蓼食う虫も好き好き

カブクワの採集に関するお得情報から身の回りの自然に関する疑問まで自然のいろいろな不思議を解決、考察していくブログです。自然への興味を持つきっかけを目指しています。

*当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

2025年高尾山昆虫観察記3 ミヤマとネブトとアオタマムシの下見のつもりが全部いた。

夏の高尾山でミヤマとネブトとアオタマを探す

高尾山の夏もいよいよ始まりそうな気がしています。毎年定番の夜高尾の時期が来ましたね。

報告がSNSでちょっと受けた。高尾山のクワガタの人気の高さがそれだけあるということか。

6月にはネブトとミヤマクワガタが。7月に入ればアオタマムシが出現するようになり、それらの採集においてはいい樹液を事前に見つけておいて効率を上げたり新しい立ち枯れの下見などをしていくことで採集の可能性が上がります。

6月下旬頃に早速この時期のいい虫たちの下見を兼ねて高尾山を訪れました。

6月下旬の高尾山へ。まずアオタマとネブト。

今回はオオトラやヒラタなどで同じ虫仲間のSさんとともに下見で訪れました。

訪れた日の日没前のものです。

アオタマムシに熱心な方なので梅雨明けの早いこの時期にはもしかしたらいるかも知れないと考えていたそうです。

私はアオタマの姿が見れたら嬉しいなぁという感じで、本命は今季初のネブトとミヤマの採集を目的とすることにしました。
pljbnature.com

2024年は自分でポイントを見つけてアオタマを取っていたのですが、Sさんが有名場所を教えてくれるとのことで移動していきます。

人がよくいることは知っていたのですが、この6月下旬の時点でも二人組がモミの立ち枯れで待機していました。

モミの立ち枯れなどを見ていく採集をする

アオタマ狙いでしかありえないので会話をすると、なんと既に立ち枯れの上部に飛来する個体を見つけたとのこと。Sさんはアオタマがもういるということで一層気合が入ったようで、エリアのポイントを紹介してくれたあとに本格的に張り込むとのことです。

それぞれの目的に合わせて一時別行動をとることにします。

私の方はネブトとミヤマなのですが、ネブトは見るべきところがしっかりしているので会える日には会えるという感じです。

モミを始めぐちゃぐちゃの樹液にいることが多い

ミヤマは人気なのとこの時期の高尾の樹液が思ったより良くないので厳し目かなという印象です。

あらかじめ目をつけていたオオトラの脱出痕を覗き込み、ウロを照らしてみると?

ウロ採集の話は聞くものの、実体験としてはない

何もいませんね。ここはいる日もあると思うんですけどね~イマイチ奮わない感じです。周囲も削れているし隠れられそうなものなんですけどモミの樹液でネブトを見つけたことがありません。

そんなことを思いつつ隙間を見ると違和感が...?

!!

これ見にくいんですけどネブトがいました。

ネブトが挟まっていました!

一応大歯のような2対の内歯が出ているサイズです。

SNSで随分受けたのでこのネブトを見てくれた方も中にはいるかも知れませんね

これぐらいであればネブトとしてカッコカワイイの両立が見られますね。

いやはや早々に今季初ネブトに遭遇できるとは随分とついています。この調子でミヤマも見つけたいところです。

ミヤマとアオタマを求めて

皆様興味津々のミヤマクワガタですが、現時点の高尾の状況はあまり良くないと言わざるを得ません。

黒いシミだけでカナブンやハチが全くいない。この日見たスズメバチが12時間の中で5匹ぐらい。

梅雨が短く樹液が殆ど出ていないこととスズメバチ類など樹液を示すサインが少ないこと、高尾の大黒柱であるカシ類の樹液も殆ど出ていないため、現在は外灯がメインの時期と言えそうです。外灯はライバルが多いですから、こんな時期に外灯採集へいくと大変ですよ~。

そんなことを昼間の下見で感じました。

昨年のアオタマポイントへ移動し飛来しないか、新たな立ち枯れが無いかを確認していきます。

折れた木のポイント。2mぐらいなので眼の前にアオタマが来るお気に入りポイント。

昨年より1ヶ月ほど早く来ているのですが、太陽の軌道の影響か日当たりがあまり良くありませんでした。ここはもう少しシーズンが進んでからまた様子見に来たいと思います。

周囲にはコナラが多いので樹液なども見ていきます。

ところがカラカラなんですよね。樹液は滲んでいるものの発酵しているものは多くありません。

しかし何か気配を感じたような気がして吸い込まれるように競り出ている枝の一分に目を向けると、ミヤマクワガタがぶら下がっているのが目につきました。

採集者あるあるですが、なんか気配を感じることがありますよね。

今季初の高尾ミヤマとの遭遇です。昼間の下見でネブトとミヤマのダブルパンチをかましてしまうとはなかなかに贅沢なものですね。

一方のアオタマも思わず成果が

Sさんの方ではアオタマの飛来を確認していたそうでした。
私がミヤマを捕まえるときぐらいに連絡が入り、1匹アオタマを捕まえることができたとのこと。

Sさん採集の6月ラベルの希少なアオタマムシ。ブログ用に撮らせてくれました。ありがとうございます!

