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ヒラタクワガタは珍しいの?

関東平野部の難関種

クワガタを探し続けるといつか挑むことになる憧れ

平地性クワガタの一つの壁として名を連ねるヒラタクワガタは、南方系の種類であることから関西や九州ではよく見つかる種類とされていますが、関東のエリアではあまり名を聞くことはありません。

生息環境の問題から出会うのにもそれなりに苦労する虫ですが、その珍しさについて気になる方も多いですよね。

そこで今回はヒラタクワガタは珍しいのかを紹介していきます。

ヒラタクワガタは珍しいのか?

まず結論ですがヒラタクワガタの珍しさは地域によります。

探さないと出会えないという感覚がある

関西以西では私は探したことがありませんが、普通種として比較的簡単に取れると言われています。

一方で関東の平野部ではかなり珍しい種類であると言えます。

東京神奈川ともに場所を発掘できれば小さい個体に遭遇できることはありますが、50mmを超えるような大型個体に出会うためには結構苦労するという印象です、

でかいヒラタのポイントは情報が出ないので見つけるしか無い

もし小型個体でも遭遇できたならば十分喜んでいいクワガタの1種類ですね。

生息地は広く分布しているというよりはいる所にはいるという感じです。

それはかつての丘陵地や薪炭林の名残が残るような場所であったり温暖湿潤な環境が維持される河川敷であったり、その名残であり湿度の高い場所が保たれている河岸段丘などに寄っているかなという印象を受けます。

河川敷の採集話が多いが、薄く広くいるという印象

どこも多くはありませんが、記録がない地域もそこまでなく、情報はあるのに探してみると全くいないという不思議な分布が見られます。

都内の一部のように部分的に情報が出ているような環境もありますが、それ以外では相模川や多摩川のような大型河川敷くらいしか情報は無く、自分自身でいそうな環境を開拓していくことになる強敵です。

特にこれからヒラタに挑む方はその珍しさに数回心が折られそうになることでしょう。(癖になる)

関東ヒラタはなぜ珍しいのか?

ヒラタクワガタはもともと暖地性の種類であると言われており、南方に行くほど多いクワガタです。

湿度が高い河川敷はヒラタが好むというわけ

東北の方ではその存在はほとんど見つかりません。

関東エリアでは東京神奈川が私の活動圏ですが、神奈川よりもより気温が高い東京の方が取れているという話を聞きます。(私は取れておらず今期探索する予定です。)

ヒラタクワガタの珍しさはこの2つのエリアにて広く薄く分布していることに由来するのではないかと推測します。

ヒートアイランド現象で都市部のほうがヒラタの報告が多い。練馬とか世田谷など。

エリアだけ見ればヒラタの分布は相当に広いように思われますが、いざ探してみると想像以上に見つかりません。

ヒラタクワガタはコクワガタなどと同じく樹皮の隙間や木に開いた穴などに潜んでいることが多い種類なのですが、都市部のエリアにおいてはこれらの環境が簡単に破壊されてしまうので、ヒラタはそれが残っている高い所や人の入ってこない薮の奥の木などに生息しているのではないかと推測しています。

そしておそらくですがコクワやノコギリに比べれば元々の生息数が多くないと考えられますね。

樹皮のめくれなどが破壊されてしまうので、隠れ家がなくて見つからない

20年前の神奈川レッドデータの昆虫にてこのクワガタは2Bの位置に記録されていますので、20年前の時点で相当薄い記録のはずです。

あれから開発もさらに進んだことを考えるとヒラタクワガタは分布を広げるのではなく、依然広がっていた森に残される形で細々と生息しているのではないかと思われますね。

なので東京神奈川エリアでヒラタを追い求めるのはロマンなのです。見つけられたらそれはかなり喜んでいいです。

ヒラタクワガタに挑むならば

本記事は珍しさについて述べる物なので採集に関しては深く述べません。しかし探すうえで役立ちそうな情報があるので紹介しておきます。
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発生時期については根拠となる文献があり、それに基づいてヒラタの出現時期を予測しておくことが採取する上で非常に重要だと考えます。

また、数は少ないですが相模川における実際の採集記もあります。とはいえここだというポイントは見つけられておらず、神奈川では4回ぐらいしか見つけられていません。

ヒラタクワガタはロマン

これまでの説明通りヒラタの捕獲は東京神奈川ではなかなかに難しいです。

今季は50mm以上を目指してヒラタも探す予定。お楽しみに。

特に神奈川では東京以上に情報が少ないことから探し始めても成果が思うように上がりません。

しかしそれでこそ挑みたくなるというのがヒラタの魅力です。出会えないからこそ追い求める。そしてようやく会えるヒラタは小さいものでもかなり嬉しいものです。

エリアの選定を間違えると見つけられないミヤマクワガタと異なり、ヒラタは可能性自体はかなりのエリアで存在しています。

コクワ、カブト、ノコギリ、ミヤマを捕まえた次辺りに挑みたくなる存在だと思うので、苦労するとは思いますがロマンを求めて探していきましょう。
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ヒラタを始め、初心者がクワガタを捕まえるためのたくさんの情報がまとめてあります。これから挑む方は活用しないと損と言えますね。

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途中で貼った記事で述べていますがヒラタの出現は5月から認められます。ピークはおよそ5~6月なので、ノコやミヤマとは違う戦略が必要です。
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相模川採集成功編です。5月に訪れました。
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上の記事の失敗編です。ヒラタになると取れないことのほうが多いです。
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神奈川のクワガタで良ければいろいろな種類を捕まえているのでこの記事が役に立つかも知れませんね。
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樹液の探し方などが分からなければ最新の樹液の探し方に関する記事も読んでおきましょう。