角を持つ漆黒の人気昆虫
糞虫は動物のウンチを食べることから名前だけを聞くとちょっとオエっとなってしまいますよね。

身近な糞虫にはオオセンチコガネのようにキラキラして色彩に富むものがいます。間違いなく人気の虫の一つなのですが、実は糞虫にはもう1種、多くの虫愛好家に好まれるものがいるのです。
それがダイコクコガネ。牧場地などに現れる人とのつながりが深い昆虫です。
おなじみの虫仲間のSさんより採集物をいただきましたので紹介していきます。
ダイコクコガネとは?
ダイコクコガネはコガネムシ科の昆虫の1種です。

体長は2㎝前後と一見小さいのですが、糞虫としては非常に大きい種類となります。
大型個体の頭部には体格に似合わないカブトムシを連想させる1本の大きな角が付いており、男心をどこかくすぐる非常にかっこいい昆虫です。

よく見ると頭部の角よりさらに頭側はシャベルのように円形の形をしています。
ダイコクコガネは糞虫として動物のウンチを利用しますのでこの頭部をうまく利用してフンをほぐしたりしているのでしょう。
写真で拡大して知らない人に見せるとカブトムシと間違えられてしまうほどに雰囲気はカブトムシです。


しかしながら前足の形状が柔らかいものを掻き出す形状をしていたり、太かったりするなど糞虫としての特性を持ち合わせています。
成虫の出現期間は長く春先から秋ごろまで目にすることができると言います。
恐らくですがコカブトのように幼虫から成虫までのサイクルがとても速い昆虫であると考えられます。
ダイコクコガネの希少性と人との関り
この糞虫は牧場地などで採集されるそうです。

主に山地の放牧場などの牛のウンチにやってくるそうなのですが、プレゼントしてくれた虫仲間によるとシカ糞などでも飼育することが可能であるとのことです。
ただ、有名なポイントや記録がある場所ではウシである場合が多いようです。
つまり人の活動による放牧が無いとダイコクコガネはその地で生きていくことが難しい可能性が考えられますね。
プレゼントしてくれた方とイベントでお会いしてその方の友人も合わせてダイコクコガネトークに耳を傾けていたのですが、やはり産地によっては近年放牧自体が減って個体数が激減しているとのことでした。

私はダイコクコガネの採集はしたことがありませんが、いる場所にはいるようです。
しかしこうした局所的な分布の虫はその地に多くいてもその場所での放牧がなくなれば一気に姿を消してしまいます。
そういう意味でダイコクコガネという虫は人によっていつでも消えかねない希少な虫と言えますね。
また、牧場側もルールやマナーの問題、牛の健康上の問題などの要素からか採集のための入場をお断りされてしまうケースもあるようです。
まあ牧場側からしたらあまりいいことは無いような気がしちゃいますね。

ダイコクコガネの産地では多くの場合私有地となります。
これについては有名な話ですが、口蹄疫など牛への病気を防ぐために新品の長靴を持参することや必ず土地の所有者や権利者へ事前に連絡し、手土産などを持参することが絶対に必要です。

ダイコクコガネはそうした所有者のご厚意で採集することができる虫という場合が多いように思われます。
希少な虫故ダイコクコガネを求める人が増え、無礼な人やマナーの悪い方などが増えることで虫取りをする方への印象が悪くならないよう、ダイコクコガネを採集する場合には注意する必要がありますね。
なお、聞いた話であれですがスコップで結構深く掘るそうです。

そうした掘り返した土を戻してあげて牛さんが怪我などしないように配慮してあげるなどのことも必要ですね。未採取故詳細は分かりませんが、土地の所有者とのいざこざはダイコクコガネに関わらずよく聞く話です。
虫がいる土地に入らせてもらう立場であることを忘れず、礼儀とルールを守った行動がとれる人のみがこの虫をとる資格があるということです。(山地などに自生しているのか知りません)
ダイコクコガネの飼育事情
頂いたダイコクコガネを飼育してみています。

虫仲間に頂いた話ではプロゼリーを用いて糞出しをするといいとのことです。
飼育する場合にはシカ糞でも飼育できると聞いていますが、野生動物のウンチを部屋に持ち込むのは嫌だなぁという気持ちが強いです。
プロゼリーでどれくらい生きてくれるのか試してみましょうかね。

ダイコクコガネですが夜結構活発に行動しています。プリンカップなどでは蓋を開けようと一生懸命蓋を持ち上げようとしていますので、角が欠けたり擦り減るのが嫌な場合には天井が高い容器を用意してあげるのが良いかと思います。
採集してから数日が経過しているようですが、いまだにウンチには牛糞が出てきます。どういうことか聞いてみるとダイコクコガネは腸がとても長いとのことです。
標本にする場合でも内容物を出すために少し飼育して出させてしまった方がよさそうですね。
せっかくの頂き物なので私はどのみち飼育してみようと思います。

ダイコクコガネですがコロコロしていて可愛いですよ。オオセンチコガネで糞虫は馴染みが強いのですが、この虫はとにかく大きいですね。
イメージとしては大きいサイコロ位のサイズ感がありますのでオオセンチと比べても日本最大の貫禄があるなぁという感じです。
思わぬ形で良い虫のダイコクコガネを観察する機会がありました。私だけではまあ、まずこの虫をとりに行くということは無いでしょうから、貴重な観察経験となりました。
虫仲間には頂き物ばかりで感謝の言葉だけで済ますのが申し訳ないですね。その分愛でていきたいと思います。
身近なダイコクコガネの仲間
ダイコクコガネは産地が限定される種類となりますが日本の身近にはダイコクコガネの仲間がいます。糞虫の魅力を知るいい対象なので紹介しておきます。

それがゴホンダイコクコガネですね。
外国産のカブトムシを小型化したような非常にかっこいい昆虫です。
動物密度が多いエリアの付近の外灯などで目にする機会が私の周りでは多いです。マニアがいるのも納得がいくかっこいい虫ですね。
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オオセンチコガネやゴホンダイコクコガネは身近で遭遇できる糞虫です。これにカドマルエンマコガネあたりも含めてよく目にしますね。