クサギ、クサイ?
クサギはその辺に生えている非常に身近な植物です。

日頃気にすることは殆どありませんが、昆虫に山菜、香りの面白さや実の特異さなど大変観察に優れる面白い樹木です。
生き物観察にも優れるこの樹木に関して紹介し、自然の面白さを学びましょう。
クサギとは?
クサギはシソ科の落葉広葉樹で、背丈が最大5~7mぐらいになる比較的大型の植物です。

葉は手のひらと同等程度に大きく、和紙のような特有の質感があります。
アカメガシワやタラの芽などと同じパイオニア植物の木があり、開拓された新環境や林縁のギャップ、谷筋などに生えていることも多いです。
花はおよそ7~8月頃に咲き、白い星のような面白い形のものを密集させます。
名の由来は臭い木であると考えられ、シソ科であることから特有の香りを持ちます。山菜として利用することができます。
およそ秋から冬にかけてピンク色の星形の可愛い実を付けます。
パイオニア植物のクサギ
クサギはパイオニア植物として身近な環境で目にすることができます。

およそ林縁や埋め立て地の近く、林内に生じたギャップ的な環境で目にすることが多いですが、自然界では土砂崩れや谷沿いなどで目にすることもあります。
こうした開放空間や、火山などに寄るエリアの消失、開発による伐採などで開かれた空間にまず入り込むのがパイオニア植物です。
ワラビやタラが野焼きの後に出てくるのは有名ですが、これは彼らも同様にパイオニアとしての素質を持つからです。

逆に言うとクサギがあるような場所には同じような性質の植物が見つかることも多く特にアカメガシワなどはよく見つかります。
この2種を見かけたらその場所はここ数年間で造成されたり大きな環境の変化が割ったのかもしれません。
私の感じでは公園環境でもよく見かけますね。
山菜としてのクサギ
クサギは新芽の時期に山菜として活用することができます。

臭いのでクサギと言われていることから香りについては好き嫌いが分かれますが、新芽の時期のクサギはピーナッツなどのナッツ類のペーストを想像するような面白い香りがあります。
新芽は非常にふさふさで、厚みがあり、てんぷらなどにするとふんわりした軽やかなえびせんのような食感と、ほろりと香るローストナッツのような香ばしい香りが楽しめます。
写真こそありませんが、好きな人はかなり好きな味をしています。
花や実で種類を特定することが簡単なので、クサギの場所だけ覚えておけば翌年の春に新芽を味わうことができますよ。
クサギと昆虫、アゲハの好む花
クサギですが、花の形は白い星型をしています。

この形状はチョウ類を主な訪花者として選択している可能性が考えられ、クサギの花期となる8月頃には蛾の仲間やアゲハの仲間がよく来ています。
私の観察地域ではスズメガの仲間のホウジャク類と、ハチ類とアゲハチョウがよく来ています。
特筆すべきはアゲハチョウの色選択能力であり、アゲハチョウは春や秋はツツジやヒガンバナの様に赤系統の色合いによく来ます。
これはその系統の色からご飯が食べれるということを学習しているからです。

例としてこの時期にアゲハはポストなどの赤色に誘引されますし、アゲハを中心に探す昆虫好きは赤色の虫網を使います。
一方で真夏にはそうした赤系の花は少なく、低地ではカラスザンショウやクサギなどが使われるため、アゲハ類は白系のお花から食事がとれることを学習しているのです。
なのでクサギで待機していると次々アゲハの仲間がやってきます。

山地ではミヤマカラスアゲハが来ている場面もありました。
所が続けざまにクロアゲハが来て、モンキアゲハが2匹、アオスジアゲハが来て追い払われてしまいました。凄まじく人気です。
クサギの実
クサギの実はおよそ秋口から冬にかけて見つかります。

ピンクや赤色の星という感じでとても綺麗な実をしているのですが、実のにおいはなかなかにきついです。
色が特徴的で形も星形をしています。そのため、間違えることはなかなかない実ですね。
食べたりすることは毒は無いと思いますがやめた方が良いと思います。
クサギは多方面から見ても面白い植物です。植物としての性質、山菜としての利用、昆虫からの利用などなどとてもユニークであることが分かりましたね。
あまり馴染みもなく知られることもない植物ですが、こうした面白い植物は多々ありますのでまた紹介していこうと思います。
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