正直取れるとは思っておらずこれにはかなり驚きましたね。

今季のアオタマムシは6月下旬の時点で始まってしまったようです。

アオタマに目が慣れていないからこんなにきれいだっけ!?と毎年思う(笑)

飛来自体はあるものの取れる位置に降りてこないようです。シーズン初期でまだまだこれからですが、アオタマに限らず毎年最初の1匹というのは苦労してでも早くに出会いたいものですよね。

今シーズンは早く終わってしまいそうなので私も足を運んで何匹か取りたいと思います。

夜までダラダラ成果物を見たり虫トーク

アオタマの飛来が14時頃に終わり、私もネブトとミヤマを取れたので山頂に集合することに。

ダラダラタイム。虫仲間とのこうした時間は非常に貴重なもの。情報を落とせるよう日々活動していきたいと思う瞬間でもある。

忙しく動き回っていたのでここから日没まではダラダラと過ごす時間です。近況の虫トークや虫の考察、興味のある虫など山頂付近で虫絡みの話を4時間ぐらいしていました。

途中ヤンマ類やアサギマダラが来たり、アゲハ類の飛来の中にはミヤマカラスと思われるものも来ていました。

眼の前で吸蜜するアサギマダラ。贅沢な時間。

アカタテハやルリタテハの新成虫がヒルトップに縄張りを張っていたりなかなかにイベントが起きましたね。

日没後にはハンディライトのトラップを試験的にやってみることに。

夜のライト編

日中はアホみたいな暑さをしていたのですが、この時期の夜はどういうわけかカラッと涼しいですよね。

昆虫採集には風が涼しく湿度が低い

この日も同じで明らかに虫は活発にはならなさそうな涼しさでした。ヒラタならハズレの日でしたね。

試しにライトを置いて虫をおびき寄せます。

眼の前でいろいろな媒体で見たことのある光景が!!ちょっと感動

ライトトラップは初めてなのですが、虫が森の奥から吸い込まれるようにやってくるのが新鮮でした。

飛来する大型はキマダラミヤマカミキリが殆どで、蛾がたくさんと肉食性のバッタ類が歩いてきました。

ライト特有のハネカクシ類などちょっと怖い虫などの出現もありながら最後にコクワガタが1匹飛来して短時間ですが終了となりました。

コクワでも嬉しい瞬間(笑) ミヤマとかヨコヤマとかアカエゾが来たら跳ね上がりそうだ

夜の活動にはまだ暑さが足りない感じがしましたね。樹液もしょぼいので様子を見ていかないとミヤマにはなかなか出会えないような気がします。

とはいえこの日は金曜日でしたので日没後には採集者がたくさん来ていました。

金曜でこれなら土日の採集圧は思ったよりすごいんだろうなと思いました。

翌日仕事だったので申し訳ないが下山することに。休みなら電池切れまで張りたかった...!

親子層でこんな記事を読んでいる方は多くないと思いますが、土日は避けたほうがいいですよ。採集圧は可能な限り避けるのが成果を上げるためには必要ですからね。

そんなこんなでお互いの目標は達成しつつ、二人でミヤマ、ネブト、アオタマの下見のつもりが全部取れてしまうという良い時間を過ごしました。
pljbnature.com
カブクワ採集についてはこの記事で初心者の必要技術や知識でテクニックが身につきます。
pljbnature.com
次回はアオタマです。

高尾山昆虫関連記事

pljbnature.com
前回はこの記事です。日中にムカシトンボを探してきたものです。
pljbnature.com
情報収集なら昨年のものが役に立ちますよ。
pljbnature.com
高尾ミヤマの自己ベストについて知りたいならばこの記事がおすすめです。
pljbnature.com
pljbnature.com
pljbnature.com
夜の高尾で覚えておきたい情報やお役立ち情報です。
pljbnature.com
本シリーズの第一話は2023年のこの記事となります。