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国産クワガタの飼育事情。実際に飼育をしてみて飼いやすいクワガタはどれ?

クワガタの飼育に挑みたい時期

カブクワの採集を楽しみ、中には飼育してみようと思う方やカブクワの専門店を訪れてクワガタ育ててみようかなと思う方が増える時期ですよね。

夏になりいろいろなクワガタを飼育してみたくなる頃合いです。

カブトムシは本州では1種類のみですが、クワガタは本州だけでも多くの種類に遭遇することができます。

今回は国産クワガタを飼育する上で個人的な各クワガタの飼育難易度や飼育していて気になる点などの事情を紹介します。

おススメするクワガタ

結論としては長期飼育をするならばヒラタクワガタかオオクワガタが最もおすすめでき、一夏の飼育を楽しみたいならばノコギリクワガタがおすすめできます。

黒くて薄いクワガタの仲間がおすすめ

自分で取る?それとも買う?

おススメするクワガタの評価ですが、自分で取りたいのかそれとも購入品でもよいのかという大きな差が有ります。

ヒラタのメスのようにとても取りにくいものなどもいる

おススメするオオクワとヒラタは地域にもよりますが関東圏では比較的捕獲難易度が高い種類であり、採集にかかる費用を考えると購入する方が圧倒的に安く済みます。

クワガタの飼育を楽しみたい。クワガタを愛でたいという場合には専門店での購入を検討するといいですね。
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一方でそうではなく捕まえたクワガタの飼育を楽しみたいという場合にはオオクワヒラタの枠にはコクワガタがおすすめです。

そして一夏の枠にはノコギリクワガタがおすすめですね。

各クワガタの評価

コクワガタ

コクワガタの魅力はその安定的な採集難易度にあります。

おなじみの見慣れたクワガタ。小さいので触りやすいし挟まれたときのリスクも低い。

どこでも取れていつでも会える。そして長寿命なのがコクワガタの魅力ですね。

サイズ差も結構あるため、45㎜以上のサイズを求めたりすると身近ながらも楽しめるいい種類です。

クワガタの飼育的な面を見ていくと、比較的多頭飼いもしやすくゼリーの消費量も少ないクワガタという印象です。

環境の変化にも割と強い印象があり、ずさんな管理でも飼えてしまいますね。寿命も一冬を超える程度には実はあります。

小さいので一応ケース内で複数飼うこともできる

一方で体が小さいことから夜は活発に動き回り飛んでしまうことも多々あります。日中は隠れてばかりで姿を見せてくれません。

夜間に暴れるため、容器がとても汚れやすい他、脱走のリスクもあります。そして夜は結構うるさいですね。

また、夏の親子層の多くが飼育している種類であるため、特別感が薄いというのも子供たちの話題性という意味では弱いという感じですかね。

どこにでもいる希少性の低さが難点か。出会えない方が難しい。

子供のころを思い出してください。ミヤマやヒラタ、オオクワを飼育している人に憧れませんでしたか? 

身近なクワガタとしてコクワは魅力的ですが、身近であるがゆえに特別感があまりない種類かなと思いますね。もちろんいいクワガタですよ。

スジクワガタ

スジクワガタはおおむねコクワガタと同じ評価です。

コクワよりだいぶ珍しいのだが、一般的にはコクワガタとみなされている

希少性がありますがコクワとの違いが認識される例はあまりありません。珍しいんですけどね。

ノコギリクワガタ

ノコギリクワガタは飼育初心者に非常におすすめできるクワガタです。

サイズ、色、捕獲の難易度全てちょうどよく人気も納得のクワガタ

なんといっても採集のやさしさと個体の大きさ、色合いの派手さなどが子供心にヒットします。

大型のノコギリクワガタは他の小さな珍しいクワガタなどよりもずっと人気があります。

飼育的な面でいうと隠れる傾向はありますが日中でもゼリーを食べたり動き回ってくれます。ケース内での観察はしやすい部類です。

この点はじっくりクワガタを眺めたい子供たちからするとかなり魅力的です。

基本どこでも出会えるため、夏の男の子は皆捕まえているのではないだろうか?

