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赤や白のアサガオみたいなお花の正体は何?昼に咲くヒルガオと赤いマルバルコウソウ

赤い小さなアサガオ

アサガオは多くの方におなじみの植物ですよね。

赤色のアサガオ?マルバルコウのお花

今もそうかは知りませんが、小学校の頃に植物を育てることがあり、小さな鉢植えに支柱を立てて管理し、お家に苦労して持ち帰った経験をお持ちの方は多いかと思います。

扇子や着物などにもデザインとしてはいる程身近なアサガオ、ふと歩いているときに道端を見ればアサガオのようなお花があるではありませんか。

これこそまさに今回のテーマとなるアサガオみたいなお花たちです。

ヒルガオとは?

ヒルガオはヒルガオ科の植物の1種です。

ヒルガオ科の植物の典型的な花の姿

ヒルガオ科の植物には共通してみられる特徴があり、それが花の形状です。

漏斗型(ろうとがた)花冠(かかん)という形状は、傘を畳んだ時のようなねじれた状態の筒のような形状から開花するとトランペットのような形になります。

花はくっついており、合弁花の形をとっています。

朝に咲くヒルガオ科の植物の1種がアサガオ、昼に咲くヒルガオ科の1種をヒルガオと呼びます。

横から見たお花の姿

アサガオは通常日中にはしぼみますが、ヒルガオは逆で日中に開いています。

代表的なものがコヒルガオというもので、道端やフェンスなど端っこで普通に見られます。葉の形がアサガオと比べると角ばっているという点で見分けは簡単です。

色彩変異に富み、白系のものが多いですが、ピンクっぽいものもあります。おおよそ白からピンクの間でグラデーションがあると考えておくとよいかと思います。

赤い場合にはマルバルコウ、もちろん丸葉ではないルコウソウというものもあります。

マルバルコウソウとは?

マルバルコウ(誤字ではない)はヒルガオ科の植物の1種であり、外来種の植物です。

二回り以上小さいが花の形状はヒルガオの仲間である

アサガオやヒルガオと同じくつる性の性質を持ち、ヒルガオ科であることから漏斗型の花を持ちます。

葉は丸葉の通りかなり丸みを帯びており、アサガオに近いものですが花は大きさがかなり違います。

アサガオやヒルガオが手でオーケーを作った程度から以上の花の口を持つのに対し、マルバルコウは親指の先端位の小さな花となります。

歯が丸いのでマルバルコウ。オンブバッタも映っているよ。

色は通常派手な赤とオレンジを混ぜたような色合いをしており、遠目からでも見分けることができます。

開花期は真夏から秋ごろまでで、およそ秋口頃にピークがあるように思われます。

こちらも道端などを始め様々な場所で目にするものとなりました。


アサガオたちが形成するマント群落

ヒルガオ科の植物を始め、つる植物は他の植物に絡みながら成長するため、その出現が局所的に集中することがあります。

つる植物が群れ、足場となり昆虫がやってくる

木や低木を軸につる植物が絡み合い、やがて空中でもお互いに絡み合ってまるでカーテンのようにつる植物が空間を覆います。

こうした環境はマント群落と呼ばれ、名の通りマントのようにつるが絡み合う様から名づけられています。

マント群落は非常に強烈な下草への日光の遮断と、歩行性昆虫やアブなどの食事場所などとしても機能します。

かわいくて人気のコカマキリ

代表的な出現昆虫がカマキリです。肉食性であり、つる植物の花にやってくる昆虫を求めてカマキリの仲間はよくマント群落にやってきています。

一方で河川敷や畑、低木を管理していると下草が日照不足で枯れてしまったり、うっそうとしてアシナガバチなどの営巣場所になったり、複雑に絡み合うため除去が困難であったりとなかなかに厄介な草の群落でもあります。

意外と身近な野生のアサガオの仲間

アサガオの仲間はアサガオが最も道が名様に思うかもしれません、ですが、我々が時折目にするあの野菜がアサガオの仲間なんです。
一体何か分かりますか?

これはアサガオが何かの何属の植物かを知ることですぐわかります。

アサガオを始め、今回紹介したコヒルガオやヒルガオはヒルガオ科サツマイモ属の植物です。我々は日々サツマイモの花を見ることはありませんが、サツマイモは開花をするとアサガオにそっくりな漏斗型の花を付けます。

ですがヒルガオの仲間自体が熱帯の植物であるため、日本では条件が悪いらしくなかなか花を付ける機会がありません。

サツマイモを育ててみればもしかするとある日、アサガオのようなお花がひっそりとみられるかもしれませんね。

マルバルコウは日本にどのようにしてきたのか

マルバルコウは外来種の植物です。いったいどのようにして日本へやってきたのでしょうか。

写真取れたら更新します

国立環境研究所の侵入生物データベースではマルバルコウは観賞用として導入されたとされています。

確かに日本人になじみ深いアサガオに近い雰囲気を持ち可愛らしい鮮やかな色の花を付けますから、観賞用としての機能はなかなかに高いと言えます。

一方で繁殖力に優れ、マルバルコウがある場所では優先していることからも在来植物を覆い淘汰してしまう力は強そうです。

現在は特に外来種として注目こそされていませんが、日本の特に都市部においても定着が進んでいるところを見るにいずれ話題に上がったりする可能性はありそうです。

この記事に来る方も赤いアサガオが気になった方が多いのではないでしょうか?

参考文献
国立環境研究所侵入生物データベース マルバルコウ

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