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青いしっぽのトカゲは珍しい? トカゲやカナヘビの違いや天敵、探し方のコツなどのお役立ち情報

青いしっぽの綺麗なトカゲ。これは珍しいに違いない!


春~秋にかけて野外で見かける青い尻尾のトカゲがいます。

非常に珍しい色で、これは希少な種類に違いないと思いきや?実は身近な種の子供の姿だったりします。

今回は彼らの生態を紹介しながら身近なトカゲの違いと、探す際のコツや環境などを紹介していきます。




青いトカゲと茶色いカナヘビ?違いは?


こちらは目立つ青い尻尾のトカゲの大人の姿です。派手な子供に対して大人は非常に落ち着いた色をしています。

この姿は見かけることも多いですよね。(東京では絶滅危惧に指定されており、希少です)一方で茶色いトカゲといえば

肌の革感が強いカナヘビも茶色い姿をしており、ややこしいです。

トカゲとカナヘビは実物を見比べると全然違うのですが、革質で濃い茶色をし、眼の後ろに白いアイラインが入るカナヘビ。

子供は青色で大人は光沢感の強い茶色をしているニホントカゲと覚えておけば大丈夫です。

好む環境は2種とも似ている


トカゲ、カナヘビを探す上で最も重要なことは太陽の光です。

爬虫類は変温動物といい、環境条件によって体温が変わる生き物です。

体温が一定に保たれる人間たちとは違うので、活動するにあたって太陽光に当たり体温を上げるという作業が必要になります。

直射日光が当たる場所というのが効率的に探す上では外せません。曇りの日などは効率が悪いと覚えておきましょう。

トカゲたちの好む環境について


こちらは人気の高い直射日光の差し込む草地です。

こういった場所へは餌を求めて狩りをしに来ます。

(開けた場所で狩り中)

トカゲの仲間は小さな蜘蛛やバッタなど幅広い昆虫たちを食べます。それらを求めてこうした背丈の高くないやや見通しの良い草地に出現します。

また、エサを探しつつ体温も上昇させられますね。

そこで探す際に注目していただきたいのがこうした草地に隣接する人工物です。

人工物は非常によく熱を吸収し、上からも下からも温めてくれるため、野外の爬虫類にとって最高の温まりポイントとなります。

例えば公園や雑木林によくある人口柵の上。カナヘビやトカゲの密度が高いと1つおきに占有しています。

しかし人工物の上にいることは危険を伴います。より大型の捕食者の目に止まりやすくなるからです。


トカゲの天敵など


肉食性の小鳥、モズは地面にいるトカゲや昆虫を狙います。トカゲはその大きさから様々な天敵に狙われるのですね。

モズは取った獲物を串刺しにして保存するモズのはやにえが有名ですが、トカゲは度々犠牲になっています。

そのため開けた環境ではトカゲたちはあまり見られません。

ヘビの仲間も良くトカゲの仲間を捕食しています。

同じ爬虫類として生息環境も似ており、トカゲよりも上位の捕食者として開けた環境で度々見られます。

こうした敵から身を守るためにも隠れ家が必要なのです。

トカゲのベストスポット


日当たりがよく隠れ家が有ると聞くと矛盾を感じるかもしれませんが、自然界にはそういった場所がたくさんあります。

写真は日当たりがよく、すぐ隙間に隠れられる好例と言えるでしょう。

花壇などの植え込みも日当たりがよく隠れる場所があるいい例と言えます。

トカゲとカナヘビを探す場合にはこの2点に注目してみてください。

臆病なトカゲたちに取っては隣接する隠れ家が最も重要な要素です。



このように開けた日当たりのいい場所もいるにはいますが、やはり餌確保のアドバンテージがあるぶん人工物+茂み環境のほうがおすすめですね。

最後に実例を見てみましょう。

木造の壁で隙間が多く、日差しが差し込むまさにベストなポイントです。

背丈のある草地にて。恐らく食事に来ていたタイミングだと思われます。すぐ隠れられますね。


日差しのある場所の隙間に特徴的な青い尻尾が見つかりました!邪魔するなよと言いたげです。


こういう環境は人気が高いですね。

まとめ


トカゲやカナヘビが生息している環境は要素を覚えておけばピンとくるようになります。

日当たりの良いところ、人工物、隠れ家となる茂みのような場所があるところ。この3点を覚えておけば遭遇率はぐっと上がるはずです。試してみてくださいね。

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