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ケンポナシの味は?洋ナシや日本酒のような香りが楽しめるマイナー山菜

名も知れぬケンポナシ

ケンポナシという名前を聞いたことがあるでしょうか。

ケンポナシという植物の可食部がこれである

なかなか名前を知る機会もない植物なのですが意外と身近に生えている植物で、秋頃になるとごつごつとした特有の果実を付けるのが特徴です。

名前を知らなくてもナシと付くことからフルーツ系なのかなと推測できたりもしますよね。

この植物、味わいの当たり外れこそ大きいのですが香りについては体感しやすく一級品です。

秋の山菜として活用できますので野食が好きな方は一度探してみてください。

ケンポナシとは?

ケンポナシはクロウメモドキ科の植物の一種です。

果実ではなく実のついている枝を食べるという奇妙な感じ

樹高は10mを超え葉も大型の植物であり、特徴的な果実を付けるため目につきやすい...かと思いきやそんなことは一切なくその名を知る人は一部の植物好きぐらいなものです。

およそ秋頃になると丸みの付けた果実と基部がぼこぼこに膨らんだ変な物体を付けた状態で葉の落ちた樹冠が覆われるため、慣れてくるとあれはケンポナシだわと判別できるようになります。

見かける場所としてはパイオニア的な傾向があるのか林縁の開拓地やがけ地などで見かけることが多いように思います。

マイナー故探すとなかなか見つからないかも

また、水分を必要とするのか沢沿いや流路の近くなど里山的な環境で見かけるような印象があります。

いずれにしても秋季に葉が落ちた後の樹冠に残る果実とその基部からなる物体でその存在を認識することが多いです。

ケンポナシを味わう

さてケンポナシですがかなりマイナーな植物であり、ほとんどが食べたりする目的で利用されます。

丸いところが果実。だがここはおいしくない。

ケンポナシ的には確かに話題には乏しい植物です。

ケンポナシですが、一般的においしい果実部分ではなく果実の基部にあるぼこぼことした物体の方に甘みや香りがある少し変わった植物となっています。

味わえる時期は11月から12月頃となりますが、乾燥していないと美味しくない可能性があります。

基本的には落下していて比較的綺麗なケンポナシを拾い集めましょう。

引っかかっていて地面に接触していないものをチョイス

ケンポナシの実はこのような感じです。

先端が種子を含む果実です。

食べるのはその下のぼこぼこです。このぼこぼこについては香りだけでいえば植物の中でもずば抜けていいにおいがすると言えます。

香りについてはしっかりと追熟させた洋ナシや日本酒の純米大吟醸のうちナシ臭を持つ物などが近しい香りを持っており、芳醇という言葉がまさにふさわしいものとなります。

枝が膨らんだこの部分が甘みもある部分

誇張無しでケンポナシの香りは優れており、私は食べなくても香りをかぎたいから拾うことがありますね。

基本的にこのこぶ状の部分をちぎれば香りが味わえます。ケンポナシは追熟の事情に結構うるさいらしく、恐らく乾燥具合に応じて香りや味わいが変化するものと考えられます。

ケンポナシは意外と動物類からも人気があるのか、私が取るような山地の地域では美味しいものに出会うのに意外と苦労します。恐らくケンポナシ争奪のライバルであるサルが強力な存在で美味しいものを先に芽を付けて拾ってしまっているのだと思います。

ケンポナシを食べる場合には香りのある場所をそのまま齧る必要があります。

香りがよすぎる。純米大吟醸である。

ある種のギャンブルと言いますか、場所によっては外れくじの方が多いと言いますか、外れたケンポナシはまだ乾いていない草か乾きすぎてぱりぱりな乾物かであることがとても多いです。

