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ヒラタクワガタの飼育。とても飼いやすく静かなおすすめのクワガタ。

ヒラタの飼育

関東エリアでは多くは無いものの、ヒラタクワガタに遭遇する可能性は0ではありません。

ヒラタを捕まえたら飼育してみよう

運良く捕まえることができたならばどうやって育てればよいのだろうと疑問がわいてきますよね。

そこで今回はヒラタクワガタの飼育とその飼いやすさについて紹介しようと思います。

ヒラタの飼育方法

捕まえたヒラタクワガタは基本的には単独で虫かごなどの容器内にて育てることになります。

虫かごに転倒防止のものと隠れるものを入れてあげる。餌はゼリー。

ヒラタクワガタは顎の力が非常に強いクワガタで、一つの容器に複数の個体を入れておくと喧嘩をしてバラバラにしてしまうことが多いです。

そのためオスメスにおいても基本的には隔離して育ててあげるのがおすすめです。交尾を狙うなら♂の顎に結束バンドなどを付けてメスを殺めないようにするやり方などがあります。

ヒラタのメスはなかなかに貴重なので出会えたら大切にし、必要以上に取らないようにしたい

生態としてヒラタクワガタは暖かく湿度のある環境を好むため、20℃から27℃以下程度の熱すぎず寒すぎない気温で管理してあげるのがよく、虫かごは直射日光が当たらない場所においてあげましょう。

虫かごの規模感については100均の小さな虫かごでも1匹ずつ買うのであれば問題ありません。

あまり派手に動かないので転倒から死ぬ危険性は低いのですが、虫かごが広いとそれだけ転倒防止の何かを入れるスペースも増えるため大変です。

枝は落ちているものでもいいが、冷凍したりして枝内の虫を一度〆るのがおすすめ。

一応足を引っかける枝や樹皮などがあれば敷いてあげると転倒防止かつ隠れ家として機能してくれます。

河川敷や水分の多い環境に出現するクワガタであるため、霧吹きはしてあげた方がよいかと思います。

セオリー通り握れる程度の水分を確保して、ヒラタの好む湿度のある空気感を保ちたいですね。

マットの色は種類によるが、基本的には湿り気を確保

夏場はエアコン設定で25~7度くらいで管理してあげるのがいいかと思います。

南方系とはいえ蒸した環境で長時間、特に真夏の室内などは厳しいです。


餌は昆虫ゼリーでよく、私は高たんぱくなプロゼリーを利用しています。

ブリーダーが右のプロゼリーを好むので、なにかいいのだと思われる。食いつきはかなり違う。

市販のゼリーと比べると食いつきに差を感じられる程度にはいいので、良いのだと思います。

小型ならばゼリーはそのままでも問題ありませんが、大型の場合円形のゼリーで顎が邪魔をしてひっくり返してしまったりしているようなので、ゼリーカッターなどで半分にして面積を確保してあげると餌やりがしやすいです。

基本的にはゼリーのみの飼育で大丈夫です。

ゼリーカッターで半分に切ると鮮度の良いものが短期間で消費できる

ゼリーはひっくり返ることも多いので少なくなったら交換しましょう。

前述のゼリーカッターを使用していると少ない量で新鮮なゼリーを上げられるのでコバエ対策にもなります。コバエが嫌な場合にもお勧めですね。

マットは日頃観察をしたいならば薄めに引き、落ち葉などの隠れ家を載せてあげるといいと思います。

クワガタ的には深い土の方が良いが、観察もしたいのでティッシュを隠れ家に。

土を深く引いてあげるのがベストですが、それだと観察の機会が大きく減ってしまうため、活動している姿を見たいならば意図的に隠れ家を用意してあげるといいかと思います。

私は転倒防止兼隠れ家としてティッシュを敷いていますが、土の乾燥を防ぎつつ取り換えが楽なのでなかなかに悪くないと感じています。


コバエ対策

主に親子でカブクワの飼育をしていると困るのがコバエではないでしょうか。

プロゼリーはコバエにもかなり人気なようだ。

ショウジョウバエと言われるこのコバエは昆虫ゼリーに誘引されてやってきます。ショウジョウバエはライフサイクルが約10日と短いことからカブクワのゼリーをたくさんいれて半ば放置飼いしていると昆虫ゼリーを餌にしてどんどん増加してしまいます。

