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風が強い日にクワガタ、カブトムシは取れるの?

風がある日のクワガタ事情

風のある日のクワガタ採集。夏の休みの都合で条件が悪い中行動するか悩む方は多いハズ。

採集日が限られる社会人活動の中での採集では、必ずしもいい条件の日に採集日が重なるとは限りません。

しかしこの日にどうしても行きたいということで、風がある日を選択しなければならないことがありますよね。

そこで今回は風が強い日の採集の感覚を紹介していきます。

風の強い日にカブクワはどうなのか?

まず結論として風の強い日にはカブクワは見られなくなる傾向があります。

外灯周りの虫の反応はかなり悪くなる一方で...?

また、外灯採集やライトなど虫が来るのを待つタイプの採集では明確に飛来数が減ります。

樹液採集では取れないわけではないです。

樹液周りでは取れる可能性が十分ある

つまり採集方法によっては大きく不利になるという可能性が挙げられます。

私的な体感としてももちろんですが、光に誘引される昆虫の性質を研究した文献である日本応用動物昆虫学会誌 「昆虫が光に集まる多様なメカニズム」という総説の中で、ライトに集まる虫の行動を阻害するものとして風が要因として挙げられています。

もちろんこれ以外にも低温や湿度、気圧などを始めとした自然の要素が絡んでくるようで、ひとえに風だけが原因とは言い切れません。

体感レベルではずいぶん大きく影響を受けると感じられる

そのため、ライトへの昆虫の飛来は程度こそ不明ですが、晴天の無風に比べれば影響のある可能性は考えられます。

また、樹液採集においても昆虫類は飛翔して樹液にやってくるため、その飛来数は減る可能性が考えられますね。

樹液は必ずしも風の影響が強い場所にあるわけではないので、林内にある穏やかな場所などでカブクワが見つかる。

とはいえ私の個人的な観測を絡めると、風の日というのは外灯には確かに悪いものの、樹液に関してはそこまで悪くないという印象があります。

風の日の採集に悩みこの記事へとたどり着いた方がいるように、強い風の日には多くの方がクワガタやカブトムシが飛んでこないような気がすると勘ぐります。

都市部の好アクセス地における最大の障害はライバルの存在。風や月以上の強敵。

すると採集地においては最大の要因となる採集ライバルが少なくなる傾向が見られ、結果的に樹液などへの飛来総数が少なくても取られる数が減るので成果が上がることがあります。

例として都市部のメッカ、高尾山でのミヤマ採集の例を挙げると、すごい強風の日に情報収集を兼ねていった7月中旬の入りぐらいの頃合いに、山中で一人としか出会わなかったことがあります。(2023年高尾山昆虫記2話より)
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風の強い日にはカブクワの出現が減るというのは多くのサイトでいわれる通説となりますが、人が多い都市部のエリアや高尾のような人気ポイントではそれが有利に働く事例もあるのではないかと個人的には考えます。

7月上旬のピークシーズンにライバルが少ないので6匹くらいミヤマに出会えた日

昆虫採集の基本は「人がしないことをする」 であると私は考えていますので、通説を信じるのではなく、人の行動を読むことがそういった人の多い場所で成果を上げるうえでは重要な視点です。

一方で人がそもそも来ないような場所でやる場合には多少成果は落ちるでしょうが、人に取られないことを考慮すれば大きな影響はなさそうです。


ただし、外灯周りだけは人の出に限らず要注意です。風の強い日は昆虫の飛来はかなり少なくなります。

風の日の外灯採集は渋い。

強風で羽音が聞こえないのと、仮に飛んできても風で流されるので捕まえたり目視することがとても難しくなります。

外灯採集で風が強い日はお勧めしませんので、その日にやるならば樹液に切り替えていきましょう。

風が強い日の注意点

風が強い日にはいくつか意識すべき点があります。

しがみついていると落ちて来やすいクワガタなどが、衝撃で落ちてきにくくなると感じられる

まず風の強い日には蹴り採集などの衝撃を与える採集方法が効きにくくなると思います。

これは蹴り採集のメカニズムがクワガタの足の付け根にある毛により振動を感知するため、その刺激が多い風の強い日は枝叩きなどの衝撃を天敵による衝撃と理解することが難しくなり、落ちてくる割合が悪くなるように思います。

蹴り以外にも、長竿網の柄で枝を叩いたり、網ですくったりといった揺らすすべがある

なので樹液外灯共に目視することが重要になります。

他の複合的な採集方法が生かせなくなるので、その点も含めて成果がやや渋くなるのがポイントですね。

個人的な体験を絡めると風の日の発見は飛翔の音が聞こえにくくなるのでやはりメインは樹液にいる個体の目視になります。

風のある日は風が届きにくいような樹液を探しましょう

渋い中で外灯を探す手もなくはありませんが、外灯で有効となる枝叩きなどで成果が挙げられにくくなると個人的に感じているため、やはり風が強い日には樹液周りなら決行してもよく、外灯ならやめた方が良いかなと思いますね。

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樹液の探し方や最新版の木を見分けない探し方、蹴り採集や外灯採集のテクニックなどなどカブクワ採集に関する情報が多数学べます。
今季カブクワに挑む方は是非活用してください。

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天気に関する記事はこの辺りがおすすめです。雨は大雨だと駄目ですが、小雨程度なら大丈夫で、人が減る分都市部では有利になることも多いです。
曇りの日はおすすめですね。
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高尾山での事例を知りたいならば2023年のものと24年の採集記があります。現地でミヤマやヨコヤマを探すなら役に立つかも知れません。
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夏の憧れミヤマクワガタの魅力を知り、挑んでみましょう。適当に探しては見つけられない都市部のミヤマは初心者最初の壁ですね。
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採集で差がつく情報もたくさんあります。樹液の見つけ方は最新版の理解を、採集時間は通説ではなく都市部の環境に合わせたものを採用することで成果が挙げられます。


参考文献
日本応用動物昆虫学会誌 昆虫が光に集まる多様なメカニズム 日本応用動物昆虫学会 58-2,p93-109,2014.5,2025.2/22