私は過去に美味しいケンポナシに当たったことがありますが、確かに甘みを感じることができました。

が、めちゃくちゃおいしいという感じでもなく自然の中でこうした甘味を感じられるものがあるのってすごいなというような感じでした。

一方でめちゃくちゃ甘いというものにはなかなか当たらない

もしかすると私自身ケンポナシの最大ポテンシャルを体験できていないのかもしれません。ポジション的にはクサイチゴ位の感じです。

当たれば美味しいのですが外れると草臭が凄くて吐き出しそうになるものがいます。

ケンポナシもこんな感じで当たり率がイマイチな感じです。

ケンポナシの不思議な実

ケンポナシは果実に甘みや香りを持たずその基部に甘みを持つ非常に変わった植物です。

イチゴの果実も同様に食べている大部分が果実ではない

植物の中にはケンポナシとは異なる実の付け方をする者がいます。

お馴染みのイチゴなどが代表的ですね。

イチゴのタネと呼ばれる部分はじつはイチゴの本当の果実です。

痩果(そうか)と呼ばれるイチゴの果実と種はプチプチした触感のあれです。

口に残るあのプチプチこそがイチゴの果実なのである。

我々が食べておいしいと感じる果肉の部分は花托(かたく)といっていわゆるおしべやめしべなどを支える台座的なものが肥大化しています。

こう聞くとイチゴも大概にして変な果実と言えますが、ケンポナシの場合には花托よりもさらに下の枝ときたものです。

写真中央の丸いものが果実。種はここにある。食べる場所はその付け根のこぶ状のもの。

この部位は花を付けていた部分の台座が肥大化したものであり、その台座は花柄(かへい)と呼ばれています。

植物により実が果肉を付けておいしいものもあればイチゴのように実の代わりにおいしい部位を付ける器官があったり、ケンポナシのようにさらに別の部位が甘味を持って果実の代わりをするような例もあるのですね。

似たような例としてはイチジクなども挙げられます。

ケンポナシの問題点

ケンポナシに限りませんが地面に落ちているものや地面近くにある自然のものというのはそれだけでちょっとマイナス評価なんですよね。

乾燥しているとはいえ見た目と合わせてなんか衛生的に問題がありそう

特にサルがよく利用していることからケンポナシについては既にサルがタッチしたものである可能性やその場所が食事場所であった場合に衛生上のリスクが存在します。

比較的綺麗な場所に落ちていても自然の地面の上ですからね。菌を始めカビの仲間に何でもござれ名可能性があるため純粋に味わいを楽しもうと思うと日などを通さないといけません。

しかしケンポナシにそんなことするかぁというめんどくささがあります。その先にめちゃくちゃ美味しい味わいがあるのならばするのですがでもケンポナシだしなぁなんですよね。

香りは年に一度ぐらいは嗅いでおきたいのだが、動物がいると当たりの確率が低い

故に香りはとてもいいものが多いのでとりあえずちぎって香りは嗅いでおくかとなってしまいます。

ケンポナシは山菜的には美味しい感じではありませんが、当たれば甘味を感じられたり香りの利用についてはお酒につけるなどしていいものができると思います。

興味が湧いたら探してみましょう。

ケンポナシの探し方

ケンポナシをどのように探すか?ということですがこれについてはタラの芽の様に下見などする必要はありません。

林縁部がおすすめ。特に11月ごろだと実が落ちていて分かりやすい。

ケンポナシは競争も激しくありませんのでおよそ秋の1月末ぐらいから雑木林や緑の豊かな場所、できれば山地側の方へ足を運ぶことで落葉後に樹冠に残っている多数の果実を目安に発見することができます。

また、実は次々と地面に落ちることから道を歩いているときにふとこのこぶ状の果実とその基部が目に入ることがあります。

とにかくこれらの部位が唯一無二で見分けやすいので活用しましょう。

一応個人的な観察から例を挙げると樹林内というよりは林縁部などに多いかなという印象があります。

道路に面した林縁や工事で切り開いた林縁部のような場所に注目してみると見つけやすいかもしれませんね。

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