春の美麗種を求めて
鱗翅目にはまりつつあるこの頃ですが、春のチョウの代名詞といえばミヤマカラスアゲハです。

高尾近辺はこのチョウが見られることで非常に有名なのですが、これまでの私はそこまで鱗翅目の昆虫に興味がなかったので探していませんでした。
しかしライトトラップを契機に一気に鱗翅目も面白い!と感じるようになりましたのでまずはメジャーどころから探す必要があります。
そこで自身では探したことがなかったミヤマカラスアゲハを求めて高尾に繰り出しました。
天気の良い日に突発的に決行
高尾近辺におけるミヤマカラスアゲハの情報はGWの前後に多いように思います。

休み期間と彼らの出現期間が重なるために観察される機会が多いのでしょう。
そんな情報は見て取れますので綺麗な個体を求めてそれよりも少し早い時期に行こうかなと考えつつ、ムカシトンボなどのいい虫はすでに今年見たのであまり気乗りしませんでした。
しかし突発的にミヤマカラス探したいなぁという気分になりましたので、天気のいい日に急遽行ってみることに。
思い立ったが吉日です。行ってみなければいるかどうかは分かりませんからね。
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一応前回の訪問からちょうど1週間がたっており、彼らが飛来するというウツギの花も前回時点でつぼみが開き始めているような感じだったのでいい頃合いなのではないかなと踏んでいました。
お昼前ぐらいの遅い到着からスタート
この日の到着はお昼前ぐらいからです。

突発的に行きたいと思ったので遅い感じですが、ミヤカラを目当てとする場合には午前中の早めから活動することをお勧めします。
チョウ類はやはり早い時間帯によく飛び回りますからね。
さて現地に到着し昆虫の様子を見ていきましょう。
前回は雨もかなり降ってしまったため、虫の飛来がないという感じでしたが今回は気温も高く前日に強い雨が降った影響もあり潤っている感じがします。

一週間前に比べるとかなりいい感じなのですが、一方でこの一週間は気温も低い日々が続いたため、訪花するウツギ類の開花が全く進んでいません。
記事執筆時点(4/28)時点でもウツギ類は日当たりが抜群にいい場所を除いて咲いていませんので、もう少し待つ方がよいように思います。
さて林道には虫がよく飛んでいます。ムカシトンボの飛翔なども期待できそうな感じです。
前回枯れ沢となっていた場所に水が供給され新たな沢となっています。
いかにもムカシトンボがいそうだなぁとその場所の空気感を満喫していると、怪しげなシルエットが飛翔しています。

おやおやこんな場所にも来ているんだなと網を近づけてネットイン!
網の中に入っているのは...
ムカシトンボですね!雨後で飛翔範囲が拡大しているのか前回いなかったような場所でも今回はムカシトンボを確認することができました。

幸先のいいスタートといえます。ムカシトンボはライフサイクルが長いのでこうした虫は基本とらずに観察にとどめます。リリースしましょう。
さて、肝心の林道ですが、虫はいるもののお目当ての黒系のアゲハ類はあまり目にしません。
少し時間が遅いこととウツギ類が開花していないので微妙な雰囲気がしますね。ハンミョウ類も特にいませんし、トンボやチョウ類に意識を向けるとほかの小型昆虫類などには目が向きません。
これは難しい問題ですね。
林道わきの低木をふよふよと漂う黒い姿を発見します。
網を伸ばしながら瞬時に駆け寄り、飛翔ルートを判断してネットイン!

カラス系の光沢は目視時点でありませんが飛ぶアゲハの捕獲の練習です。
網の中にいたのはクロアゲハです。白い帯があるのでクロアゲハのオスですね。

平地にもいる種類ですが、こうした生き物との捕獲というイベント自体が楽しかったりするのでとりあえずいてくれてありがとうですね。
こちらもリリース。
併せて網の中にコメツキ系のシルエットが見えました。

この時期におなじみのヒゲコメツキのようです、シーズン一匹目は嬉しい虫ですね。
渋い林道ルッキング
さてクロアゲハを捕まえて続々アゲハを捕獲と行きたいところですが、林道を歩いても目新しいアゲハ類は飛んでいません。
唯一飛んでいたのがナガサキアゲハとシルエット的にはカラスアゲハでしょうか。コクサギの高いところを飛んでいたのでミヤマカラスではないと思います。

ネットインすることもなく大した数も見られずに林道を進みます。
特に紹介するものがないので飛ばなかったムカシトンボの写真を追加で紹介しておきます。
そんな成果もない中で時折飛んでいる怪しい小さなシルエット。飛翔のパターン的に草地の種類ではありません。
地面に降り立ち吸水らしき行動をしているそのチョウの姿は、縞模様の入る人気の子、トラフシジミの春型です。

ここでの個体数は少なくないようで今日はそれらしきものは3匹ほど見かけました。慣れるとシジミ類でも全然違いますね。
今日の唯一の持ち帰りです。
その後林道で摂食飛翔するムカシトンボを見つけたものの飛翔が早すぎてスゲーと傍観するしかなく、唯一飛翔したカゲロウみたいな飛び方をするへたくそなトンボを捕まえてみたらアサヒナカワトンボのテネラルでした。

眼が白く濁っています。飛べるようになったばかりでしょうか。
その後に見つけた大型種は同じアサヒナカワトンボ。体に白い粉がついてきており、成熟してきているようです。

カワトンボの仲間も美しいですね。
捕まえたトンボは一応やらせ写真チャレンジをしています。止まったトンボにしてはあまりにも不自然でしょう?