基本的にはゼリーの交換サイクルを早めたり、ゼリーカッターで与える量を減らす(取り換えペースが上がる)こと、コバエ対策用品を使用することで対策が可能です。

ペーパーで侵入口を塞げば解決できる。エアコン下なら可。

夏場にエアコンを利用して気温の上昇が抑えられるならば虫かごの網目にキッチンシートなどを張り付けることで物理的に遮断をすることも可能です。


寿命と越冬

寿命は2~3年ほどと言われています。ひと夏で終わらないクワガタなので長期的な視点で見ていきましょう。

寿命が長く丈夫なクワガタ

成虫の活動はおよそ4~11月上旬ごろで、それ以外の季節には土中などに潜り越冬をします。越冬時期でも室内で気温が上がると出てくるため、11月や3月頃の暖かい日がある場合にはゼリーを用意してあげるといいですね。

越冬時期にはマットを高く敷いて霧吹きで土が握れるかどうかぐらいの水分を加えて上げます。

このスタイルが個人的には管理が楽でいい

水分の蒸発を防ぐためにティッシュや落ち葉などを表面に轢いてあげると水分の維持がしやすいですね。

乾燥は足が取れてしまったり土に張り付いてしまい、化石みたいになってしまう(誇張表現ですが砂に張り付いてしまう)ことがあります。

翌年も元気に出てもらうためにも、餌と水分には気を付けましょう。

ヒラタクワガタの飼いやすさ

関東で目にする多くのクワガタの中でも、ヒラタクワガタは断トツで飼いやすく静かで大人しい種類と言えます。

とにかく音がせず、寝室にいても全く気にならない。これはすごい。

ノコギリクワガタやミヤマクワガタを飼育してみて夜間のうるささなどが気になる場合でもヒラタクワガタならば気にならないと言えます。

ヒラタは夜間に羽ばたくことが殆どなく、虫かごの中で転倒したり壁面にぶつかってガチャガチャしたりというような音の問題が全くありません。

どれぐらいかというと人の気配や物音で起きてしまう私が起きない位です。素晴らしい消音性です。

かっこよくて長生き。人気のクワガタなので親子なら持っていることがステータスに。

寿命も長いとはいえ哺乳類に比べれば短く、お世話の維持コストも安いことから生き物の飼育をしてみたい人にはとてもおすすめできる昆虫ですね。

最大の欠点はクワガタの中でも捕まえる難易度が高いことぐらいでしょうか。神奈川東京ではある程度採集慣れ及び情報収集をしっかりしていないと出会えない憧れのクワガタと言えますね。

ヒラタを捕まえてみたい?

ヒラタクワガタは神奈川においては難易度が高いものの東京においては時期と環境を抑えることで遭遇できる可能性が十分にあります。

ヒラタの採集は難易度が高い。が、その理由は探し方と時期の違いにある。

飼育してみればわかるこの臆病で飛翔をあまりしない性質から、ヒラタのポイントは局所的な傾向が多いようです。

また、虫網はほとんど必要とせず、掻き出し棒などで洞から出したりして挙げる必要が出てきます。

これはコクワですが、こんな感じですぐに隠れてしまう

いるところにはいていないところにはいないそんな種類ですよね。

また、光や音にも敏感でライトを照らせばあっという間に潜ってしまいます。見つけるためには経験とヒラタクワガタの生態について深く理解してあげる必要があります。具体的には発生時期が重要です。

捕まえてみたい場合にはヒラタに関する記事もいくつかありますので参考にしてみてくださいね。座学が必要な種類なのでその点でも難易度は高いと言えますね。

ヒラタクワガタ関連記事

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ヒラタを捕まえたい場合に抑えておくべきことが出現の時期ですね。
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当ブログで今季行ってきたヒラタ採集の第一陣です。
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特に厄介なメスの見分けについてはこの記事がおすすめ。知らないと損しますよ。
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ミヤマの飼育編もありますよ。