更に捕獲のしやすさから興味のある子の多くがノコギリを飼育しているため、クワガタのサイズ比べなどで盛り上がれる可能性がありますね。カブクワの話に入れます。

基本的には単独飼育となるため、小さい容器でも飼育ができるのはいいですね。

さらに寿命が一夏と短いため、飼育下でもおよそ10月半ばくらいには寿命を迎えるのが親子事情としてはいいかもしれません。

飽き性な子供でも安心して飼育ができます。これらから親子向けにとてもおすすめできる種類と言えます。

7月頭頃にばっと出て消える。時期が合えば知識がなくとも取れる。

一方で大型種であることからゼリー消費は多めです。

夜間はかなり活発に動き回り、飛翔なども良くするため、非常にうるさいのが懸念点ですね。私はノコギリといると寝られません。

体高の高さが欠点となり、動き回って転倒してそのまま引っかかるものが無いと死んでしまったり弱ってしまうというのもこのクワガタのあるあるです。

それから気性は荒い方なので挟まれる事故も起きやすいですね。大型だと挟まれる位置にもよりますが、結構痛いです。

飼育しやすく入手もしやすい虫好きにとてもおすすめできる1種と言えます。

ネブトクワガタ

ネブトクワガタは入手のしにくさと飼育の餌に不明な点があるため、初心者向きではありません。

多少慣れた人向けの1種。採集難易度が高い。

しかしクワガタを複数飼育しているならば挑戦してみても良いのかなという感じですね。

ネブトクワガタは関東圏ではだいぶ珍しい種類であり、採集にはちょっと慣れが必要です。

飼育的な面では乾燥するとかなり死にやすいクワガタという印象で、通常のクワガタマットのように握れる程度の水分を常に維持させることで最近は飼育できています。

これと併せて不明なのがゼリーの鮮度ですね。

他クワガタを飼育していて残った余り物のゼリーも入れてあげている(写真はヒラタ)

ネブトは食べ残しのゼリーのように少し発酵したものを好むと言われています。自然界でもグジュグジュの樹液にいることが多いことと関連があるのかもしれません。

以前はこの二つの要因による死亡が疑われたものの特定はできませんでした。

最近は水分の維持+新鮮なゼリーと古いゼリーをそれぞれ置くことで飼育できています。

採集も飼育も少し手間がかかる分一層可愛いクワガタ。小さい子でも夢中になってしまうらしい。

しかしながら管理の手間や面倒を他のクワガタ以上に見てあげる必要があるので、飼育難易度は高いと言えるかもしれませんね。

かわいいクワガタなので興味のある人はチャレンジしてみましょう。玄人向けの1種ですね。

ミヤマクワガタ

ミヤマクワガタはやや環境の変化にうるさいクワガタです。

普段は目にできない場所にいる特別なクワガタ

温度の管理がちょっと必要で、エアコンを常時稼働する事情が呑み込めるならば比較的飼育はしやすいかなと思います。

ミヤマは何といってもそのネームバリューと希少性が子供心にヒットします。

山の方に行かないと出会えないクワガタと認識されていますので、ミヤマと出会える時は特別なタイミングが多く特別なクワガタ扱いされます。

都内の有名ポイントではミヤマ目当ての親子がとても多いなど人気がわかる

サイズを問わずミヤマクワガタであるだけで多くの親子層からの圧倒的な支持を得られていますね。

ミヤマは形態的にも他クワガタと異なる点が多く、耳状突起や金色の毛、顎の形状などの要素から飼育しているだけで子供仲間の中で見せてくれと話題になるほど人気があります。

飼育的な面ではノコギリクワガタと似た点が多く、昼間でも行動しますし飛翔することもあります。やはりケース内で観察しやすいのがいいですね。

昼間でも結構飛ぶ。黄色っぽい色合いなどユニークな点が多い。

寿命も基本的には夏の終わりで終わるので、捕まえた時から数日が楽しめるピークとなる子供の飼育では扱いやすいクワガタかなと思いますね。

ミヤマは威嚇こそしますが傾向としてあまりけんかっ早くない個体が多く、意外と大型の割には扱いやすいという印象です。

ヒラタの様に本気で挟まれるということが多くないという感じですね。これは子供的には安心できます。

一方で飼育の欠点では蒸れに弱い印象があります。

エアコンの有無により霧吹きなどの使用を変えたほうが良いかなと。30度超えるようなら霧吹きはしないほうがいいかも。

飼育している感じでは通説とされる乾燥具合には比較的強いと感じますが、湿度+暑さのコンボにはだいぶ弱いのかなという気がしますね。

夏場の夜にエアコンを切ったりする管理ではぽっくり死んでしまう可能性があります。それから外で捕まえてエアコン部屋に入れることで翌日にケースで死ぬこともありました。

また、夜間ノコギリと同様にとても賑やかなクワガタです。神経質な人は同じ部屋では寝られないでしょう。

賑やかすぎて睡眠の質が下がる(笑)

私はミヤマのカゴにだけライトを照射して寝ることが度々ありました。大人しくなります。

空調だけなんとかできれば比較的飼育しやすい種類であり、多くの方の憧れ的な存在で話題性も抜群なため、クワガタ好きな子が周りに多かったりする場合には特におすすめできますね。話題性抜群です。



ヒラタクワガタ

ヒラタクワガタは関東圏においては希少性が高く人気があります。

採集できるならば飼育はとてもおすすめできる

ミヤマ同様飼育していることで話題に上げられるくらいのパワーがありますね。

ヒラタクワガタは基本的には単独で飼育するクワガタです。気性が荒く他の種類を殺してしまうからです。

故に虫かごを1匹で占有する力強い特別な種類として認められます。

ヒラタは採集自体も結構楽しい

購入する手もありますが、頑張れば捕獲できる程度の難易度もよく、運良く捕まえられれば親子で思い出のある個体として愛でることができますね。

飼育的な面を見ていくとまず寿命が長いことが挙げられますね。通常1~2年と言われています。

単独飼育していると非常に静かなクワガタで、飼育における夜間のうるささなどのストレスとは皆無です。(ミヤマとノコは反省して)

