厄介な黒いクワガタのメス

珍しいクワガタとして知られるネブトクワガタというものがいますが、メスは小さく見分けのポイントが難しいです。
特に平地の普通種となるコクワガタは遭遇する機会も多いことから事前に識別点を知っておかないと貴重なネブトクワガタをコクワと勘違いして逃がしてしまうという事故が起こります。
そこで今回の記事ではネブトのメスとコクワの♀を見分ける方法を紹介します。
ネブトとコクワのメスの違い


まず結論としてネブトクワガタとコクワガタのメスでは顎の形と上翅の縦筋を見ることにより判別することができます。
2種の姿は非常に似ていますが、見るべきポイントを覚えておきましょう。
上翅の違い
非常にわかりやすいポイントです。


ネブトクワガタのメスは背中の硬い翅の部分にかなりはっきりとした縦筋が入ります。
これは非常に深く、爪を立ててみれば爪が波打つスジを噛むことが分かるはずです。
溝が深いことから上翅は白い筋があるように見えることもあり、日中ではかなり判別しやすいです。

一方コクワガタでは上翅に薄い筋が入ることはありますが基本的には無地という表現が似合います。
艶消しから少しつやがある程度のものが殆どなので上翅は必ず確認しましょう。
一方でネブトよりも見つかる種類としてスジクワガタというものがいます。
このクワガタはコクワと同程度でありながら上翅に縦筋がある種類なので紛らわしいです。
そのため顎の形も比較する必要があります。
顎の違い
細かいポイントですが確実に判別することができます。


ネブトクワガタのメスは記号のデルタ⊿のように角ばった顎を持つという特徴があります。
これは明確なネブトとそれ以外を見分けるポイントとなります。
コクワやスジのメスは太いギザギザ突起が1つ、小さいものが1つあります。


ネブトは三味線のバチと例えられることもありますが、特徴的な大きな面状の突起が一つあります。
この明確な二点の違いを理解すればネブトクワガタのメスとそれ以外を見分けることができます。
環境の違い

平地やネブトの東限とされる高尾山以東で見つけた黒いメスはネブトではない可能性が高いと言えます。
一方で関西や九州の方ではネブト密度は濃いようなので2種が混じる可能性もあります。
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ネブトなどの珍しいクワガタに挑む場合でも当ブログの記事が役に立つはずです。カブクワ採集で湧いてくるいろいろな疑問を解決します。
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