虫好きご用達の万能ゼリー
春以降になると昆虫好きの皆様や虫好き親子は昆虫を飼育する機会というのが増えてきますよね。

昆虫の飼育に置いて困るのが何を与えるかという餌の問題です。
昆虫の中には樹液の様に水分を取るもの、花の花粉や蜜を食べるもの、葉を食べるもの、他の虫や生き物を食べるものなどなど色々なものがいます。
基本的には食べているものを与えるのが良いですが、一部の昆虫においてはゼリーだけで飼育できるものからゼリーで延命できるものなど色々なものがいると考えられます。
そこで今回は昆虫飼育の代名詞であるプロゼリーを例に与えてみた虫たちの生存状況などを紹介していきます。
プロゼリーとは?
そもそもプロゼリーを知らないという方もいるかもしれません。プロゼリーはKBファーム様が取り扱っている高蛋白質をうたったブリード用のゼリーです。

主にカブトムシやクワガタムシの飼育において産卵をさせる場合にメスにタンパク質が必要になります。
以前は蛹や昆虫類を上げていた時代などもあるようですが、高たんぱくゼリーが発売されるとそれで十分となり、ブリードに革命が起きたゼリーです。
100個1000円前後と通常のゼリーと比べても別段高くはなくそれでいて高たんぱくなことから色々な昆虫の飼育に活用できる万能ゼリーです。
プロゼリーで飼育してみた
プロゼリーは主に動物食の生き物から樹液などの糖類を餌源としている生き物まで幅広く対応できるものと思われます。

自分で試してみた生き物について使ってみた感じを記します。
クワガタ類
ブリードを考えるならばプロゼリーを始めとした高たんぱくなものを活用する方が良いのではないかなと思います。

メスは産卵にたんぱく源を必要とするため、自然下でも昆虫を食べたり場合によっては♂を食べてしまうようなケースもあると言われています。
プロゼリーをベースに飼育しているため、他のゼリーの飼育経験があまりありませんが、コクワガタやノコギリクワガタ、ミヤマクワガタなどにおいては通常のゼリーでも十分に飼育できたことから産卵を考えるかどうかを一つの基準にするとよいかもしれません。
私はオオクワガタやヒラタクワガタなど長寿命系で産卵も比較的行いやすい種類を育てていますのでプロゼリーを採用しています。
プロゼリーへの嗜好性は高く、プロゼリーを与えた個体に試験的に通常のゼリーを与えようとすると食いつかないことが何度も起こりました。
餌への食いつきがいいため、美味しいものを目の前にした我々のようにきっと鼻息荒く食べているのではないかなと思います。
カブクワへの使用はとてもおすすめです。
オサムシ類
オサムシ類はアオオサムシ、クロカタビロオサムシでの飼育の結果体感ですが通常のゼリーよりも長生きしているように感じます。

新成虫発生の6月頃に捕まえたアオオサムシを例に通常のゼリーとプロゼリーで飼育してみたところ通常個体が1週間と2週間で死亡しました。
プロゼリーのものはなかなかに長生きし、当年中生き続けました。
スカベンジャーとして色々な死骸やカタツムリなどを食べる都合上高たんぱくなことがいい方向に向いたのではないかなと考えています。
一方でサンプル数が少ないため、体感であることには注意が必要です。
オオルリオサムシを飼育してみた事例では7月に捕まえた個体をいただき、10月末までプロゼリーのみで飼育することができました。
この個体が新成虫かどうかの判断ができないので何とも言えませんが、繁殖を狙わなければプロゼリーでも問題ないのではないかなと思っています。
ハンミョウ
ハンミョウについてはオサムシの仲間である物の飛翔性が強く昆虫を捕食するため試験的にプロゼリーを与えてみることにしました。

当初はチュウゴクアミガサハゴロモを与えつつ飼育していましたが、途中から完全プロゼリーへと移行しました。
結果的には越冬の途中で死亡してしまったのですが、10月や11月の感じを見るに成虫を育てるだけならばゼリーで飼育できるのではないかなという感じでしたね。
生餌を与えつつ虫かごにゼリーを入れておけば水分も取れるようでより生存率が上がるのではないかなと思います。
ゼリーでは10月~1月まで生存していました。
オオセンチコガネ
オオセンチコガネもプロゼリーを使用して飼育できるようです。センチコガネも同様にカブクワ用の普通のゼリーでも飼育できることを確認しています。

一方でどれぐらい生きるのかについては怪しい点も多いです。
私の事例ではゼリーは標本にする前に内容物を出させるための餌としてゼリーを採用していました。
糞虫は体内に糞を持っていることが殆どなので別の餌で糞出しをさせるんですね。
最大2週間ぐらいですがゼリーで問題なく飼育ができました。
長期飼育の場合には糞を食べないことで支障をきたすかもしれません。一時的な食事としては問題ありません。
ダイコクコガネ
ダイコクコガネも同様にプロゼリーで飼育することができました。

採集された頂き物のダイコクコガネを標本にするためにやはりプロゼリーを用いて内容物を出させていました。
9月頃に頂いた2匹の個体をプロゼリーだけで飼育し、11月の上旬ぐらいで二匹とも死亡しました。
特定の栄養不足なのか越冬環境が悪いのかその辺は不明ですが短期間飼育する分には問題なさそうです。
また、ブリードする場合にはシカやウシなどの糞が必要です。
アオカミキリ

アオカミキリはプロゼリーを食べることを確認していますが、1週間持たずに死亡したことから餌ではなく水分としてゼリーを利用していた可能性があります。
本来花粉などを食べていると考えられますので、よくわかりませんがゼリーを食べることは確認しています。
飼育できない虫
ナガゴミムシの仲間
偶然捕まえたナガゴミムシらしくフォルムのゴミムシをせっかくなのでプロゼリーで飼育してみようとしましたが食べませんでした。
アオマダラタマムシ
桜の葉と共に試験的にゼリーを入れましたが食べませんでした。

プロゼリーは樹液性や動物性たんぱく質を必要とする虫に使える説
恐らくですが高たんぱくな分プロゼリーは昆虫の餌として汎用性が高いと考えられます。
まず言うまでもないですがカブクワについては国産種を始め外国産種においても多くの場合用いることができますのでそれだけでも驚くべき汎用性があると言えます。
高たんぱくであることからメスが昆虫を食べたり、以前のように蛹を与えたりする必要がないというのは単純に便利であるのはもちろんのこと昆虫などを捕食しなくても補えるぐらいの栄養があるという可能性も考えられます。

オサムシの事例では通常のゼリーとプロゼリーではサンプルが少ないですがプロゼリーの方がずっと長生きしていますので肉食性の昆虫の餌としても部分的に活用できるかもしれません。
とはいえ恐らくオサムシやハンミョウが死亡してしまうのを見るにそれ単体では栄養分を補いきれてないというのが疑問としては浮かびます。
今回は現在プロゼリーで飼育することができた虫などを紹介しました。現在記事は短いですが今後色々な虫を飼育していく中で更新していこうと思います。
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