春の蛾たちの季節が来る
フチグロトゲエダシャクの季節がまもなく過ぎ、春の蛾たちのシーズンも始まりを迎えるこの頃です。

この時期にしかいない蛾の仲間というのも意外とおり、私自身は蛾の採集などは大型種を除いてあまりしていませんが、ここ最近は興味の幅も広げたいと思っています。
なんといっても見られえる時期が限られているということはそれだけで見てみたいと思わせる良さがありますからね。
そんな春の蛾を求めて寒い日の午前中に外灯の様子を見てきました。
春の蛾は日中でも狙うチャンスあり
春の蛾は3月から4月ごろに出現します。

蛾の多くはご存じの通り夜行性であるものが非常に多く、探そうと思ったら夜間に外灯や糖蜜などを仕掛けて探していく必要があるわけですが、この時期の気温差を活用することで日中に遭遇するチャンスを増やすことができます。
正直なところイボタガやエゾヨツメのような春の蛾界のスーパースターのようなものならともかく、蛾屋でもないので寒い夜間に出動するもなぁというのが正直なところです。
そこで前日が暖かく翌日が寒い日のコンディションを活用して日中にふらりと外灯を見てみることにしました。
オカモトトゲエダシャクとかトビモンオオエダシャクがいたらいいなぁという感じです。この日は気温がとても低く風はかなり寒かったですね、
午前の外灯巡り
こんな日は外灯に来た蛾が日が当たって気温が高くなるまではその外灯に残っていることが多いものです。

特に日が当たらないような外灯であれば、一日中そこにいる場合もあります。
身近な環境にいい外灯があるのでそうした場所にオカモトやトビモンがいてくれることを期待してみて回ることにします。
今年はまだ春の蛾らしいものを全然見ておらず、フユシャク類もイチモジフユナミシャクやクロテンフユシャクのような身近なものを数匹見た程度です。
ここらで蛾が見つかって春の訪れを感じていきたいですね。

さてここの外灯ですが非常にポテンシャルの高い場所です。
秋にはヒメヤママユにウスタビガを見つけており、たびたび観察している場所です。
イボタガの羽が見つかったこともあり、注目している場所の一つです。
集虫力の高さは日により変化していますが、何かしらの蛾がいることを期待できる場所ですね。
さてさて本日の来客は同でしょうか?

おや、白っぽい蛾が複数ついています。むむむこれはヒロバトガリエダシャクでしょうか。春の蛾の中でもよく見かける種類ですね。
白っぽい体にドクガのような頭部の毛、もふもふ感にあふれる癒し担当というような姿の蛾です。
同じ外灯に3匹もついていましたよ。何かいればいいなぁという感じであったので春の蛾がいてくれてよかったです。
ヒロバトガリエダシャクはコナラを始めサクラ等あらゆる広葉樹を利用していると考えられるため、春の蛾の仲間でもよく目にしやすい種類といえます。

同じく春に現れるアトジロエダシャクとともに当地域ではよく目にする種類です。
私は色合いが好きなのでヒロバトガリエダシャクが好きですね。エダシャクといえば幼虫がお馴染みのシャクトリムシなわけですよ。
身近で目にするシャクトリムシの中にはこの子らに化けるものがいます。ちょっとシャクトリムシの見方が変わりませんか?幼虫も成虫もかわいいんですよね。
お次の外灯では目新しい蛾がいないように見えました。外灯には来やすいものとこないものがありますよね。
一応周辺も見ておくかと外灯直下を見てみると、なんだか違和感がありますね。

おや?こんなところにヤガっぽい仲間がいるではありませんか。
見つけた時にはカギモンヤガかなと思っていたのですが、それにしては模様が多いように思いました。


過去のカギモンヤガと比べても異なるので情報を探してみるとスギタニキリガが近そうですね。
枯葉に擬態するような見事な見た目がかわいらしい春限定の蛾です。
もう少しするとスギタニルリシジミという春の代表的なチョウが出てきますが、蛾にもスギタニの名がつくものがいるんですね。
しかもサイズがかない大きいようです。

こう見ていくと蛾は標本用の採集をしようとは思いませんが、写真を撮る対象としては色の違いや派手さなどもあっていいなぁと思いましたね。
スギタニキリガも食草については身近なコナラなどを活用しているようで身近な種類といえますね。
現在ライトトラップを購入しようか迷っているのですが、ライトを購入したら蛾の記事が増えそうな気がします。
採集をしていて色々な派閥が昆虫界隈にはあるかと思います。
標本にしか興味がない、写真しかやらない、特定のカテゴリーだけ手を付けるなどなど色々あると思いますが、私は最近は写真のほうがフットワークも軽く環境負荷も低いからいいよなぁと思ったりしてきています。
ベースをブログにすると写真のほうが優先度が高くなってしまうんですよね。一方で写真に注力したらもっと色々な身近な昆虫にスポットを当てられるなぁと思ったりもします。
話がそれましたが、こうした春にしかいない生き物を見ているとその姿を記録したいと思いますね。
さてさて残り少ない外灯に期待を託していきましょう。
最後の外灯付近にも蛾の姿はなく、周辺も一応注目してみることにします。

外灯に隣接したコンクリの模様に違和感を覚え、おや?と注目してみます。
こいつは!トビモンオオエダシャクですね。
やはり春に一度ぐらいは姿を見ておきたいですからいてくれてよかったです。
サクラやコナラなどを利用する身近な種類なのですが、春の蛾の中でも大型な方で迫力があります。
そして木目というか樹皮などに非常に似たよい模様を持っており、幼虫もまた枝にそっくりな擬態をする面白い蛾です。

しかしこう見るとコンクリのほうが見事に溶け込めているような気もしますね。
とこんな感じで暖かい日の次の寒い朝に外灯を見て回ることで数匹の春の蛾に遭遇することができました。
いずれの蛾も身近に存在している種類であるため、マンションの外灯やお庭の外灯、建物の外灯などを見てみると春限定の美しい蛾に出会えるかもしれません。
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