話題の著書、面白い!
先日鳥を撮影している方からこの本の著者が鳥の声を発見したんだよという話をもらいました。

恥ずかしながら私は存じ上げていなかったのですが、昨今ではテレビやネット番組にも出演されているようで話題沸騰中とのこと。
生き物好きな私もどんなものか気になったので早々に購入しましたが非常に面白い本だったのでどこかどう面白くてどんな人にお勧めなのか紹介していきます。
自分が知らない世界の知識を知れる
まずはこれですよね。自然という非常に広いジャンルの中では常にフリーの論文や報文などで新しい情報が出てきます。

それらの中には全く新しい知見もあるものですが、鳥が言語を介してコミュニケーションをとっているというのは全くの新しい視点というか、きっと会話はしているんだろうけれどもその意図は分からないというのが常であったのでそれを解き明かすプロセスをたどれるこの本は非常にワクワクしました。
特に好奇心にあふれる方が多い自然のジャンルで活動している人は全く知らない知識でぶん殴られるかのようなこの本の内容は著者でもないのに胸躍る体験をすることができます。
シジュウカラの鳴き声は自然の中で活動している人に取ってなじみ深い声であり、いうならばよく聞くけれども意味が分からないものです。
この本を読むとこの声にはこんな意味があったんだ!とただのシジュウカラの声がされどシジュウカラの声になり、今まで当たり前に聞いていたものに新しい視点が植え付けられます。
読み終えた後、シジュウカラを雑木林などで見かけると君凄いんだなぁと以前は持っていなかった尊敬のまなざしを向けられるはずです。
身近な鳥の見方が180度変わってしまう本です。
研究におけるデータ収集の大変さが見える
この本ではシジュウカラが言葉を話すことを明らかにするためのプロセスが小学生でもわかるような流れで紹介されています。

私は研究者ではありませんが、大学卒業時に研究をしたり、論文などは読んでいたりしますので多少はデータ集めもわかります。
研究の中でこう突っ込まれたらどう反論しようか?という話が出てくるのですが、その反論について客観的な事実を提示するのはそのためのデータ集めが非常に大変であるため、読んでいていやぁまじか。この人は鳥に狂っている(誉め言葉)。
これこそマニアでありオタクである!凄まじい探求心だ!と読みながら熱が入ってしまい、成果となる鳥の言葉や文法を呼んだ時にはなぜか読み手の私も感動してしまいました。
常人ではなしえないデータ収集ですが、その一端を1000円台で読めてしまうというのだからこの本は恐ろしいですね。
発見に読んでいてワクワクする
この本はワクワクします。

0から1を生み出す研究者の視点を覗き見ることで、まだ世間に発見されていないことを見つけ出す楽しさそして自然の持つ面白さをマルでその場に自分がいるように追体験できるからです。
特に専門知識が無くても読める点が素晴らしく、著者は東大の准教授ということもありこの辺はさすがです。
1年の8割を軽井沢で鳥と共に過ごすという著者はシジュウカラの声に精通しており、その声を解き明かすプロセスについてなぜそう考えたのか?どうやってその根拠を解明していくのか?というのを丁寧に説明してくれます。
例えばヘビを示すジャージャーという声の実験では、ヘビに見せかけた棒を縦に動かしたり横に動かしてシジュウカラの反応を見ること。

モズという肉食の鳥では剥製を置いて警戒の声を流して仲間が集まってくるかなど実験が想像しやすいような形になっているため、読み手は自分がその実験をしているかのような体験ができます。
この知らなくても情景が思い浮かぶという点がこの本は素晴らしいです。
鷹を示すヒヒヒ。警戒を示すピーツピ。集まれのジジジジなど特に後者の二つは日常でもよく聞く声であり、鳥の声に耳を傾ける機会が増えるいや増えてしまわざるを得ない状態になります。
その辺にいる鳥なのに全然知らない世界なんだなぁと驚きますし、こんな世界があったんだなと得した気分になりますね。

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