蓼食う虫も好き好き

カブクワの採集に関するお得情報から身の回りの自然に関する疑問まで自然のいろいろな不思議を解決、考察していくブログです。自然への興味を持つきっかけを目指しています。

*当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

黒いとげとげのある幼虫の正体は?タテハチョウの仲間の幼虫と成虫の姿

棘のある黒い幼虫

気温も上がる5月頃から、自然の中で大きい体と黒い色合いに、いかにも刺しそうなとげとげを持つ幼虫が見つかることがあります。

蛹になる直前の画像のみですが、大型のトゲトゲで黒い幼虫が今回のテーマ。

毛虫のように毛があるわけでもないものの、ちょっと毒々しい色合いも持つその虫は蝶の幼虫なんです。

今回はとげとげが可愛らしいタテハチョウの仲間の幼虫を紹介していきます。

黒くてトゲのある幼虫は?

この特徴に合致する幼虫の多くがタテハチョウの仲間の幼虫に合致します。

刺さりそうな具合の棘があるが、実際は安全

種名を挙げればキタテハ、ヒメアカタテハ、アカタテハ、ルリタテハ、ヒオドシチョウ、ツマグロヒョウモンなどです。

都市部の街中などで目にする場合にはおおよその場合ツマグロヒョウモンの幼虫であると考えられますが、緑地を始め雑木などがある場合にはどの種類も見られる可能性はあります。

町中でもよく見つかるツマグロヒョウモンも黒いトゲトゲの幼虫である

幼虫は体長が終齢幼虫で5㎝前後程度有りかなり大型です。避雷針のような明確なとげがあるのがこの仲間の特徴で、触るのを躊躇してしまうほど刺さりそうです。

終齢幼虫は蛹になる場所を探し回っていることが多く、その際に見つかることがあり、写真のヒオドシチョウの場合には屋根の下で蛹化を始めました。

棘幼虫に毒はあるのか?

この幼虫の仲間にはどの種類も毒は無いため、その気があれば触っても問題ありません。

蛹の途中?付近のエノキからやってきた個体たち

写真のヒオドシチョウはトゲが優しい方ですが、ルリタテハやキタテハなどはいかにも危険な棘団子のような姿をしています。

写真が無いので分かりにくいと思いますが、それでも問題はありません。

棘幼虫の出現環境

最も身近なツマグロヒョウモンの場合には彼らはパンジーを利用することができるのでお庭の花壇や公園の花壇のようなパンジーがある環境の周辺で見つかります。

パンジーが付近にあることが条件なので、花壇などに広く出現する

キタテハやヒメアカタテハ、アカタテハ類は日当たりのよい斜面に生えるカラムシという植物を利用するため、少し緑のある場所があれば出てきますが街中ではあまりいないかもしれません。

ルリタテハやヒオドシチョウは前者がつる植物のサルトリイバラ、後者がエノキを利用するため、緑地や雑木林環境がある場合に見つかることが多いですね。

この中ではヒオドシチョウが一番珍しいと思います。

葉の裏やこうした場所で宙吊りの形で蛹となる

棘幼虫たちはいずれも植物や屋根下などを蛹になる場所として選ぶ傾向が見られ、終齢幼虫になると付近を徘徊することがあります。

そのようなときに見つかることが多いですね。

棘幼虫の大人の姿

棘幼虫たちはいずれもとても美しい姿へと変化します。

タテハチョウの仲間であり、翅の裏側は多くが茶色や黒っぽい

最も目にするのはキタテハであり、ちょっとした緑のある場所があれば見つかることが多いです。

キタテハ。都市部の緑があるところで普通に見られる

黄色とオレンジをベースにした色に黒い模様と、翅の後ろの黒模様には青い模様が入ります。

ヒメアカタテハ。赤みはそこまで強くはない。

ヒメアカタテハはキタテハと出現環境が似ており、利用植物が同所に見られるためです。

アカタテハ。体に近いところの羽の色が黒っぽいのが分かりやすい。

アカタテハと比べると黄色白赤黒のまばらな色合いが印象に残ります。やや少ない種類です。

アカタテハは名の通り赤とオレンジを混ぜたような派手な種類で、ヒメアカタテハと同じような場所で見つかります。
体の中央はグレーをしており、おしゃれな蝶です。

ルリタテハ。鮮やかさがぜんぜん違う。

ルリタテハは林縁環境に多い蝶で、翅には瑠璃色の金属光沢が走ります。キラキラしているため人気が高い蝶の一種ですが、上3種と比べると個体数は少ないです。

開帳写真がなし。今では結構少ない。

ヒオドシチョウはここ最近減っている蝶で、色合いはアカタテハとキタテハを混ぜたような色合いです。雑木林環境に出現します。

幼虫の出現と成虫の活動期の特徴

これらの幼虫は初夏頃から秋の始め頃まで継続的に発生が見られます。

6月頃のツマグロヒョウモンの蛹。パンジーの鉢にて。

蝶の仲間には年に一度だけ成虫が出てくるものと年に複数回成虫が出るものがいますが、棘幼虫の仲間は後者です。

成虫は驚くべきことに3月~11月まで見つけることが可能です。

早春のミツマタやアセビなどに飛来していることが多い

タテハチョウの一部の仲間は冬を成虫の姿で越すことができ、これは恐らく早春に開花するお花から蜜を得て栄養を蓄え、繁殖するための戦略なのではないかと考えています。

成虫には夏眠という特性があり、真夏の暑すぎる時期にも活動を停止します。冬眠はよく聞きますが、夏眠はあまりきかないですよね。

実質的にこの蝶をよく目にするのは春先の3~5月頃と9~11月頃にまとまることが多いです。

棘幼虫に似た棘のある幼虫

このとげとげの幼虫に似たものとしては電気虫の名で知られるイラガの仲間が挙げられます。

イラガの幼虫。緑色で短い姿で分かりやすい。強烈な毒を持つことで有名。

イラガは毒のある毛ではなく毒のあるトゲを持つことで知られる幼虫で、昆虫界隋一の痛みを持つと言われています。

イラガはその多くが明るい緑色をしており、見た目はマシュマロのように寸胴で短いです。

棘は密度が高く、固く、いかにも危険そうな雰囲気を持っています。

2種の違いは明らかなので、間違えないように

こんな感じの幼虫を見つけたら触らないようにし、タテハチョウを触るにしてもしっかりと今日名を挙げた種類の幼虫を調べるなどしてイラガではないことを確かめてください。

ちなみにイラガの仲間には5㎝ものサイズになるものはいないので、大きければ大丈夫ではあります。

幼虫関連記事

pljbnature.com
毛虫が気になる方は春から夏頃に目にする機会が多い毛虫をまとめた記事がおすすめです。
pljbnature.com
シャクトリムシとヤマビルは似た動きをする生き物ですが、環境の違いなどにより知らないことも多いはずです。不快な思いをしないためにも知ることをオススめします。
pljbnature.com
イラガについてはこの記事から。毒のあるトゲを持つユニークな生態を持ち、電気虫の通称で知られています。
pljbnature.com
大きい幼虫の場合にはおおよそ種類が絞られます。当てはまることが多いスズメガの仲間とヤママユの仲間を紹介。
pljbnature.com
毒毛虫といえばドクガの仲間です。オレンジと黒をしており、危険な色合いを持ちます。