合わせようとする行動だけでほぼ0%に被害を押さえられます。試してみてくださいね。

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