道中にミヤマカラスアゲハやアオバセセリなどの人気昆虫の姿はありませんが、ムカシトンボが前回よりも増えているなど自然の変化を体感し、食事タイムです。
今回はおにぎりがなかったので適当なサンドイッチとサラダチキンです。

なんてことないまいばすけっとのサンドイッチなのですが、このたまごサンドが信じられないぐらい自分の好みでめちゃくちゃおいしかったです。おすすめです。
食事をしながらムカシトンボやアゲハ類の飛翔を待ちます。
今日は若い虫屋とお年寄りの虫屋の二人組がいます。そして昨年アオタマムシの時期にお会いした方にも久々に再開しました。
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久しぶりに虫情報を交換したり、教えてもらったり採集だけではない有意義な虫界隈とのかかわりを楽しみます。
ムカシトンボも見ておこう
その後ムカシトンボの様子を見に行ってみることにします。

その道中で虫好きの撮影二人組と遭遇し、これまたいろいろな虫トークをします。
うーん、これぞ高尾という感じで面白いですね。
探す虫は共通していることが多いのですが、それぞれの好みは大きく異なっていることが多く、鱗翅とトンボ屋の組み合わせです。
色々と詳しい知見を得ながらもこちらもイボタガやエゾヨツメなどの情報交換をします。
ムカシトンボ、情報を得るとなかなかに面白い虫ですね。

その後ムカシトンボの羽化によさそうな場所を発見したりしました。素人ながら2匹も羽化殻を見つけることができ、来年度はぜひとも羽化中の個体を見つけたいと思います。
いやぁトンボも面白いですね。
時は流れ二人組とも別れたころ合い。
飛翔するムカシトンボやミヤカラを狙って待機していると突然視界に入るキラキラとした光沢のチョウの姿が!

あの輝きは春型ミヤマカラスアゲハの輝きに間違いない!と網を持ち準備をしたのですが、そのミヤマカラスは同じ場所にいた若手虫屋の方へ進路をとります。
これは追えません!若手虫屋は空振り!
今日唯一見れたミヤマカラスアゲハは(おそらく)この一匹だけでしたが、後程この若手の虫屋さんから3~4匹ぐらいは見たとの情報を頂きました。
もう擦れていたらしく、発生自体は情報を統合すると4月中旬ごろには出ているようです。

アゲハチョウには逃げられてしまいますが、私の方には近づいてくるオジサマの姿が見えます。
おや?このおじさまはどこかで...
先週のムカシトンボの時にお会いした方ですね。一週間ぶりですね。どうですか?と聞くとなかなかに厳しそうな様子です。
撮影をされているとのことなので今回新しく見つけた場所に一緒に行くことにしました。
年代の違う方との関わりもこの界隈ならではかもしれません。

その後にミヤマカラスアゲハの時にお会いした若手の虫屋の方とも話をする機会があり、私はてっきりミヤマカラス狙いかと思っていましたがなんとトンボ屋であることが判明します。
蝶屋じゃないのかい!と心の中で突っ込みを入れてしまいましたが、今日のムカシの摂食飛翔はないようです。
写真を撮りたいとのことであったのでおじさまと同じようにムカシの撮影をしに行くことに。
見つけていたポイントが非常に当たりのタイミングで会ったようで、3人で30~50分程度の時間飛翔するムカシトンボの姿を眺めて撮影して盛り上がりました。

肝心のミヤマカラスアゲハは目視で終わってしまいましたが、トンボの色々な情報やムカシの生態に関する話、昨年お会いした虫仲間や世代を超えた虫仲間など虫以外の部分で大きな結果を得ることができたので良しとしましょう。
色々な年代、ジャンルの方とかかわることもまた自分自身の虫の好みに大きな影響を与ええますからね。
そしてコミュニケーションは虫でも虫以外においても大事です。
虫網を持つ人たちもあいさつなどはしっかりして界隈の印象を下げないように気をつけましょう。
挨拶もできない一部の昆虫撮影愛好家のような不躾な輩にならないよう採集家の皆様も気をつけてくださいね。
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次回はアオバセセリとムカシトンボなどです。
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採集には渓流環境へのアプローチとして長い網があると有効です。
高尾昆虫観察シリーズ
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前回の高尾昆虫観察はイボタガです。
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2025年の観察シリーズです。
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2024年シリーズです。
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虫仲間と訪れた前回の採集記です。持ち帰りはしません。
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トンボ類の採集に興味がある方にお勧めの記事です。