ヒラタは5匹ほど育てていますが、数か月で飛んだのは1回だけ。夜の音がうるさいなと目が覚めたことはありません。

体がとても重いので飛ぶことはほとんどなく、基本的に隠れている

一方で湿度にはややうるさいのか試験的に乾燥(怪我あり個体だったのでその可能性あり)させてみると、1匹死んでしまったことがありました。

湿潤な環境にいるので乾燥が苦手なのかもしれません。足のゴム化や麻痺も見られるケースがありましたね。

また注意点として非常に挟む力が強いことが挙げられます。

50mm以上にはちょっと挟まれたくはない

気性の荒さと合わせてハンドリングとかを子供とするにはちょっと怖いという点があります。

ですがそのパワーとちょっとした恐怖感はヒラタクワガタならではの味わいでもあります。

見つけにくいからこそ人にヒラタ飼ってるよなんて自慢して、他のお子様を連れて見に来たりしてしまうかもしれません。

そんな人を魅了する魅力がヒラタにはありますね。ちなみに採集もかなり楽しいので採集好きならおすすめです。

オオクワガタ

オオクワガタの採集は親子層では現実的ではありません。

基本的にはブリード個体を買うことになる

が、ブリード品が昨今は安く流通しているのでそうした個体を購入することになります。

価格は昔と比べればかなり安く、新成虫やサイズにこだわらなければ50mm大でも1000円台で購入ができる場所もありますね。

オオクワガタの魅力は何といっても国産種最大の憧れであることではないでしょうか?

知名度が非常に高く、姿は別としても名前だけなら認知度は100%に近いと感じています。

クワガタの代名詞的な存在である。

夏のクワガタのシンボル的な存在です。

飼育的な面で見ると基本的には単独で飼育することになるのでケースは小さいもので済みます。

比較的温厚で臆病な性質をしているため、挟まれるなどの事故も起こりにくいクワガタという感じですね。

ヒラタと同じ大型の黒い薄いクワガタであるため、夜間も静かなことが多いです。

このように置いたりしてもおとなしいし掴んでも暴れることが少ない

ですがヒラタより体が大きいからかケースにぶつかる音などは聞こえます。時折私は目が覚めていますが、一般の感覚では気にならない程度と言えるかと思います。(ミヤマやノコがうるさすぎる)

寿命が国産クワガタの中でもとても多く、通常2~3年程度、長いと4.5年は生きるものがいます。

そのため、カブクワがとても好きという場合や今後も愛で続けられるという場合には1匹の個体を大切に面倒を見てあげるという視点が学べるのもこのクワガタならではの強みであると思います。

ハムスターより長生きで飼育スペースなどの確保も簡単。

自然界では珍しいクワガタですが、産卵などの繁殖行動も安価で比較的起こしやすい種類なので、クワガタ繁殖に挑んでみたいという場合にもお勧めできますね。

何よりオオクワですよオオクワ。

クワガタに興味を持った人が憧れる存在のクワガタです。もう眺めているだけで時間が過ぎます。

何よりオオクワですからねぇ。

一方で自分で取ったクワガタを育てたい方にはなかなか難しいという欠点が挙げられます。生息地域が限られているので捕まえるのは大変です。

また、購入の場合新成虫や大きい個体の場合に約60mm前後のペアで2500~3000円前後の購入費用が掛かるのが欠点ですかね。

実際採集地に行って取れるかどうかを考えると信じられないほど安上がりなのですが、カブクワを購入する経験が無い人からするとクワガタに数千円は高いと思うかもしれません。

そこに関しては知れば知るほど安いと感じますのでご安心を。

挟まないですが、運悪く挟まれると見ての通り顎の筋肉がすごいのでかなり痛そうです

温厚ですが挟まれると非常にパワーが強いクワガタです。

一度挟まれかけたことがありますが冷や汗をかきました。指先を運よくかすめる程度で済みましたが、それだけでもかなりのパワーを感じました。

恐らく角度によっては指に刺さるのではないかと思っています。

さらに言うと臆病すぎて観察が難しい点がありますね。特にマットを厚く敷くとほとんど見られないでしょう。夜間でもライトが当たると逃げていきます。

クワガタの飼育もどのように楽しみたいのかやどれくらい楽しみたいのかなどを考えて個体を選びましょう

今回は実際に採集できて自分でも飼育しているクワガタたちの中から飼育していて感じたことなどを紹介しました。

結局自分の興味があるクワガタを飼育するのが一番おススメできます。購入ならば選択肢はぐっと増えますし、外国産だって候補に挙がりますよね。

ここではあくまで国産の中でもメジャーなものに絞りました。自分が好きな種類ならば欠点も気にならないと思いますので、好きなクワガタを迎え入れてこの夏の昆虫飼育を楽しみましょう。

私も今季初めて飼育するオオクワガタとヒラタを末永く愛でていきたいと思います。オオクワかっこかわいくて最高ですよ(本当におすすめです。癒されます。)

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